アンチ-フラッグ
Chris Head (g./vo.) / Pat Thetic (dr.) / Chris #2 (b./vo.) / Justin Sane (vo./g.)



1988年にペンシルヴァニアにてジャスティンとパットがバンドを結成。翌年にはバンド名をアンチ-フラッグと命名。ただ、現在のバンドとは似て非なるものだった。その後バンドは一度自然消滅するものの、ジャスティンとパッドは多くのバンドで腕を磨き、1993年にAnti-Flagは復活する。3年間の地道なツアーの後、96年に『Die For The Government』でデビュー。その後、『A New Kind Of Army』(99年)、NOFXのFat Mikeが参加した『Underground Network』(01年)をリリース。2002年にはMillencolinとDonotsと共に初のヨーロッパ・ツアーを敢行。そして2003年には元Rage Against Machine、現AudioslaveのTom Morrelloをエグゼクティヴ・プロデューサーに、Perl Jamのなどを手がけたNick DiDiaをエンジニアに向かえ、オリジナル4枚目となる『Terror State』をリリース。そして06年、盟友Morrelloをゲストに向かえ、RCAというメジャー・レーベルの賛同を得て、初のメジャー・リリース『For Blood And Empire』を発表。そして2008年4月にリリースされたメジャー第2弾『The Bright Lights Of America』はなんとDavid Bowie等を手がけたあの大御所プロデューサー、トニー・ヴィスコンティがプロデュース。



【トニー・ヴィスコンティ自身によるバンド紹介】



私はずっとパンク・アルバムをプロデュースしたいと思っていた。しかし、これはパンク・アルバムではない。



アンチ-フラッグは本質的にはパンク・バンドだが、このアルバムで彼らは未踏の領域に踏み込むことをやりたがった。私はその新しい活動の場のスーパーバイザーとなったのだ。



私の手がけたボウイのアルバムはすべて、あるひとつのものとしてスタートしたものの、別のものとなって終わった。流れに乗っていくということを教えてくれたのは、私の世代なのだと思う。ほとんどのグループはボウイ/T.レックスつながりで私と仕事をしたがるのだが、今回の顔合わせはアンチ-フラッグが私のやったモリッシーのアルバム『リングリーダー・オブ・ザ・トーメンターズ』を気に入った結果、実現したものだった。彼らはそのアレンジやストリングス、ことにオーケストラ的パーカッションが大いに気に入った。だったらこういうものをパンク・アルバムに持ち込んでみたらどうだろう?

 私の仕事の仕方は、歌にそれ自体のあり方を決めさせるというものだ。クラシックな作品(そう、それを目指したのだ)にするには何が必要か、歌そのものに教えてもらうのだ。アンチ-フラッグはその歌詞を生かすためにより深いものを作りたがっていた。私たちが出会う以前から、彼らはこのコンセプトで非常に熱心に仕事をしていた。私はバンドを頑張らせたし、バンドも私を頑張らせ、ひとつひとつの歌に可能な限り最高の演奏やテイクを引き出させた。私はセッション・ミュージシャンを使うのは最小限にして、バンドに独自のアイデアをできるだけたくさんプレイさせた。ケンタッキー大学からほとんどありとあらゆるパーカッション楽器を借りてきて、バンドはティンパニ、チューブラー・ベル、ピアッティ(オーケストラ用のハンド・シンバル)、グロッケンシュピール、そして数え切れないほどのラテン・アメリカのハンド・パーカッションを演奏した。私たちは2人のチェロ奏者と2人のホーン奏者という4人の地元ミュージシャンを使っただけだ。彼らは実に素晴らしい人たちで、私たちの誰もプレイすることができないパートをやってくれた。私もキーボードでもなんでもプレイした。技術担当のエンジニア、マリオとティムは「意見の相違合唱団」に参加した。私たちの少年合唱団は家族や友だちの子供たちで組織されている。一日14時間働いたあとでさえ、まだビリヤードやお決まりの卓球トーナメント、温水浴(水着着用派とそうでない派というふたつの派閥があった)に燃やすエネルギーは残っていた。



 政治がきわめてリアルで人生の大きな苦悩を伴う今日、ピッツバーグに本拠を置くアンチ-フラッグは真剣で、実行力があり、すべてを捧げるガッツを持ったミュージシャンの集まりとして私の注意を引いた。彼らのバンド名は権威に唾棄するものでもある(ある意味で愛国的なのだが)。私の世代はあらゆる腐敗に対してきわめて政治的反応をすることで知られている。ディランを引用するなら、「君が投票する人は誰であれかならず当選する」とか「法の外で生きるには誠実でなくてはならない」といったところだ。こうした感情はこの世代とともに消えてしまうものではない。政治と政策はアンチ-フラッグの日常生活のイニシアチブを取るものなのだ。



