【サマソニ大盛況!】新・ロックンロールの女王<エル・キング>、魂を揺さぶる貫禄のアコースティック・ショーを披露した最新ライブレポ到着!
2012年のデビューEP『ザ・エル・キング・EP』で彗星の如くシーンに登場し、続けてリリースされたデビュー・アルバム『ラヴ・スタッフ』からのシングル「エクシズ・アンド・オーズ」がビルボードホット100で見事トップ10入り。さらに第58回グラミー賞「最優秀ロック・ソング賞」「最優秀ロック・パフォーマンス賞」の2部門にノミネートされるなど、一躍アメリカを代表するシンガー・ソングライターとしてシーンに躍り出た新・ロックンロールの女王=エル・キング。最近では日本でも先週末に全国公開されたばかりの大ヒット映画『ゴーストバスターズ』のサウンドトラック収録曲「グッド・ガールズ」が大きな反響を呼ぶなど再び脚光を集める中、今夏のサマーソニックへ出演するため、待望の初来日を果たしました。大阪、東京と2日間に渡ってサマーソニックのステージに登場したエル・キングは、デビュー以降から来日公演を待ちわびていた日本のファンから熱狂的に迎えられ、圧巻のライブ・パフォーマンスを披露。そんな興奮冷めやらぬ中、サマソニ出演翌日の8月22日(月)、タワーレコード渋谷にてプレミアムなアコースティック・ライブを開催し、その魂を揺さぶる歌声と貫禄のパフォーマンスで駆けつけた多くのファンを魅了しました。
<8月22日(月)ライブ・レポート>
8月20日(月)・21日(日)、サマーソニック2016に出演したアメリカの女性シンガー、エル・キングが22日(月)の夜、タワーレコード渋谷店の地下1階にあるイベント・スペース、CUT UP STUDIOでスペシャル・アコースティック・ライブとサイン会を行った。この日は台風9号が関東に上陸。夜には風雨ともに弱まったものの、交通機関の乱れが続く中、エルのライブを一目見ようと会場には少なくないファンが集まった。中には多くの人が寄せ書きしたと思しき日の丸を掲げている女の子の姿も!
そんなファン達が熱い視線を送る中、長袖Tシャツにブラックジーンズというカジュアルないでたちでステージに現れたエルはデビュー・アルバム『ラヴ・スタッフ』のオープニングを飾る「ホウェア・ザ・デビル・ドント・ゴー」から歌い始めた。サマソニではギター、ベース、ドラム、キーボードの4人からなるバンドを従えてのライブだったが、この日はアコースティック・ギターおよびバンジョーの弾き語りで、『ラヴ・スタッフ』からの7曲を披露。目の前にいるファンに語り掛けるようなリラックスした歌は、バンド・セットの迫力満点の熱唱とはまた違う味わいがあったが、肩の力を抜いてもハスキーな歌声がヒリヒリとした情感を醸し出してしまうところがやはりエル・キング。魅力的なシンガーなのだと改めて実感。曲と曲の間には、缶ビールをぐいっと飲みながら、初来日の感動と空き時間にショッピングやカラオケなどを楽しんだことを語って、会場を和ませた。
ブルージーな「エイント・ゴナ・ドラウン」の一際声を張った熱唱に拍手喝采する客席にエルが最後に歌ったのは、グラミー賞のベスト・ロック・ソングを含む2部門にノミネートされた『ラブ・スタッフ』からのヒット・シングル「エクシズ・アンド・オーズ」。たぶん、この日誰もが一番聴きたかった曲にちがいない。イントロから歓声が沸き、ギターをかき鳴らしながら歌い上げるエルに全員が手拍子で応えると、歌い終えたエルは「アリガトゴザイマス」と言いながら、観客の惜しみない拍手の中、満面の笑みを浮かべ、深々と頭を下げた。
初来日を満喫したにちがいない。きっと、また日本に来てくれるだろう。近い将来、単独公演が実現することを期待している。
text by 山口智男
photo by Masanori Naruse
●「グッド・ガールズ」ミュージック・ビデオ視聴
