ファレル・ウィリアムスとチャド・ヒューゴー。ヴァージニア・ビーチ出身で中学・高校時代からともに音楽活動をしていた2人は友人であるシェイを加えてグループとして活動を開始(これが現在のN.E.R.D.となる)。地元で活動していたところを同じくヴァージニア出身のスーパー・プロデューサー、テディ・ライリーに見出され、ファレルとチャドの2人がテディのプロデュース業をサポートするようになったことからザ・ネプチューンズはスタートした。ニュージャック・スイングの生みの親として大活躍していたテディのもとで彼らは数多くの作品に参加、レクスン・エフェクトやBlackstreetなどのヒットに携わった。

 90年代中盤になるとテディ・ライリーのもとを離れザ・ネプチューンズとしてのプロデュースを手がけるようになり、トータルやSWVといったアーティスト達のプロデュース/リミックスで一気に頭角をあらわす。そして1998年リリースのブロンディの「Heart Of Glass」をサンプリングしたノリエガの「Superthug」が大ヒットしたことによりザ・ネプチューンズの評価が爆発、以降オール・ダーティ・バスタード、ジェイZ、P・ディディ、バスタ・ライムズ、アッシャー、ネリーなどR&B/ヒップホップ系のスーパーヒットには必ずザ・ネプチューンズあり、というまでになる。2001年ごろからはそのフィールドをさらに広げブリトニー・スピアーズ、イン・シンク、リンプ・ビズキット、ヒカル・ウタダ、ジャスティン・ティンバーレイクなどR&B/ヒップホップというジャンルを超えたスーパー・プロデュース・チームとなった。

 プロデューサーとしての成功をおさめた彼らは自らのグループ、N.E.R.D.としてもアルバムをリリース。さらには彼らの全面プロデュースによるアーティストとしてケリースといったアーティストの売り出しにも成功を収め、2002年にはアリスタとのジョイント・ベンチャーとして自らのレーベル、Star Trakを設立。第1弾アーティストとしてクリプスを送り出した。

 そんなStar Trakが2003年はさらにスケール・アップ。レーベルとしてのコンピ『The Neptunes Present…Clones』(9月リリース)を皮切りに新人のロスコー・P・コールドチェイン、クリプス待望のセカンド・アルバム、ケリースの新作、スーパーキャットの新作と立て続けにラインアップ。さらには彼ららしくロック・フィールドのアーティストとしてN.E.R.D.のライブではバックバンドも努めるスパイモブ、やハイ・スピード・シーンといったアーティストのリリースも予定されている。

  ファレルは言う。「このアルバムをリリースする目的は、俺達のサウンドを聴きたがっている人達に何十種類ものアルバムを買って欲しくなかったからなんだ。この1枚を聴けばいいんだからね。」ファレルの言うサウンドだけでなく、このアルバムにはソングライティング、そしてファレルのカーティス・メイフィールドを彷彿とさせるソウルフルなファルセット・ボーカルも詰め込まれている。また一言にザ・ネプチューンズのサウンドと言ってもジャスティン・ティンバーレイクの「Like I Love You」からミスティカルの「Shake Your Ass」まで非常に幅広いバリエーションがある。その点についてファレルは「色々なものから取り入れてるんだ。何を使うかじゃなくてどう使うかなんだよ。」と語る。