ジョージ
georgeの軌跡                       



●1996年にオーストラリア、ブリスベンで結成。



ブリズベン出身の5人編成バンドgeorge。1996年大学でのバンド大会に出場するのがおもしろそうだからという理由だけで結成。ジミー・ヘンドリックス、ジミー・ペイジ、そしてレニー・クラヴィッツの影響を受けたギターリスト:ニック・スチュワートが声をかけ、結成当初は12人の大所帯。結果バンド大会で優勝してしまう。ケイティいわく、「georgeのスタートは全くの偶然なのよ!」。





●georgeの歴史はヌーナン兄弟から始まった。



兄妹であるタイロンとケイティ・ヌーナンはgeorgeを支えるボーカリストで、バンドの大黒柱的存在である。

ヌーナンファミリーは音楽一家なのだ。「母親のマギーはプロのソプラノ歌手で、赤ちゃんの時から歌を教えられたの」とケイティは言う。



「クラシカル音楽を聴いて育ったことは、間違いなくロックへの進出に影響を与えたね」とタイロンは語る。彼はELOとクィーンに初恋をし、その後ザ・チャーチ、ハッピー・マンデーズ、そしてレディオヘッドなど様々なロックバンドと恋に落ちた。ケイティはジャズとの固着をベースに、U2、ジェフ・バックリィ、トーリ・エイモス、そしてアーニー・ディフランコを受け入れた。そしてこの音楽的影響の広さのお陰で、主流の現代音楽とは違うgeorgeらしい音が生まれ出す。

●クラシック、ジャズを背景に持つ独特のサウンド。



ケイティはオペラとジャズをクィーンズランド音楽学校で学び、新聞記者だったタイロンはブリズベンで多数のバンドと活動した後2年間ダブリンで暮らした。二人とも幾つもの楽器をこなす:タイロンはギター、キーボード、ボラン太鼓、ブルース・ハープ、そしてターンテーブルを使ってミキシングも得意;ケイティはピアノとパーカッション、そしてクラシカル楽曲のアレンジもできる。



1998年にジェフ・グリーンがドラマーとしてメンバーに加わった。当時ジェフはクラシカル・パーカッションをQUT(クイーンズランド工科 大学)で学んでおり、広大な音楽背景を持っていた。「高校ではずっとオーケストラやパーカッション・アンサンブル、あとロックバンドでも演奏していた」とジェフは言う。ジェフはミッドナイト・オイルのドラマー、ロブ・ハーストの長年のファンでもある。



2000年にベーシストのポーリー・ブロムリィが加わり、メンバーが決定した。リガージテーターのクアン・イエオマンズと共にZooerastia、そして猛烈なパンクバンドPangaeaを結成していた彼はブリズベンでは名の通ったベーシストだった。「若い頃から俳優やミュージシャンに囲まれてきて、ティーンエイジャーだった頃にアコースティック・ギターを始めたんだ」とポーリーは語る。ポーリーは学生の頃に初めてのバンドを結成し、その後ブリズベンの音響工学学校へ通った。「きっとgeorgeのメンバーにとって僕の万能性が魅力的だったんだろうね」と彼は認める。





●誰もが息をのむケィティのヴォーカルとタイロンの刹那的なヴォーカル。



georgeのサウンドは枠にはまることを拒否する。ギターが利いたロック、アンビエントで、そしてジャズのグルーヴが特徴。ストリングスとホルンのクラシカル・アレンジ、そして少し変わったサックス・ソロと複雑なダブ・ビートが仲良く並び合う。そして最強のボーカルがそれをすべて一つにまとめていく。





●David Nicholas(アッシュ、パルプ、エルトン・ジョン、INXS、プリテンダーズ、ミッドナイト・オイルを手がけた)との共同プロデュース。



基本的にgeorgeはライヴバンドで、そのステージで起こる魔法をプロデューサーのDavid Nicholasはアルバム『POLYSERENA』に捕らえようとした。

収録されている13トラックはバンドの6年間という歴史を物語っている−迫力のあるギターがメインの「Release」から、見事な最新シングル「Breathe In Now」までのバリエーション。それらの曲をライヴ感を基本としたレコーディングを行った。「だからゴスフォードにあるMangrove Studiosを選んだんだ。そこでならライヴでレコーディングできるからね」とニックは言う。2週間に渡る熱心なライヴ・トラッキングの後、彼等はバイロン・ベイ近くの静かな環境に立つ一軒家兼スタジオでへ移り、レコーディングを行った。





●チケットは常に完売。最高のライヴパフォーマンス。



お互いの才能溢れる背景を組み合わせることによって、georgeは観客がハッと息を飲む信じられない程に力強く持続する音を歌い、至る場所で観客達を圧倒させてしまう。現在彼等は初の全国ツアーを満喫している最中で、どのショーもすべて完売している。



●オーストラリアの音楽シーンでのキャリアを積む。



メイシー・グレイ、ナターシャ・アトラス、ザ・ウィットラムズ、ミッドナイト・オイル、アレックス・ロイド、そしてキリング・ハイディなどと一緒に仕事をし他経験を持ち、georgeは目の前に立ちはだかるジャンルという枠をすべてくぐり抜けてきた。ロックバンドらしく熱狂的エネルギーで演奏すると思えば、手を返したように次の瞬間は魅力的なファンキー・ダンス・グルーヴへと変わり、そして優しく感情的なバラードでは観客席を沈黙で包んでしまう。正反対のシングル「Spawn」と「Polyserena」がヒットしたことが彼らの多様性、才能を物語っている。