ザ・ヴァインズ
The Vines are:

Craig Nicholls / クレイグ・ニコルズ (vocals & guitar) Hamish Rosser / ヘイミッシュ・ロッサー (drums) Ryan Griffiths / ライアン・グリフィス (guitar) Brad Heald / ブラッド・ヒールド (bass)



95年にオーストラリアのシドニーで結成。02年にエリオット・スミスやベックを手掛けたプロデューサー、ロブ・シュナフを迎えた1stアルバム『Highly Evolved』をリリースし、“ビートルズとニルヴァーナの融合”と評され衝撃のデビューを飾る。そしてわずか1年の間にNME誌の表紙を4回も飾るという快挙を達成。また米国のローリング・ストーンズ誌の表紙にも登場(オーストラリア出身のバンドとしては20年ぶりのこと)。米TV「レイト・ショウ・ウィズ・デヴィッド・レターマン」ではドラムを叩き壊すパフォーマンスをみせ、Vo.クレイグのカリスマ性は全世界に広まった。同アルバムは、全米アルバム・チャートで初登場11位をマークし世界中で200万枚近い売り上げを記録。その後『Winning Days』(02年)、『Vision Valley』(04年)と2枚のヒット・アルバムをリリース(2ndアルバムからのシングル「Ride」はiPodのCMにも起用)。そんな彼らはあらゆる人々から支持を受けている。例えば、アークティック・モンキーズ(10代の時にザ・ヴァインズのライヴを見て、バンド結成を決意)から、ライトスピード・チャンピオン(アークティック・モンキーズのアレックス・ターナーとのコラボで、先日ザ・ヴァインズの「Get Free」をカヴァー)、ザ・キラーズ(2008年初頭、シドニー公演のステージにザ・ヴァインズを呼んでデュエット)、そしてザ・ストロークス(ドラマーのファブ・モレッティが、ブリスベン公演で彼らに加わり、熱狂的な「Fuck The World」を披露)に至るまで、ザ・ヴァインズに肩入れしているアーティストは枚挙に暇がない。そして08年。バンドは原点に立ち返る覚悟を決め、再びロブ・シュナフとタッグを組みロサンゼルス制作された本作は、彼ららしいサウンドを極限まで追求した内容となっている。限界ギリギリの爆音をブチかましながら、興奮剤と幻覚剤の混合を注入したかのような勢いで大暴れする、狂乱のロックンロールから伝統を踏襲した美しく気怠い世界へ誘い、鎮静作用をもたらしてくれる牧歌的な田園詩ポップと歪んだサイケデリア。そして1stシングル「He's A Rocker」は彼らにとって「Get Free」以来最高の2分間ロックだ。