アファナシエフ2017年来日記念盤「テンペスト~プレイズ・ベートーヴェンⅡ」10/4発売!
稀代の鬼才ピアニスト、古希の円熟。
アファナシエフ70歳記念リリース|2017年来日記念盤
テンペスト~プレイズ・ベートーヴェンⅡ
ヴァレリー・アファナシエフ
Beethoven: Tempest | Valery Afanassiev
Photo daguerréotype: Takashi Arai
■品番:SICC-19024 ■発売 2017年10月04日発売
■価格:¥3,000+税 ■レーベル: Sony Classical
■収録曲
ベートーヴェン
1.ピアノ・ソナタ 第1番 ヘ短調 作品2の1
2.ピアノ・ソナタ 第7番 ニ長調 作品10の3
3.ピアノ・ソナタ 第17番 ニ短調 作品31の2「テンペスト」
ヴァレリー・アファナシエフ(ピアノ/ベーゼンドルファー・インペリアル)
[録音]2016年4月18日~21日、ベルリン、イエス・キリスト教会(DSDレコーディング)
[レコーディング・プロデューサー]ゲルハルト・ベッツ
[レコーディング・エンジニア]マーティン・キストナー、フィリップ・ネーデル(b-sharp)
■現代クラシック・ピアノ界の鬼才(奇才)と称される、ロシアのピアニスト、ヴァレリー・アファナシエフのソニー・クラシカル第3弾は、第17番「テンペスト」をはじめとするベートーヴェンのピアノ・ソナタ集。今年70歳をむかえたアファナシエフが特別な記念の年にリリースするべく選んだ3曲が収録されています。
■ソ連の英才教育システムの中でヤーコフ・ザークとエミール・ギレリスという二大巨匠に師事し、ロシア・ピアニズムの伝統を受け継ぎつつ、独自の個性を発揮してきたピアニストであるのみならず、小説家・文学者・詩人としての顔も併せ持つアファナシエフが、シェイクスピアの同名の戯曲との関連を指摘される「テンペスト」ソナタを重要視するのも自然なことといえるでしょう。この曲に関しては既に2005年10月のサントリーホールにおけるライヴ録音が発売されていますが、その解釈に満足できず、12年を経ての今回の再録音となりました。ベートーヴェンのソナタ創作の出発点となった第1番、第2楽章に深く沈潜する長大なアダージョを持つ第7番の2曲はアファナシエフにとって初録音です。
■ピアノ界きっての個性派アファナシエフが、ソニー・クラシカルでの録音を熱望し、大きな話題となったレーベル移籍第1弾の「三大ソナタ」同様、ベートーヴェン作品への思い入れは深く、これまでも後期三大ソナタを何度も取り上げてきています(録音も複数リリース済み)。ベートーヴェンのソナタはロシアきっての名ピアニストにしてアファンシエフの師であるエミール・ギレリス(1916.10.19~1985.10.14)が得意としたレパートリーでもあり、昨年生誕100年を迎えた師への思いがこもったレコーディングでもあります。
■エミール・ギレリスは、「鋼鉄のタッチ」と称される盤石のピアニズムで、冷戦以降の東西緊張と緩和を繰り返す20世紀後半という時代を生き抜いた芸術家です。スヴャトルラフ・リヒテルと並ぶ20世紀ソ連を代表する名ピアニストであり、バロックから同時代のプロコフィエフまで幅広いレパートリーを持ち、協奏曲やソロのみならず室内楽の面でも大きな足跡を残しました。また演奏活動と並行して教育活動にも力を入れ、モスクワ音楽院の教授として多くの若手ピアニストを育てました。そんなギレリスが晩年の15年間、特に力を入れたのがモーツァルトとベートーヴェンで、ベートーヴェンについては亡くなるまでピアノ・ソナタ全曲のレコーディングにも取り組みました(2曲を残して未完成)。今回のアファナシエフの選曲もギレリスが最晩年に力を入れて光機ある名演を残したベートーヴェンのソナタ3曲に光を当てています。
■ここ10年ほど演奏会でのライヴ録音だけをリリースしてきたアファナシエフですが、今回も昨年同様セッションとしてじっくりと音楽に向き合うことを選びました。アファナシエフ旧知のドイツ人の名プロデューサーで、これまで「ブラームス:間奏曲集」「シューベルト:最後の三つのソナタ」「バッハ:平均律クラヴィーア曲集全曲」などの名盤を共に生み出してきたゲルハルト・ベッツを起用しています。
ヴァレリー・アファナシエフ
1947年モスクワ生まれ。モスクワ音楽院でギレリスらに師事。1968年バッハ国際、1972年エリザベート王妃国際コンクール優勝。1974年にベルギーへ亡命、以後欧米各地で活動を開始。1983年にギドン・クレーメル初来日して以来、定期的に来日。ピアノ演奏にとどまらず、小説・エッセイを発表する文学者の顔も持つ。 現在はブリュッセル在住。現代屈指のカリスマ的ピアニスト。
◎2017年10月ヴァレリー・アファナシエフ来日公演
10/10(火) 19:00 浜離宮朝日ホール
10/15(日) 14:00 紀尾井ホール
プログラムA
シューベルト:4つの即興曲Op.90より
第1曲 ハ短調、第3 曲 変ト長調、第4 曲 変イ長調
アレクサンドル・ラビノヴィチ:ピアノのための「悲しみの音楽、時に悲劇的な」(1976)
ブラームス:4つのバラード Op.10、2つのラプソディ Op.79
プログラムB
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第7番 ニ長調 Op. 10-3、第17番 ニ短調 Op. 31-2 「テンペスト」
ショパン:ノクターン 変ロ短調 Op. 9-1、嬰ヘ長調 Op. 15-2、嬰ハ短調 Op. 27-1、変二長調 Op. 27-2、 ロ長調 Op. 32-1、ホ短調 Op. posth. 72-1
公演についてのお問い合わせ アイエムシーミュージック http://www.imc-music.net/