ブッフビンダーの2016年日本唯一のソロ・リサイタルがいよいよ開催迫る!2016年3月4日、すみだトリフォニーホールで体験する歴史的瞬間。
ウィーンの「ルディ」こと巨匠ルドルフ・ブッフビンダーの来日公演が近づいてきました。ブッフビンダーの来日は、2014年1月のN響定期への出演(モーツァルト:ピアノ協奏曲第20番)以来、2年ぶりとなるのみならず、ソロ・リサイタルとしては前回2012年6月のすみだトリフォニーホールでのベートーヴェン+シューマン・プログラム以来、約4年も待ったことになります。
今回は、ブッフビンダーお得意の「3大B」から、バッハのイギリス組曲第3番、ベートーヴェンの「ワルトシュタイン・ソナタ」という2大名曲に加えて、ウィーン出身のピアニストなら避けて通れないシューベルトの最後のソナタというプログラム。
ベートーヴェン・チクルスを世界各地で開催し、全曲録音も2度成し遂げているブッフビンダーのこと、「ワルトシュタイン」というチョイスは当然のことのように思えますが、何度取り上げた作品であっても、演奏のたびに楽譜と対峙して新たなメッセージを読み取るブッフビンダーの解釈にルーティンの文字はありません。
注目すべきは演奏会冒頭に置かれたバッハ。その長い録音歴に比して、なぜかブッフビンダーにはバッハの作品のまとまった録音が少なく、今回の来日に合わせて発売される「バッハ・アルバム」が生涯初のオール・バッハ・アルバムとなったほどです。アーノンクールの求めに応じてフォルテピアノでモーツァルトのピアノ協奏曲を弾くなど、時代楽器や時代様式にも通じたブッフビンダーのこと、モダン・ピアノで21世紀に弾くバッハはこれだ、という彼ならではの明解な回答を聴かせてくれるに違いありません。
そして後半のシューベルトでも、最晩年の作曲家の心象に寄り添いながらも作品に静かに漲る生への衝動を描き出すブッフビンダー。フリードリヒ・グルダ、イェルク・デームス、パウル・バドゥラ・スコダ、あるいはワルター・クリーンといったウィーンという街の空気をたっぷり吸って育った人間にしか生み出せない「ルディ」ならではのシューベルトを聴かせてくれるはずです。
なおバッハとシューベルトは事前にCDでもその演奏をお聴きいただけます。下記リンクでは試聴もしていただけます。
◎バッハ:イギリス組曲第3番
https://www.sonymusic.co.jp/artist/rudolfbuchbinder/discography/SICC-30256
◎シューベルト:ピアノ・ソナタ第21番
https://www.sonymusic.co.jp/artist/rudolfbuchbinder/discography/SICC-30119
◎公演の詳細はこちらです:
3月4日(金) 19:00すみだトリフォニーホール 大ホール
[演目]バッハ:イギリス組曲 第3番、ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第21番「ワルトシュタイン」、シューベルト:ピアノ・ソナタ 第21番
お問い合わせ すみだトリフォニーホール https://www.triphony.com/