 アンチ-フラッグはレコードをプロモートするために政策を使わない。彼らは政策そのものなのだ! 彼らは、アムネスティ・インターナショナル、ACLU(アメリカ自由人権協会)、ワールド・キャント・ウェイト(反ブッシュ政権の団体)、コード・ピンク(女性団体の反戦活動)、アクシス・オブ・ジャスティス(トム・モレロが主導するミュージシャンによる政治的NPO)、学生平和運動、アフリカン・ウェル・ファンド(アフリカに井戸を作るための基金)、ミュージック・フォー・アメリカ、プランド・パーレントフッド (計画出産や中絶などの情報を提供し、寄付を集める団体)、PETA(動物の倫理的扱いを求める人々の会)など多くの組織と一緒に働くことを人生の使命と捉えている。彼らは動物の権利の強力な提唱者であり、万国の保健医療に関心を持ち、意識的な反対者であり、政治的囚人の解放と刑務所改善を訴えている。彼らは非暴力の改革主義としてマイケル・ムーア(映画監督)、グロリア・スタイネム(アメリカ人のフェミニスト)、MPジョージ・ギャロウェイ(イラク戦争に反対した英国国会議員)、ビリー・ブラッグ(英ミュージシャン)、ジム・マクダーモット(イラク戦争に反対した米会員議員)などに賛同している。アンチ-フラッグはまた、エリトリア人歌手、ヘレン・バーヘインの解放を手伝うべく、アムネスティ・インターナショナルの人権のための音楽キャンペーンの一環として署名集めのツアーを行なった。彼らは数多くのチャリティに寄付を集めており、いちばん最近ではアフリカン・ウェル・ファンドにツアーの収益を寄付している。アンチ-フラッグは自分たちのポケットマネーでふたつの非営利組織をスタートさせており、中でも有名なのはwww.militaryfreezone.orgだ。ミリタリー・フリー・ゾーン・オルグの目的は、ハイスクールや大学における兵士募集のときとして攻撃的な戦略を人々に知ってもらうことである。ノー・チャイルド・レフト・ビハインド・アクト(落ちこぼれ防止法)の条項がほとんど知られていないためにこんな事態が増加している。この条項は軍隊が学生の知らないうちに国中の学生の個人情報にアクセスすることを許すものである。ミリタリー・フリー・ゾーンのドキュメンタリーをwww.militaryfreezone.orgで見ることができる。



 より個人的な話になるが、ベーシストのクリス#2の家庭は家族のひとりを失うという恐怖を経験した。彼の姉妹が暴力犯罪の犠牲となり、若い娘と息子を残して亡くなったのだ。アンチ-フラッグは同じような事態を体験した他の人たちの助けになればとチャリティEPを作った。その収益は暴力と犯罪の犠牲者のためのセンター(ピッツバーグの地元の組織で、暴力犯罪の被害に遭った家族や犠牲者を支援している。www.cvvc.org)に寄付される。



 クリス #2の個人的な悲劇はグループの他のメンバーにも感情のはけ口を開いた。何年もの間見事な戦いをしてきたあとで、全員がそろそろ自分たちの個人的な大変動についてオープンになって、きわめて個人的な歌のコレクションを作ってもいい頃なのではないかと思うようになったのだ。



 アンチ-フラッグはリアルな人たちだ。すべての人々のための平和と平等を大切にする才能あふれるミュージシャンたちだ。このアルバムには大胆な音楽と強力なメッセージが収められている。レコーディング中のある日、私たちが政治的囚人や児童虐待についての歌に仕上げを加えながらとことん完璧主義者になりきっているとき、リード・シンガーのジャスティン・セインが「暖かい豆乳でも作るかな」と言うのを聞くとホッとしたものである。
Justin Sane ジャスティン・セイン
Instrument:Guitar & Vocals

Age: Unknown

Birth Day:Feb 21

Sign:魚座

Music:Saves the Day, Teen Idols, The Clash, Liz Phair, The Smiths, Morrissey, Billy Bragg, U.K. Subs, Clash, Stiff Little Fingers, The Avengers, Life Time, Sex Pistols, Fugazi, Down By Law, Youth Brigade, No Use For A Name, d.b.s., Good Riddance, Bouncing Souls, The Pogues, Shane MacGowan and The Popes, Naked Raygun, The Bad Genes, Submachine, Knife Dance, Social Distortion, Alternative T.V., Black Flag, The Germs, Big Black, The Unseen, Minor Threat, Bob Marley, Elvis, many more...



All About Justin Sane:ギターとドラムの演奏、作曲、政治、散歩、作文、レコーディング、昼寝、休みに海に行くこと、親友とつるむこと


Pat Thetic パット・セティック
Instrument:Drums

Age:Unknown

Birth Day:Feb 8

Sign:水瓶座

Music:Billy Bragg, Buzzcocks, Inquisition, Trash Bratts, Ani DiFranco, Down By Law, Bad Genes



All About Pat Thetic:辛い食べ物が嫌いでボール紙みたいな味の食べ物が好き


Chris Head クリス・ヘッド
Instrument:Guitar

Age:Unknown

Birth Day:Feb 11

Sign:水瓶座

Music:Johnny Cash, The Faint, The Pixies, Pipedown, Darkest Hour, Leftover Crack, Elliot Smith, Fugazi, Bright Eyes, Against Me, Intro5pect, Cursive, Radiohead, The Epoxies, The (International) Noise Conspiracy, The Code, Modey Lemon, At The Drive In, New Mexican Disaster Squad, Billy Bragg, Frank Black, blah blah blah blaaaaaaaaaaaa....



All About Chris Head:彼女と2匹の犬と友達と遊んでリラックスすること、バイクに乗ること、スノボー、スケボー、陶芸、絵を描くこと、そしてもちろん音楽


Chris #2 クリス#2
Instrument:Bass & Vocals

Age:Unknown

Birth Day:May 13

Sign:牡牛座

Music:ray charles "greatest hits", bob marley "legend", LeTigre "this island", Nellie McKay "get away from me", the lawrence arms "the greatest story ever told", Q and not U "no kill no beep beep", toys that kill "flys', mike park "for the love of music", the VACANCY "heart attack", the BEATLES "every record", propaghandi "todays empires, tomorrows ashes", U2 "how to dismatle an atomic bomb", the cure "acoustic hits", voice in the wire "signals in transmission", love me destroyer, lots of rough anti-flag demo songs, and lots more i cant think of right now...



All About Chris Head:俺の名前は#2。俺が君の友達になりたいのは確かなんだけど...もちろん君がアホ野郎じゃなければだけど、もしそうなら、ダメだな。