ジローラモさんも絶賛!イタリアン・ソウルの伊達男、マリオ・ビオンディ、初ロンドン・ライヴ・レポート
2013.05.22
INFO
5月22日に最新アルバム『SUN』が日本でも発売されたイタリアン・ソウル・シンガー、マリオ・ビオンディ。日本でもシングル「Shine On」が各地のFMラジオ・チャートに入り、同郷のパンツェッタ・ジローラモさんも「クルマのなかで聴くのがとても楽しい!!」と絶賛している。これまではイタリア国内をベースに活動し、国内チャートではたびたびNo.1を獲得してきたスーパースターである彼だが、本作からはソニー・ミュージックと契約し、日本を含む世界各国でリリース。これを記念して、ロンドンの名門劇場「ロイヤル・アルバート・ホール」で、本作プロデューサーのブルーイを含むインコグニートをバックに従え、一夜限りのスペシャル・コンサートが開催された。ゲストにオマーやジェイムス・テイラーといったアシッド・ジャズのキーマンも参加したコンサートの様子を最速レポート!
------------以下レポート(文:鈴木亜子)--------------
5月10日、イタリアのソウル・シンガー、マリオ・ビオンディが、ロンドンの名門ロイヤル・アルバート・ホールのステージに立った。ニュー・アルバム『SUN』のインターナショナル・リリースを記念し開かれたこの公演は、彼が英国で行ってきた公演の中でも最大規模。そして、国内最高峰のコンサート・ホールでのスペシャル・パフォーマンスとなった。
本国イタリアでは、デビュー・アルバム『Handful Of Soul』(2006年)でいきなり1位を獲得。以来、押しも押されもせぬ国民的スターの1人であるビオンディだが、英国でこんなに早く、ここまでビッグになるとはファンや批評家にとっても驚きだったという。しかし、「イタリアのバリー・ホワイト」、「青い目のアイザック・ヘイズ」と称される彼の深く暖かいバリトンは、ジャズだけに留まらず、ソウル、スタンダード、ポピュラー・ミュージック・ファンを瞬く間に魅了。とくに、アシッド・ジャズの旗手やソウル界のレジェンドとコラボした新作『SUN』は、1月にイタリアでNo.1に輝いて以来、英国でも注目されてきた。(ちなみに『SUN』は、イタリアで同時期にリリースされたジャスティン・ビーバーやアンドレア・ボッチェリのアルバムを押しのけて1位を獲得している)
そのワールド・プレミアとなるこの夜のショウは、同作品をプロデュースしたアシッド・ジャズのパイオニア、ブルーイと彼のバンド、インコグニートだけでなく、アルバムに参加したオマーやジェイムス・テイラー(J.T.Q.)、さらにはUKジャズ界の名ギタリスト、ジム・マレンがゲスト出演するという豪華なラインナップ。これまで数々の名演を生み出してきたロイヤル・アルバート・ホールに相応しいショウになった。
ジャイルス・ピーターソンのラジオ番組でビオンディの曲を耳にした瞬間に魅せれたというブルーイからの紹介後、3ピースの黒いスーツに白い革靴というスタイリッシュな姿のビオンディがステージに登場。長身でモデルばりのスタイルに、スターの貫禄とカリスマをそなえた彼が現れただけで空気が一変、13人ものビッグ・バンドをバックに発せられたディープなバリトン、力強くもなめらかなヴォーカルで瞬時に会場を制した。
それだけでもこの夜が特別なものになるのは予想できたが、そこにインコグニートのシンガー3人が加わることで、ヴォーカル・パフォーマンスはより幅広くカラフルなものに。そして、5曲目でこの夜最初のゲストを紹介。ビオンディが「ずっと追いかけてきた」という、アシッド・ジャズやブリティッシュ・ネオ・ソウルの先駆者オマーをステージに迎え、『SUN』収録の「Never Stop」をデュエット。軽快なオマーの歌声と低くハスキーなビオンディのヴォーカルが溶け合う絶妙なハーモニーを奏でた。
続いて、世界屈指のハモンドオルガン・プレイヤー、ジェイムス・テイラーが登場。彼のファンキーでサイケなオルガンにブラス・セクションのスパイスが効いたグルーヴィなサウンドがオーディエンスの身体を揺さぶった。その後も、ささやくような甘いイタリア語で始まる「La voglia la pazzia l’idea」で会場をロマンチックな雰囲気に包み込み、「Lowdown」でインコグニートの女性ヴォーカリストと熱いデュエット――まるで玉手箱からお宝が続々と飛び出してくるようなワクワクするパフォーマンスを繰り広げた。