https://www.youtube.com/watch?v=lq0qbbj2c50
【最新リリース情報】
エル・キング
●デビュー・アルバム 『ラヴ・スタッフ』
発売中
<国内盤CD>
2,200円+税 / SICP-4539
◎歌詞・対訳・ライナーノーツ付
◎「エクシズ・アンド・オーズ」「アメリカズ・スイートハート」収録
◎国内盤のみ日本未発売のデビューEP『ザ・エル・キング・EP』を全4曲特別収録
<配信>
iTunes購入リンク
https://itunes.apple.com/jp/album/id886445832945/?app=itunes&ls=1
収録曲
01. ホウェア・ザ・デビル・ドント・ゴー
02. エクシズ・アンド・オーズ
03. アンダー・ザ・インフルエンス
04. ラスト・ダム・ナイト
05. コカイン・カロライナ
06. ソング・オブ・ソロウ
07. アメリカズ・スイートハート
08. アイ・トールド・ユー・アイ・ワズ・ミーン
09. エイント・ゴナ・ドラウン
10. ジャクソン
11. メイク・ユー・スマイル
12. シー・ユー・アゲイン
国内盤ボーナス・トラック(以下 全て『ザ・エル・キング・EP』より)
13. プレイング・フォー・キープス
14. グッド・トゥ・ビー・ア・マン
15. ノー・ワン・キャン・セイヴ・ユー
16. マイ・ネック、マイ・バック(ライヴ)
●『ゴーストバスターズ』サウンドトラック収録曲「グッド・ガールズ」
iTunes購入リンク:
https://itunes.apple.com/jp/album/id1118493527?app=itunes&ls=1
【プロフィール】
1989年、米カリフォルニア州ロサンゼルス生まれのシンガー・ソングライター。父親は俳優/コメディアンのロブ・シュナイダー。幼少期はオハイオ州で育ち、9歳の時に叔父からプレゼントされたロック・ガールズ・グループ、ザ・ドナスのCDを聞いてロックンロールに目覚め、ザ・ランナウェイズやブロンディーなどのロック・アーティストを聴くようになる。同じ頃、父親が主演するコメディ映画『デュース・ビガロウ、激安ジゴロ!?』で映画デビューも果たす。13歳の頃からギターを弾きはじめ、ヤー・ヤー・ヤーズやオースティス・レディングの楽曲を覚える一方、ハンク・ウィリアムスやアール・スクラグスの影響でバンジョーも弾くようになる。10代をほとんどニューヨークで過ごしたキングは、16歳の時から本格的にソング・ライティングとライヴ活動を開始。シンガー・ソングライターとして精力的にNYC周辺の音楽シーンを渡り歩き、次第に頭角を現し始める。間もなくして才能を見いだされたエル・キングは、RCAとレコード契約を結び、デビューとなる4曲入りEP『ジ・エル・キング・EP』を2012年6月12日にリリース。同作リード・トラックの「プレイング・フォー・キープス」はリアリティ番組『「モブ・ワイヴズ:シカゴ」』のテーマ・ソングに選ばれ話題を呼んだ。又、米大手男性誌エスクァイア・マガジンとウェブ・メディアのリファイナリー29はエル・キングを“2012年注目すべきアーティスト”として取り上げた。その後、米人気トーク番組「レイト・ショー・ウィズ・デイヴィッド・レターマン」に出演し大きな注目を集めるようなったエル・キングは、ロード・ツアーを開始し、エド・シーラン、ジェームス・ベイ、オブ・モンスターズ・アンド・メンらなどの共演。長きに渡るツアーを経て、2015年2月17日に待望のデビュー・アルバム『ラヴ・スタッフ』を発表。先行シングル「エクシズ・アンド・オーズ」はビルボードホット100で最高10位を記録し、第58回グラミー賞「最優秀ロック・ソング賞」と「最優秀ロック・パフォーマンス賞」の2部門にノミネートされた。そして今夏、6月に国内盤リリースされた上記デビュー・アルバムを引っ提げ、サマーソニック初参戦を果たした。