オペレーション・アイヴィー
 このアルバムは、1987年にカリフォルニア州バークレーで結成された、現RANCIDのティム(vo,g)&マット(b)が在籍した幻のバンド、オペレーション・アイヴィーが世に送り出した、アルバム『ENERGY』(89年)、7インチ『HECTIC』(87年)、『TURN IT AROND』(87年)をコンパイルした作品である。
 80年代後半に突如として現れ、現在の”スカコア”、”スカ・パンク”とよばれるジャンルの原型を確立、その後パンク・ロックの聖地となるギルマン・ストリート・シーンを築くも「注目を集めすぎた」とわずか2年で解散してしまった彼ら。唯一のフル・アルバム『ENERGY』はゴールド・ディスクを獲得、米AP誌やSPIN誌が選ぶ「歴代最高のパンク/オルタナティヴ・アルバム」にピックアップされ続け、海賊盤でもリリースも後をたたない。
 そんな伝説のバンドの貴重な音源が約20年の時を経てリマスター化、ランシド自身が所属するエピタフ・レーベルからオフィシャル・リリースとなった。ギルマン・ストリートのシーンを受け継いだ盟友グリーン・デイが自身のデビュー・アルバムでオペレーション・アイヴィーの代表曲「ノウリッジ」をカヴァーしていることは有名だが、後続のバンドと現在迄のパンク・シーンに計り知れない影響を与えたバンド、オペレーション・アイヴィー。ランシド、そしてパンク・ロックを語る上で必要不可欠なバンドであることは間違いない。