中盤では、つかの間ビオンディがステージを離れ、インコグニートがジャズやソウルのパワフルな演奏を披露。そして、白いスーツと黒いシャツに着替え、クールな伊達男ぶりを発揮するビオンディがステージに戻ると、ショウはいよいよ佳境に。「My Girl」、この夜のハイライトの1つとなった「Serenity」などこれまでのヒット曲が続き、さらなる盛り上がりを見せ、ラストの「This Is What You Are」(2006年にリリースされたデビュー・シングル)で会場は大合唱となった。
2時間半にもおよんだパフォーマンスは、ビオンディのディープでソウルフルなヴォイスを満喫できただけでなく、ブルーイとの軽快な掛け合いを通じ、彼の気さくでユーモアに溢れた人柄に触れることができ、大きな会場ながら親密な雰囲気に包まれた暖かいショウだった。
新作『SUN』には、この夜共演したブルーイ、オマー、ジェイムス・テイラーをほか、チャカ・カーン、アル・ジャロウ、ブラン・ニュー・ヘヴィーズのヤン・キンケイド、70年代ソウルの名曲を数々生み出してきたリオン・ウェア&リチャード・ルドルフらが参加。フルボディのイタリアン・ワインのように深く芳醇なテイストを持つこの名盤は、いよいよ日本でも5月22日にリリースされる。
(文:鈴木亜子)
【演奏曲目】5月10日(金)ロンドン/ロイヤル・アルバート・ホール
1. Shine On
2. Come To Me
3. What Have You Done To Me
4. Woman Woman
5. Never Stop (featuring Omar)
6. Deep Space (featuring James Taylor from J.T.Q.)
7. Catch the Sunshine
8. La Voglia, La Pazzia, L’Idea
9. Light To The World
10. Girl Blue
11. I Can’t Read Your Mind
12. There’s No One Like You
13. Lowdown
-------------------------------
INCOGNITO PERFORMANCE
-------------------------------
14. Ecstasy
15. My Girl
16. Serenity
17. This Is What You Are
【バンド・メンバー】
BLUEY (Incognito) – CO PRODUCER GUITAR & PERCUSSION
RICHARD BULL (Incognito) – ACOUSTIC & ELECTRIC GUITARS
MATT COOPER (Incognito) – MUSICAL DIRECTOR / KEYBOARDS
SIMON HALE – STRING ARRANGER / KEYBOARDS
JIM MULLEN (Brian Auger's Oblivion Express) – GUITAR
JAMIE ANDERSON (Incognito) – TENOR SAX & FLUTE
NIGEL HITCHCOCK – ALTO SAXOPHONE
SID GAULD (Incognito) – TRUMPET & FLUGEL HORN
KEVIN ROBINSON (Incognito) – TRUMPET & FLUGEL HORN
TREVOR MIRES (Incognito) – TROMBONE
JOAO CAETANO (Incognito) – PERCUSSION
FRANCESCO MENDOLIA (Incognito) – DRUMS
FRANCIS HYLTON (Incognito) – BASS
VANESSA HAYNES (Incognito) – VOCALS
NATALIE WILLIAMS (Incognito) – VOCALS
TONY MOMRELLE (Incognito) – VOCALS
【商品情報】
2013年5月22日発売
マリオ・ビオンディ『SUN』
MARIO BIONDI “SUN”
¥2,730(税込)SICP-30156
