アレクサンドラ・バーク
 アレクサンドラ・バーク(1988年8月24日)。UK出身の21歳。レオナ・ルイスを輩出したUKの大人気TV番組「Xファクター2008」の優勝者。母親は元Soul ll Soulのメンバー。
 2005年の「Xファクター」の第2シーズンにも出演していたが、当時は審査員ルイ・ウォルシュの最終選考に選ばれずに番組を去っている。しかし、シンガーになるという夢を諦めきれなかったアレクサンドラは、3年後の2008年に再度オーディションに挑むことを決心する。オーディション最終日、その時の感情をアレックスはこう思い出す“自分自身と葛藤していたの。もしも今度オーディションを通過できず、ライブショーに出演することができなければ、もう音楽の世界に進むことを諦めるべきかもしれないって。どんなに音楽は私のすべてで、生きる意味だとしても・・・”しかし、アレクサンドラは女性審査員シェリル・コールの「ガール」のカテゴリーに選ばれ、見事次なるステージに進む切符を手に入れた。
 ライブショーに進んだアレクサンドラは、毎週様々なジャンルの曲を見事に歌いこなし、常に審査員から高い評価をうけていた。3週目に披露したクリスティーナ・アギレラの「キャンディマン」では、初の観客からのスタンディング・オーベーションを受け、その後のマライヤ・キャリーの「ウィズアウト・ユー」では審査員たちからのスタンディング・オーベーションを獲得している。
 そして8週目には“マイ・スーパースター”と慕う憧れの歌姫、ビヨンセと「リッスン」のデュエットを実現。感動で涙が止まらない中、ビヨンセと手を繋ぎながら見事なパフォーマンスを披露したアレクサンドラは、会場中のスタンディング・オーベーションをうける。その際ビヨンセからは“あなたはスーパースターだわ。本当に美しい声を持っていて、こうしてデュエットできたことがとても光栄だわ”と称賛されている。
 そして迎えたグランド・ファイナル。課題であったレナード・コーエンの「ハレルヤ」を歌い、4人組のボーカル・グループJLSをおさえ、800万票を獲得し、見事優勝を手に入れた。“今でもオーディションの時の映像を見るだけで涙が浮かんでくるの。ライブショーの映像をみてもやっぱり泣いちゃう。優勝したときはどうかって?もう号泣(笑)私はとてもエモーショナルだと思う。何かをやる時は常に全身全霊をかけているの・・・というか、そうしないと何もできないの・・・”とはアレクサンドラらしいコメント。
 デビュー・シングルとなった優勝決定曲「ハレルヤ」は、発売するやいなや、前年のレオナ・ルイスの記録を大きく上回る24時間で10万枚以上ものセールスを叩き出し、全英シングル・チャート1位を獲得。その後、2009年1月には総セールスが100万枚を突破し、イギリスのソロ女性アーティストとしては初の快挙を達成した。また、BBCラジオで2008年最も売れたシングル1位とUK年間シングル・チャート1位の栄光にも輝いている。
デビューに向けて本格的に動き出したアレクサンドラは、NYやLAへ飛び、アメリカの有名プロデューサーやアーティストらとアルバム制作をスタート。ファースト・シングルはフィーチャリングにフロー・ライダーを迎えた「バッド・ボーイズ」、初週で18万枚を売り上げ、2009年のUK最速セールス記録を樹立し、1位を獲得。何もかも異例尽くしで期待溢れる中、2009年10月19日イギリスでデビュー・アルバム『オーバーカム』を発売。大きなプレッシャーをものともせず、初登場1位を獲得し、アルバム&シングルのダブル1位を達成している。2010年1月には、イギリスのみのデビューにかかわらず、日本を含む全世界MTV PUSHに大決定し、2月に満を持してヨーロッパでもデビューを迎えた。
 サイモン・コーエルが指揮をとったハイチ支援シングル「エヴリバディ・ハーツ」にレオナ・ルイス、スーザン・ボイルらとともに参加、こちらも全英1位を獲得している。