エルヴィス・プレスリー生前最後のスタジオ・セッションの全貌が明らかに!
ソニー・ミュージックからグレイスランドの伝説の部屋「ジャングル・ルーム」(テネシー州メンフィスにある彼の豪邸、グレイスランドにある居間)で行われたエルヴィスの最後のセッションの模様を収めた2枚組CD『ウェイ・ダウン・イン・ザ・ジャングル・ルーム』が8月10日(輸入盤は8月5日)にリリースされる。
エルヴィスにとって最後となったスタジオ録音をひとつにまとめたアンソロジーとしては、これまでの中で最も完全で包括的な作品集となり、エルヴィス・ファンにとっては待望のリリース。エルヴィスがエクゼクティヴ・プロデューサーを務め、プロデューサーに(1966年~1977年にかけてエルヴィスのアルバムの大半の舵取りを担った)フェルトン・ジャーヴィスを迎え、エルヴィスの自宅グレイスランドの私室をプロ仕様のレコーディング・スタジオに改装した、通称「ジャングル・ルーム」で行われた伝説の2回のセッション(1976年2月28 日、1976年10月28~30 日)で録音されたマスター音源と貴重なアウトテイクを編集したもので、エルヴィスの忘れがたい最後のスタジオ・パフォーマンスを捉えており、初めてひとつのコレクションとしてまとめられたのが本作。アウト・テイクはグラミー賞を受賞したエンジニアのマット・ロス・スパングが、テネシー州メンフィスのサム・フィリップス・レコーディングズでおこなっている。このセッションには、ジェームズ・バートン(ギター)、ロニー・タット(ドラムス)、デヴィッド・ブリッグス(キーボード)、グレン・D・ハーディン(キーボード)、ジェリー・シェフ(ベース)、ノーバート・パトナム(ベース)、J・D・サムナー&ザ・スタンプス(コーラス)といった、彼の長年のツアー・バンドのメンバーが参加している。
40代を迎え、アーティストとして進化しつつあったエルヴィス・プレスリーは、転換点となった1950年代の録音のノスタルジアに浸るよりも、音楽的に自身を表現する新しい方法を模索していた。カントリーやアダルト・コンテンポラリー系のラジオ局ではチャート・インをしていたが、新しい時代のための新しいサウンドを作る必要のあったエルヴィス・プレスリーは、ハワイをテーマとした「ジャングル・ルーム」を非公式のホーム・スタジオに作り変え、それまで彼が作業していたプロフェッショナルなスタジオの予算やスケジュールのプレッシャーから離れて好きなように楽曲を録音できるようにした。RCAの移動式録音用トラックと、長年にわたってプロデューサーを務めてきたフェルトン・ジャーヴィス、そしてエンジニアのマイク・モーランをコンソールに臨ませたエルヴィスは、カントリーやポップスの様々なカヴァー(「雨の別離 [Blue Eyes Crying in the Rain]」、「最後の恋 [I’ll Never Fall in Love Again]」、「ダニー・ボーイ」、「ソリティアー」)や、「ムーディ・ブルー」、「ウェイ・ダウン」といった彼のカタログ後期の名曲に幅広く取り組んだ。
「ジャングル・ルーム」でのマスター・テイクのうち、トップ10ヒットとなった「心の痛手 (Hurt)」を含む10曲は、1976年春、アルバム『メンフィスより愛をこめて (From Elvis Presley Boulevard, Memphis Tennessee)』としてリリースされた。これらのセッションの他の楽曲は後にライヴ音源とともにアルバム『ムーディ・ブルー』に収録され、1977年7月(8月16日のエルヴィスの死の1ヶ月前)にリリースされている。タイトル曲は同月カントリー・チャートのトップとなり、「ウェイ・ダウン」が後にトップとなった。これらはエルヴィスの生前にリリースされた最後のスタジオ・アルバム群となった。
▲Jungle Room (Photo by Robert Dye)
『ウェイ・ダウン・イン・ザ・ジャングル・ルーム』はプロデューサー陣によると、“音源に新鮮な観点を与えるため”曲順を並び替えられた。『Disc2:アウト・テイクス』の音源はメンフィスのサム・フィリップス・レコーディング・サービスにおいて本作品集のためにミキシングされ、アウト・テイクとスタジオ内でのやりとりの両方を収録することにより、「セッションの様子をまるでこっそり見たかのように体験」できるようになっている。Disc2に収録された演奏はトラック13(「何でもないのに [She Thinks I Still Care]」)を除き、録音された順に並んでいる。
