ヤー・コンフェッティ
2005年デンマークのとあるバー。そこで偶然出会った2人の女性、(ジョセフィン・フィリップ)と(アナ・トローラ)の間に起こったケミストリーは、運命以外の何物でもなかった。お酒が進むにつれ、まるでシャム双生児のごとく2人の想像力はシンクロしながら増長し、最後の1杯を終える頃には2人の新しくカラフルな関係がスタートした。



彼女たちの想像力からは「緑色のコアラ」や「魔法のトナカイ」などの不思議なキャラクターが生まれた。ちなみにこの“JaConfetti”(ヤー・コンフェッティ)という不思議なユニット名は、デンマーク語で「Yes」を意味する「Ja」と、結婚式やパーティで投げられる色とりどりの紙吹雪を意味する「confetti」から来ている。また「Ja」は彼女たち2人の名前のイニシャルを合わせたものでもある。彼女たちの使命は世界中に幻想的な“紙吹雪”を撒き散らすことだ。



JaConfettiを組む前はジョセフィンとアナはそれぞれ別々にコペンハーゲンのアンダーグラウンド・シーンで多くの経験を積み、過去10年間で多様なジャンルと表現方法を試し、発展させてきた。そして10代後半のときには2人はシンガーとして目覚め、ヒップホップ、ブレイク・ビーツ、ダブ、レゲエ、エレクトロ、ハウス、ドラムンベースなどの要素を衝動的かつ即興的に自分たちのスタイルに取り入れた。



ジョセフィンのキャリアがスタートしたのは、ガール・スカ・バンドのFavelachicだった。このバンドで数年間活動した後に、彼女はFavelachic のベーシストと共に、Fabula Beatというサーフ/レゲエのトリオに参加する。次に彼女は、DJ Sensimillaと共にDullen & Dykenというダンス・ユニットを結成し、地元コペンハーゲンのクラブに止まらず海外でも活躍する。これを機に、彼女はMCとして数多くのDJたちとコラボをし始める。特に彼女を有名にしたのは、デンマークを代表するハウスDJデュオ、Filur(平井堅やブランディーのプロデュース/リミックスも手掛けた)の最新アルバムでヴォーカルとして参加したことだろう。



一方、アナは19歳のときにシンガーとしてのキャリアをスタートし、Ben Horn、Melk、F.U.K.T.などのエレクトロニック、ドラムンベースのDJたちにフィーチャーされている。さらには、Martin Sibenhaar (aka. Pato)やPeder and Anders TrentemøllerなどのトップDJたちとのコラボで成功を収めている。特に、Martin Sibenhaar と一緒にTrolle//Sibenhaarとしてユニットを組みリリースされた“Sweet Dogs”はデンマークで大ヒットを記録。



そして2005年の運命的な出会いの後、ジョセフィンとアナは溢れ出るアイディアをまるでピンポン球のごとくインタラクティヴに交換し、共に目指す音楽性を進化発展させた。2人のクリエイティヴィティと想像力、そしてシュールな世界観は色彩豊かなサウンドの化学反応を起こし、デビュー・アルバム『ザ・レインボー・エクスプレス』という新しい音楽的宇宙を生み出した。このアルバムはEddie Confetti、Bude、Ben Horn、Thomas Troelsenといった一流のクレエーターたちがプロデュースを手掛け、1stシングル「ホールド・ニュー・ケイ」は見事ナショナル・ラジオ・チャートで1位を記録。



無限のファンタジー、色とりどりのフェアリーテイル、そして音の好奇心が詰まっている『ザ・レインボー・エクスプレス』は聴く者を虹の向こう側に連れて行ってくれるだろう。