ティファニー・エヴァンス
鏡の前で最新のダンスを練習したり、友達と遊んだり、ファッションの研究をしたり…ティファニー・エヴァンスは、そんな風に人生をエンジョイ。彼女は、楽しいことが大好きで、毎日を等身大で過ごすティーンの喜びに溢れている。

ティファニーの元気いっぱいの世界観が最も顕著になるのは彼女が歌う時。まだティーネージャーとはいえ、彼女の音楽的才能には経験と情熱、そして彼女の年齢を越えた知性が表れている。数オクターブの声域を持ち、すでにパティ・ラベルやホイットニー・ヒューストンといったベテランとも比較されている彼女。NY・ブロンクス出身の彼女は、R&Bクラシックスにポップなボーカルを融合させ、自立精神いっぱいのアティテュードと活発でティーンらしいエネルギーを注ぎ込む。『ティファニー・エヴァンス』はそんなティファニーの、待ちに待ったデビュー作だ。

グラミー受賞プロデューサーのナラダ・マイケル・ウォルデン(ホイットニー・ヒューストン、アレサ・フランクリン、マライア・キャリー等)、爆発的人気ビートメーカーのザ・クラッチとDJスマーフ、そしてゲストにはプラチナ・セールスを上げてきたシンガー、シアラも参加したアルバム『ティファニー・エヴァンス』。ティファニーは、ここには「私の本当の姿が映し出されてるの」と語る。「心の底から生まれた作品よ」

『ティファニー・エヴァンス』をひとたび聴けば、今こそティファニーの輝くべき時だということがはっきりわかるはず。

耳にしたらクセになるファースト・シングル「プロミス・リング」を皮切りに活動開始したティファニー。ヤングレディーの視点から若者の恋愛をアップビートに描いた「プロミス・リング」はMUSIC CHOICEにてなんと210万におよぶ視聴者リクエストを受けることに。プロデューサーはDJスマーフとB・ナスティことブライアン・リード。ゲストにはティファニーにとって先輩的存在のシアラが参加している。「シアラとコラボできるなんてすごく興奮したわ。だって私、相当なファンだから!」と大喜びで語るティファニー。「あの経験はどこをとっても最高だったわ」

最新シングルは、ロドニー・ジャーキンズがプロデュースを手がけた「アイム・グロウン」。こちらにはマルチプラチナ・アーティストで、レーベルメイトでもあるバウワウをフィーチャーしている。

また、シアラに対するティファニーの尊敬と感謝の気持ちは確実に返礼されているよう。

「ティファニーは一緒に仕事しててすごく楽しいわ」と語るシアラ。「彼女はすごく個性とエネルギーに溢れてる。年齢にしてはすごく大人っぽいしね。彼女とスタジオで作業してる時、いろんな面で若かったころの自分を思い出したわ。彼女は自分の求めてるものもわかってるし、質問したりクリエーティブ面での提案をするのも平気。ボーカルもすごく力強くてパワフルで、ソウルフル。アカペラで聴きたくなるような声ね。あと、レコーディング作業もかなり早いの!彼女のシングル『プロミス・リング』は間違いなくヒットになるけど、これはこれから来るもののほんの一部。みんなが彼女の声を聴く日が待ち遠しいわ」

製作期間中、おませな女の子から洗練されたヤングウーマンへと変身を遂げ、その自分の成長を新作アルバムに反映させたかったというティファニー。彼女のシングル「アイム・グロウン」を一度聴けば、彼女がただのティーネージャーではないということを認めてもらえるはず。彼女がアルバムの収録曲として残した「レット・ミー・ビー・ユア・エンジェル」も、そんな1曲。これまで複数のグラミーを受賞してきたナラダ・マイケル・ウォルデンがプロデュースを手がけた同曲は、もともと1980年に当時13才だったステイシー・ラティソーが歌い大ヒットとなったもの。ティファニーはこの曲を甘く、感情いっぱいに歌い上げ、自分のものにしている。

10才の時、当時レッスンを受けていたボーカル講師に「神様から賜った」才能があると、タレント発掘番組『Star Search』への参加を勧められたティファニー。オーディションを受けるため、マンハッタンへ出向いたティファニーは真冬の寒さの中、4時間も列に並び待つことに。そしてその日、「Stormy Weather」を驚くべきパフォーマンスで歌い上げ、番組出演が決定。03年2月、同番組4度目の出演でティファニー・エヴァンスはジュニア・シンガー部門のグランド・チャンピオンとなる。また彼女は『スター・サーチ』史上唯一、出場毎回満点(5点)を獲得したパフォーマーとして記録を作った。

そして同年、ティファニーはコロンビア・レコードの重役を前に歌い、即座に契約を提案された。音楽キャリアも前進し始めた彼女は米テレビドラマ『The District』で小さな役を手にし、続いてヒット映画『The Diary of a Mad Black Woman』(04年)にも出演。引き続き俳優活動も続けるティファニーは、今後もっと映画・テレビの仕事をしたいよう。

若干15才とはいえ、ティファニー・エヴァンスは音楽に人生を注ぎ込んできた。彼女の世代に語りかける音楽、けれどそこにある情熱はすべての人が共感できるはず。「このアルバムはすごく自慢に思ってるの」と語るティファニー。「私はとにかく自分の声を分かち合いたかったの。自分が大好きなことをして、自分の音楽と夢を分かち合えるなんて、私、すごく恵まれてるなって思うわ」