■高品質CD [Blu-spec CD2仕様]
■日本盤ボーナス・トラック2曲収録
■解説:林剛/歌詞・対訳付き
【WEBサイト】
インタビュー動画、PVなど満載スペシャルWEBサイト:
www.sonymusic.co.jp/mariobiondi/
【動画】
●マリオ・ビオンディ最新インタビュー動画(字幕付き)
●最新ビデオ「What have you done to me」
------------以下レポート(文:鈴木亜子)--------------
5月10日、イタリアのソウル・シンガー、マリオ・ビオンディが、ロンドンの名門ロイヤル・アルバート・ホールのステージに立った。ニュー・アルバム『SUN』のインターナショナル・リリースを記念し開かれたこの公演は、彼が英国で行ってきた公演の中でも最大規模。そして、国内最高峰のコンサート・ホールでのスペシャル・パフォーマンスとなった。
本国イタリアでは、デビュー・アルバム『Handful Of Soul』(2006年)でいきなり1位を獲得。以来、押しも押されもせぬ国民的スターの1人であるビオンディだが、英国でこんなに早く、ここまでビッグになるとはファンや批評家にとっても驚きだったという。しかし、「イタリアのバリー・ホワイト」、「青い目のアイザック・ヘイズ」と称される彼の深く暖かいバリトンは、ジャズだけに留まらず、ソウル、スタンダード、ポピュラー・ミュージック・ファンを瞬く間に魅了。とくに、アシッド・ジャズの旗手やソウル界のレジェンドとコラボした新作『SUN』は、1月にイタリアでNo.1に輝いて以来、英国でも注目されてきた。(ちなみに『SUN』は、イタリアで同時期にリリースされたジャスティン・ビーバーやアンドレア・ボッチェリのアルバムを押しのけて1位を獲得している)
そのワールド・プレミアとなるこの夜のショウは、同作品をプロデュースしたアシッド・ジャズのパイオニア、ブルーイと彼のバンド、インコグニートだけでなく、アルバムに参加したオマーやジェイムス・テイラー(J.T.Q.)、さらにはUKジャズ界の名ギタリスト、ジム・マレンがゲスト出演するという豪華なラインナップ。これまで数々の名演を生み出してきたロイヤル・アルバート・ホールに相応しいショウになった。
ジャイルス・ピーターソンのラジオ番組でビオンディの曲を耳にした瞬間に魅せれたというブルーイからの紹介後、3ピースの黒いスーツに白い革靴というスタイリッシュな姿のビオンディがステージに登場。長身でモデルばりのスタイルに、スターの貫禄とカリスマをそなえた彼が現れただけで空気が一変、13人ものビッグ・バンドをバックに発せられたディープなバリトン、力強くもなめらかなヴォーカルで瞬時に会場を制した。
それだけでもこの夜が特別なものになるのは予想できたが、そこにインコグニートのシンガー3人が加わることで、ヴォーカル・パフォーマンスはより幅広くカラフルなものに。そして、5曲目でこの夜最初のゲストを紹介。ビオンディが「ずっと追いかけてきた」という、アシッド・ジャズやブリティッシュ・ネオ・ソウルの先駆者オマーをステージに迎え、『SUN』収録の「Never Stop」をデュエット。軽快なオマーの歌声と低くハスキーなビオンディのヴォーカルが溶け合う絶妙なハーモニーを奏でた。
続いて、世界屈指のハモンドオルガン・プレイヤー、ジェイムス・テイラーが登場。彼のファンキーでサイケなオルガンにブラス・セクションのスパイスが効いたグルーヴィなサウンドがオーディエンスの身体を揺さぶった。その後も、ささやくような甘いイタリア語で始まる「La voglia la pazzia l’idea」で会場をロマンチックな雰囲気に包み込み、「Lowdown」でインコグニートの女性ヴォーカリストと熱いデュエット――まるで玉手箱からお宝が続々と飛び出してくるようなワクワクするパフォーマンスを繰り広げた。
中盤では、つかの間ビオンディがステージを離れ、インコグニートがジャズやソウルのパワフルな演奏を披露。そして、白いスーツと黒いシャツに着替え、クールな伊達男ぶりを発揮するビオンディがステージに戻ると、ショウはいよいよ佳境に。「My Girl」、この夜のハイライトの1つとなった「Serenity」などこれまでのヒット曲が続き、さらなる盛り上がりを見せ、ラストの「This Is What You Are」(2006年にリリースされたデビュー・シングル)で会場は大合唱となった。
