Steve Blaik (vocals) スティーヴ・ブライク

Danny Procopis (guitar) ダニー・プロコピス

Marty O'Brien (drums) マーティ・オブライエン

Jeff Reeves (bass guitar) ジェフ・リーヴス





スモール・マーシーズは現代のクラシック・ロック・バンドだ。彼らの曲を耳にすると、たちまちのうちに親しみが満ちあふれる。その音は、調和したコーラスと細やかで鋭いギター、そして強烈な低音で構成され、これらすべてを包みこむのは、アリーナやスタジアムを満員にし、ラジオで流すのにふさわしい若者の歌声だ。



ブリズベン出身の4人組スモール・マーシーズのデビューアルバム「Beautiful Hum」は本国オーストラリアで5月6日にリリースされた。流行をしかけるのが得意な「ビルボード」誌は、彼らの故郷を世界でもとくに音楽の盛んな土地として、大きく宣伝している。ブリズベンは、サヴェージ・ガーデン、ザ・セインツ、パウダーフィンガーといったバンドが、自国や海外で名を上げる前に活躍した街だ。スモール・マーシーズも彼らのように人気を博すだろう。



ヴォーカルのスティーブ・ブライク、ギターのダニー・プロコピス、ドラムのマーティー・オブライエンは高校で出会った。スティーブとダニーがバンドの曲作りの中心を担い、マーティーがベースのジェフ・リーヴスと共に各パートをひとつにまとめ、がっちりとしたリズムセクションを与える役割を果たしている。



大ヒットの兆しを見せている「Beautiful Hum」のプロデュースは、過去にフェイス・ノー・モアやマルーン5を手がけたマット・ウォレスが担当している。



ウォレスがバンドの存在を知ったのは、インターネットの「マイスペース」を通じてのことだった。彼らの音を聞いて心に響くものがあり、連絡をとったのだ。



「プロデューサーを探している時、何本かのデモテープを送った」とスティーブ。「信じられないかもしれないけど、マット・ウォレスは、僕たちが一番プロデュースしてほしいと思っていた人だった。『マイスペース』経由で『君たちの曲が気に入ったよ・・・・・・まだプロデューサーを探してる?』って彼から連絡が来たんだ」

「これが、僕たちが彼から受けた最初の連絡だった。飛び上がるほどびっくりしたよ。夢のような話だよ・・・・・・マット・ウォレスから『マイスペース』を通じてメッセージをもらえるなんて!」



「僕は、昔からフェイス・ノー・モアをよく聞いていたんだ。彼らの曲のほとんどがマットのプロデュースによるものだよ。すごいよね。マルーン5やトレインも彼の仕事さ」



スモール・マーシーズはウォレスと共に、ザ・パス・スタジオやサウンド・シティ・スタジオなど、ロサンゼルスやサンフェルナンド・バレーのさまざまなスタジオで8週間におよぶレコーディングに臨んだ。仕上がりは見事というほかない。パール・ジャムやU2を手がけたティム・パーマーが極上のミックスを施し、アルバムに最後の仕上げをした。



「ティムは、パール・ジャムの『TEN』をミックスしたプロデューサーだ」と喜びに満ちた声で語る。「僕たちの大好きなアルバムのひとつだよ。すべての作業が終わり、彼が手を加えてくれた曲を聞いたときには、ものすごく感動した」



スモール・マーシーズにはそうそうたるスタッフがついている。初期のデモテープがサヴェージ・ガーデンやエバーモアを手がけた業界のベテラン、ジョン・ウッドラフの目にとまり、ただちに彼の制作会社JWMと契約を結ぶ運びとなった。その後しばらくして、モダン・ミュージック・レーベルとスタジオを所有するデイヴィッド・レオナルドが、共同レーベルおよびマネジメントの立場で加わった。SonyBMGやマット・ウォレスらの関心をひきつけたのは、モダン・ミュージック・スタジオで新しいデモ用の曲を録音した後のことだった。



ファースト・シングル「イノセント」は「Beautiful Hum」に収録されている。同アルバムにはほかにも、「ソーリー」「スタンド・オン・ジ・アウトサイド」「オールモスト・パーフェクト」などの素晴らしい曲が収められている。「イノセント」のクリップを撮影したのは50/50フィルムズだ。まもなくテレビで頻繁に目にすることになるだろう。



だが結局のところ、曲がよくなければ話にならない・・・・・・そしてスモール・マーシーズは優れた曲をふんだんに持っている。手持ちの曲は50曲におよび、どれをデビューアルバムに収めてもよかったとウォレスは考えている。



「2回目に20曲ほどを渡されて、彼らが周到にアルバム制作の準備をしていることがわかった」とウォレスは語る。「彼らはデモ用の作品を約50曲のなかから選んできた。そしてデモテープのなかに駄作はひとつもなかった。冗談抜きで、2枚組アルバムを作れるほど作品を持っていたんだよ。おかげで僕たちは、その中からたくさんの優れた曲を選ぶことが出来た。作品の充実度が高かったおかげで、このアルバムは『ベスト盤』と言ってもいいくらいだ」



スティーブにお気に入りのアルバムについて尋ねれば、カウンティング・クロウの「オーガスト・アンド・エブリシング・アフター」、LIVEの「スローイング・コッパー」、そしてU2の「ヨシュア・ツリー」と、スラスラと答えが返ってくるだろう。この作詞家は、優れたストーリー性のある作品を好むのだ。



「パール・ジャムも好きなバンドだよ」と彼は認める。「高揚感に溢れるアンセマティックなロック・ソングに仕上げる彼らの曲作りが好きなんだ。『Beautiful Hum』を聞いた人は、僕たちがパール・ジャムの影響を受けていると思うかもしれないけれど、僕たちの曲作りにおいて、彼らは重要な存在なんだよ」



高揚感に溢れるアンセマティックなロック・ソング・・・・・・とても簡潔な表現だが、これがスモール・マーシーズのすべてである。「Beautiful Hum」を携えて、彼らはオーストラリアで素晴らしいデビューを飾ったのである。