また、見開き型ジャケットに入れられた150グラムの12インチアナログ盤2枚組LP(輸入盤のみ)およびデジタル・フォーマットでも発売される予定。
【商品情報】
<完全生産限定盤>
ウェイ・ダウン・イン・ザ・ジャングル・ルーム / エルヴィス・プレスリー
Way Down In The Jungle Room / Elvis Presley
2016年8月10日発売予定(※輸入盤は8月5日)
品番:SICP-4950~1(CD2枚組)
価格:¥3,600+税
デジパック仕様 (16Pカラーブックレット、日本語解説、歌詞、対訳付き)
【収録作品】
■CD2枚組
<Disc1 :マスターズ>
01. ウェイ・ダウン
02. 何でもないのに
03. つらい涙
04. プレッジング・マイ・ラヴ
05. フォー・ザ・ハート
06. ラヴ・カミング・ダウン
07. 浮気はやめなよ
08. 雨の別離
09. 心の痛手
10. ネヴァー・アゲイン
11. ダニー・ボーイ
12. ソリテアー
13. ムーディ・ブルー
14. イッツ・イージー・フォー・ユー
15. 最後の恋
16. ラスト・フェアウェル (別れの詩)
<Disc2:アウト・テイクス>
01. つらい涙 - テイク 1
02. 何でもないのに (テイク 10)
03. ラスト・フェアウェル (別れの詩) (テイク 2)
04. ソリテアー (テイク 7)
05. 最後の恋 (テイク 5)
06. ムーディ・ブルー (テイク1)
07. フォー・ザ・ハート (テイク 1)
08. 心の痛手 (テイク)
09. ダニー・ボーイ (テイク 9)
10. ネヴァー・アゲイン (テイク 9)
11. ラヴ・カミング・ダウン (テイク 3)
12. 雨の別離 (テイク 4)
13. 何でもないのに [別バージョン] (テイク 2)
14. イッツ・イージー・フォー・ユー (テイク 1)
15. ウェイ・ダウン (テイク 2)
16. プレッジング・マイ・ラヴ (テイク 3)
17. フォー・ザ・ハート (テイク 4)
■LP2枚組 (輸入盤のみ)
・Disc1/Side1
01. つらい涙 (テイク 1)
02. 何でもないのに (テイク 10)
03. ラスト・フェアウェル (別れの詩)(テイク 2)
04. ソリテアー (テイク 7)
・Disc1/Side2
01. 最後の恋 (テイク 5)
02. ムーディ・ブルー (テイク 1)
03. フォー・ザ・ハート (テイク 1)
04. 心の痛手 (テイク 3)
05. ダニー・ボーイ (テイク 9)
・Disc2/Side3
01. ネヴァー・アゲイン (テイク 9)
02. ラヴ・カミング・ダウン (テイク 3)
03. 雨の別離 (テイク 4)
04. 何でもないのに [別バージョン](テイク 2)
・Disc2/Side4
01. イッツ・イージー・フォー・ユー (テイク 1)
02. ウェイ・ダウン (テイク 2)
03. プレッジング・マイ・ラヴ (テイク 3)
04. フォー・ザ・ハート (テイク 4)
【バイオグラフィ】
1935年1月8日生まれ、ミシシッピー州イースト・テュペロ出身。1954年「ザッツ・オール・ライト」でメンフィスのサン・レコードからデビュー。56年に移籍したRCAからのファースト・シングル「ハートブレイク・ホテル」が初の全米No.1となり、キング・オブ・ロックンロールの歴史が始まる。1977年に42歳の若さで亡くなるまで、最高のエンタテイナーとして23年間に渡りスーパースターの座に君臨。18曲のビルボードNo.1シングルを誇り、50枚のアルバムをTOP40に送り込んだ不世出のアーティスト。生涯推定総収入43億ドル(死亡時まで)、今までに売り上げたレコード枚数は推定30億枚と言われている。
https://www.sonymusic.co.jp/artist/elvispresley/