Qティップ
本名:ジョナサン・デイヴィス(1970.04.10 NYハーレム出身)
かつてニュースクールのムーヴメントを巻き起こした90年代を代表するヒップホップ・グループ、ア・トライブ・コールド・クエスト(以下ATCQ)のメインMC/プロデューサー。90年代半ばにイスラム教に改宗し、カマール・イブン・ジョン・ファリードと改名。ジャングル・ブラザーズのアフリカ・ベイビー・バムから“探求する種族”と命名されたATCQはジャイブより90年に『People’s Instinctive Travels And The Paths Of Rhythm』でデビューをすると、91年『The Low End Theory』、93年『Midnight Marauders』、96年『Beats, Rhymes And Life』、そして98年『The Love Moment』と計5枚のアルバムをリリースしている。その全作品に“サウンド・プロデューサー”として関わりATCQのフロントマンとして活躍していたQティップは、ジャズのテイストを全面に押し出したトラックと卓越したサンプリング・センスで世界中のヒップホップ・ファンから絶大なる支持を獲得し、シーンの中でも特に多くのコア・ファンを持つアーティストである。ATCQとしての活動以外にもプロデューサーとしてナズ、モブ・ディープから、ジャネット、マライヤ・キャリーなど数多くのアーティストに楽曲やアイデアを提供したり、アクターとして映画出演を果たす他、文筆業(年内書籍化)などのマルチな才能を発揮している。
98年、惜しまれながらもATCQは解散。Qティップは尊敬するクライヴ・デイヴィスがCEOを務めるアリスタ・レコーズに移籍し、99年にソロ・デビュー・アルバム『Amplified』でソロとしてのキャリアをスタートする。2002年にリリース予定であった『Kamaal The Abstract』がお蔵入りしたことで、その後暫くはソロ作品のリリースはないものの、その間にもフィーチャリングとして他アーティストの作品に多数参加し、常にシーンの第一線で活躍していた。2008年、約9年ぶりのリリースとなるセカンド・アルバム『The Renaissance』がゴールドを達成、その揺るぎない人気を証明した。近年ではUNIQLOのイメージ・キャラクターにも起用され話題になっている。