スヌープ・ドッグ×ファレル・ウィリアムスの『ブッシュ』レコーディング秘話映像(日本語訳付)
5月20日に発売を迎える最新アルバム『ブッシュ』について、スヌープとファレルがアルバム収録楽曲について対談する超貴重な映像が公開!下部に翻訳も載せていますので、ぜひ一緒にご覧ください!
<翻訳>
California Rollについて
(スヌープ)マイアミにいた時、ファレルから「自分のアルバムに収録しなかった凄くドープな曲をあるから是非聞いてほしい」って言われて、聞いてみたら本当にめちゃくちゃ良かったんだ。凄くいい曲で、ラップは必要ないと思った。
そこで友人のジェームス・ファンルロイに頼んで、歌詞を考えてくれた。その後LAでスタジオ入りして、改めて楽曲を聞くと、頭の中でスティーヴィーの声が聞こえ始めた。
(ファレル) それでスティーヴィーにお願いしたらすぐにOKをもらえたっていう。
(スヌープ) ああ、決めてやったぜ。スティーヴィーを電話でつかまえると「元気にしてるかブラザー?」って言われて、今ファレルとスタジオにいると伝えると、「ファレルとか?どこのスタジオだ?わかった、すぐそっちへ行く」って、一時間後にスティーヴィーがスタジオに現れた。準備万全でね。
(ファレル) 僕はすごく緊張してた。
(スヌープ) あの時俺は大量にふかしてたから、お前は大変そうだったな。
(ファレル) そうだったかも。
(スヌープ) スティーヴィーがスタジオに現れて、俺達はハーモニカ演奏をお願いしたんだ。
でもさらに欲が出てヴォーカルもお願いしたくて、そこでファレルにプロデュースをお願いしようとしたら、お前はソファーでグッタリ。俺はお前に「しっかりしろ、プロデュースちゃんと頼むぜ」って声をかけると、「俺はなんて言えばいいのか全く分からないよ」と言うありさま。
仕方ないから俺は録音ブースにいるスティーヴィーに向かって、「スティーヴィー、ファレルがとりあえずアドリブで歌ってくれと言ってます」と言うしかなかった。
俺は「おい、ファレル。ハイになってる場合じゃないぞ。今ここにスティーヴィー・ワンダーがいるんだぞ!」って。
(ファレル) 僕は・・・ただ死ぬほど緊張していただけだよ。まぁとにかく、曲は最高なものに仕上がった。いま聞き返しても、なんか信じられない気持だよ。
改めてスティーヴィーの偉大さを知り、あなたも素晴らしい歌声を披露してくれた。
(スヌープ) スティーヴィーは最高のコーラスをしてくれた。俺の声とも見事に重なりあっている。
お前は一体どうやってこんなヴォーカル・バランスのいいサウンドを創り出すことが出来たんだ?そこが一番知りたいよ。
(ファレル) カリフォルニア・ロールは正に一本のスシロールみたいだ。
あらゆるものが重なっていて、色んなことが同時に起きている。注意深く聞けば、僕達の色んな意図が見えてくるんだ。
現場では僕はすごくナーバスになって、スティーヴィーに対してほとんどディレクション出来なかったけど、やっぱりそこは流石スティーヴィーで、直感的なパフォーマンスで、素晴らしいサウンドにしてくれた。
あなたの歌声も最高だった。録り終えた音を翌日に聞いてみると、魔法のような多重サウンドになってることに気付いた。最高の曲に仕上がったよ。
THIS CITYについて
これは都会について歌った曲だ。ネオン煌めく都市。都会での生活やその楽しみ方について。
まだそんな生活を体験したことない人も、この楽曲を通して少しでも体験してもらいたいね。この都市、俺の都市、そしてお前の都市。ファレルはこの曲をエネルギッシュなものに仕上げてくれた。
この曲はなんといっても歌がメインで、ファレルは俺に的確なアドバイスをくれた。音程や歌い回し、あとラップも入れろと。俺は当初ラップを入れる予定は無かったんだが、ファレルはラップを入れた方がいいって言うんだ。
ファレルがベースとなるラップのメロディを考えてくれて、俺はそれを使った。
SO MANY PROSについて
SO MANY PROSは俺達がマイアミで一番最初にレコーディングをした曲だ。
この曲はファレルが昔からとっておいた曲で、でも何かが欠けていた。俺が欠けていたんだろうな。更にチャーリー・ウィルソンがフレーバーを満遍なくまぶして、究極のファンク・ソングに出来あがった。
俺はGAP BANDを聞いて育って、チャーリー・ウィルソンについて熟知していたから、デス・ロー・レコードで一緒になった時、お互いすぐに家族のような間柄になった。俺達の間には愛があるんだ。レコード会社が引き合わせたみたいな薄っぺらい関係じゃないぜ。
誰も介さず、お互いが必要だと思ったら気軽に声を掛け合う。俺はチャーリーの曲”Infectious”に参加して、
チャーリーも俺の曲に参加してくれた。お互いリスペクトし合う真の関係だ。