PUSHIM


 その歌声を聞くと、誰もが“Feel The Soul(=魂を感じる)”、”Strong Voice!(=力強い声)”、”One & Only(=誰にも真似できない)”…..と形容する。そのシンガーの名前はPUSHIM。生まれながらにして、人々を魅了する類い稀な歌声を持った彼女は、今やジャパニーズ・レゲエ・シーンNo.1シンガーの座を確固たるものと同時に、日本の音楽シーンの中でも希有な存在として偉才を発揮している。
 大阪で生まれ育った彼女は、95年から地元大阪のダンスホール・レゲエシーンを拠点に活動を始め、当時まだ成長過程であった日本のレゲエ・シーンで、あっという間にその人気と共に名を広めてゆく。そしてRANKIN TAXIプロデュースのコンピレーション・アルバム『BAD BAD WEST』(97年)に収録の「SOULFULL DANCE」(Fire BallのCHOZEN LEEとのコンビネーション)で一躍脚光を浴びる。その後MOOMINの1stアルバムへの参加などを経て98年12月、NYにてFugees(ローリン・ヒル、ワイクリフ・ジョンがメンバーの人気ヒップホップ・グループ)のバックバンドRefugee Camp Bandとセッションを行ったキャロル・キングのカヴァー「It's Too Late」を表題曲としたアナログ盤をリリースし、即完売。そして99年6月デビューマキシシングル「BRAND NEW DAY」をリリース。各方面より大絶賛を受け、2000年3月には、待望の1stアルバム『Say Greeting』をリリース。そのときから既にOne & Onlyな存在として知られる。これまでに5枚のオリジナル・アルバムと3枚の企画アルバム(ディスコグラフィーを参照)を発表。2003年3月にリリースされた3rdアルバム『Pieces』は、オリコン・アルバムチャート初登場でベスト10入りし、4thアルバム『QUEENDOM』では、前作を上回る初登場6位を記録。更に現時点での最新作となる『Sing A Song...Lighter!』は、各方面から最高傑作と言われるほどシンガーとしての円熟した表現力、サウンドのクォリティーともにずば抜けた内容の作品に仕上がっている。常にアーティストとしてその才能を進化させ「FOREVER」「a song dedicated」「I pray」など人々の心に残るビッグ・チューンも多数生み出しているのも特筆すべき点である。
 作品のみならず、そのライブ・パフォーマンスも絶大な評価を受けており、ほとんどのレゲエ野外ビッグ・イベントではトリをつとめ、また他ジャンルの音楽フェスティバルにおいても、今まで一度もライブを見たことのない人々をも、その魅力に引き込んでしまう説得力を持っている。それは2枚のライブDVD(『LIVE TOUR 2003"PIECES"~THE FINAL at SHIBUYA AX~』『LIVE "QUEENDOM"-TOUR 2004 FINAL at ZEPP TOKYO-』)を見れば明らかだろう。
 またNYヒップホップシーンのトップ・プロデューサーDJ PREMIERとの競演、本場ジャマイカでの世界最大のレゲエ・フェス「SUN FES 2003」への参加、大御所シンガーLUCIANOとの競演(二人の競演曲「As One」はジャマイカのラジオ局やテレビ曲でオンエアーされている)などにより、海外においても高い評価を受けている。特にレゲエの本場であるジャマイカでは、数々のトップ・プロデューサー達とのセッションによりその知名度と実力は高く評価され、今後の活動および展開が注目されている。
 常にその才能に磨きをかけ、進化し続ける、類い稀な歌声の持ち主、それがシンガー、PUSHIMである。