ウラディミール・ホロヴィッツ
20世紀を代表するピアノの巨匠。

ウラディミール・ホロヴィッツは、1904年10月1日ロシアのキエフで生まれた(1903年説もある)。6歳から母親にピアノの手ほどきを受けて、2年後にはキエフ音楽院に入学し、アントン・ルビンシテイン門下のフェリックス・ブルーメンタールに師事して、1922年にキエフでデビューして大きな成功を収めた。そして、ソロだけでなく、ヴァイオリンのナタン・ミルシテインとのジョイント・リサイタルも行なって、急速のその名を知られ、1926年1月にはベルリンにデビューして成功を収め、ヨーロッパ各地で演奏して若きヴィルトゥオーソとして注目され、特にパリで高い評価を得た。さらに1928年にはアメリカにもデビューして、その成功によってRCAへの録音を開始し、1933年にはトスカニーニ指揮のニューヨーク・フィルとベートーヴェンの《皇帝》を共演して、同年末にトスカニーニの娘ワンダと結婚した。1942年にアメリカ市民権を取得し、健康上の理由で3度にわたって演奏活動を中断したが、そのたびにカムバックして話題となった。そして、1986年には61年ぶりに祖国に里帰りし、83年と86年には日本も訪れるなど、最晩年まで衰えぬ活動をつづけて、1989年11月5日にニューヨークの自宅で、85歳の偉大な生涯を閉じた。