2時間半にもおよんだパフォーマンスは、ビオンディのディープでソウルフルなヴォイスを満喫できただけでなく、ブルーイとの軽快な掛け合いを通じ、彼の気さくでユーモアに溢れた人柄に触れることができ、大きな会場ながら親密な雰囲気に包まれた暖かいショウだった。
新作『SUN』には、この夜共演したブルーイ、オマー、ジェイムス・テイラーをほか、チャカ・カーン、アル・ジャロウ、ブラン・ニュー・ヘヴィーズのヤン・キンケイド、70年代ソウルの名曲を数々生み出してきたリオン・ウェア&リチャード・ルドルフらが参加。フルボディのイタリアン・ワインのように深く芳醇なテイストを持つこの名盤は、いよいよ日本でも5月22日にリリースされる。
(文:鈴木亜子)
【演奏曲目】5月10日(金)ロンドン/ロイヤル・アルバート・ホール
1. Shine On
2. Come To Me
3. What Have You Done To Me
4. Woman Woman
5. Never Stop (featuring Omar)
6. Deep Space (featuring James Taylor from J.T.Q.)
7. Catch the Sunshine
8. La Voglia, La Pazzia, L’Idea
9. Light To The World
10. Girl Blue
11. I Can’t Read Your Mind
12. There’s No One Like You
13. Lowdown
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INCOGNITO PERFORMANCE
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14. Ecstasy
15. My Girl
16. Serenity
17. This Is What You Are
【バンド・メンバー】
BLUEY (Incognito) – CO PRODUCER GUITAR & PERCUSSION
RICHARD BULL (Incognito) – ACOUSTIC & ELECTRIC GUITARS
MATT COOPER (Incognito) – MUSICAL DIRECTOR / KEYBOARDS
SIMON HALE – STRING ARRANGER / KEYBOARDS
JIM MULLEN (Brian Auger's Oblivion Express) – GUITAR
JAMIE ANDERSON (Incognito) – TENOR SAX & FLUTE
NIGEL HITCHCOCK – ALTO SAXOPHONE
SID GAULD (Incognito) – TRUMPET & FLUGEL HORN
KEVIN ROBINSON (Incognito) – TRUMPET & FLUGEL HORN
TREVOR MIRES (Incognito) – TROMBONE
JOAO CAETANO (Incognito) – PERCUSSION
FRANCESCO MENDOLIA (Incognito) – DRUMS
FRANCIS HYLTON (Incognito) – BASS
VANESSA HAYNES (Incognito) – VOCALS
NATALIE WILLIAMS (Incognito) – VOCALS
TONY MOMRELLE (Incognito) – VOCALS
【商品情報】
2013年5月22日発売
マリオ・ビオンディ『SUN』
MARIO BIONDI “SUN”
¥2,730(税込)SICP-30156
■高品質CD [Blu-spec CD2仕様]
■日本盤ボーナス・トラック2曲収録
■解説:林剛/歌詞・対訳付き
【WEBサイト】
インタビュー動画、PVなど満載スペシャルWEBサイト:
www.sonymusic.co.jp/mariobiondi/
【動画】
●マリオ・ビオンディ最新インタビュー動画(字幕付き)
●最新ビデオ「What have you done to me」