レッド・ライト・カンパニー
レッド・ライト・カンパニーは07年に結成。リチャード・フレノーはイギリスで生まれオーストラリアとニュージーランドで成長期を過ごし、ショーン・デイはアメリカで最も人口の少ないワイオミング出身だが生まれは大阪の日系人。ジェイムズ・グリフィスはウェールズのブリッジエンド、ポール・メロンはスコットランドのマザーウェル、そしてクリス・エドモンズはロンドン近郊のメイデンヘッド出身。



当初ベーシストが欠けていた欠けていたバンドはネット上でメンバー募集を行い、それを目にしたショーンがリチャードにコンタクトを取ったのが予定されていたロンドンでのライヴの3日前だった。「スキーム・ユージーン」を聴いたショーンがリチャードにメールで「ロンドンのライヴでぜひベースを弾かせてくれ。絶対後悔させないよ」と返事をし、すぐさまアメリカからロンドンへ飛び立つ準備をはじめた。しかしロンドンのガトウィック空港に到着するとすぐに、入国審査でショーンは希望する滞在日程に十分な資金を証明することができずに6時間も拘留されてしまう。交渉の末、入国管理官はついにバンド・メンバーと面談することに同意し、翌日の朝一の飛行機でアメリカに戻るという条件で入国を許可した。ショーンはその時をこう回想する。「俺たちはすぐさまバンに乗り込み、アンプラグドのオーディションを車の中で行ったんだ。そしてライヴ会場へ向かう道中に俺とリチャードはギター・ソロは一切しないことに同意した。そして翌日アメリカに帰り、その後の1ヶ月の間で持っているもの全てを売り払いビザも取得して、第2ラウンドのためにイギリスに戻ったんだ。」



RLCは08年5月にデビューEP「ウィズ・ライツ・アウト」をリリース。BBC Radio OneのDJ、ゼイン・ロウやジョー・ワイリはすぐさまこの曲を絶賛し、発売数日で売り切れ今やコレクターズ・アイテムとなっている。8月には1stシングル「メッカーノ」をリリース。NMEは「レディング・フェスティバルで要注目のTop 10バンド」としてRLCを紹介。リチャードはこの曲をこう説明する。「成長するに従い距離が離れて行った古い友人同士の2人が交わす架空の会話に基づく曲。つまり過ぎ去った友情を後悔する歌なんだ。」



2ndシングル「スキーム・ユージーン」も同様に人気DJのクリス・モイルズやTV司会者のジョナサン・ロスなどに絶賛され、またThe Sun紙では“シングル・オブ・ザ・ウィーク”に選ばれる。「この曲は人生の暗部を通して俺を惹きつけるものや、人間がもつ自然の魅力について書いた。またこの曲は部分的に81年のドイツ映画『クリスチーネ・F』に影響を受けていて、別の部分ではセックス中毒の少年とドラッグ中毒の少女が起こす車の衝突事故にインスピレーションを受けているんだ。」



アルバムと同じ3/2にリリースされる3rdシングル「アーツ&クラフツ」もBBC Radio Oneで絶大に支持を受け、看板番組の「ゼイン・ロウ」では“Hottest Record In The World”に選ばれる。



この1年間でGlasvegas、Editors、Elliot Minor、Keane、Kaiser Chiefs等のサポートとして精力的にツアーをこなし、またグラストンベリー、レディング、リーズ、ワイアレスなどの夏フェスに出演し、ライヴ・アクトとしても確実に実力を付け、本国での評判を地道に積み上げてきた結果、NME誌が選ぶ“The Hottest New Bands for 2009”に見事選ばれる。そんな彼らのデビュー・アルバム『ファイン・ファシネイション』はエイドリアン・ブッシュビー(U2, Placebo, Foo Fighters)をプロデューサーに迎え、来る3月に(UK:2日 / JP:25日)待望のリリースを迎える。