ジェフ・バックリィ革新的なインタラクティブ・ビデオを公開!
「10の51乗」通りのストーリーで楽しむボブ・ディランの名曲「女の如く」
ジェフ・バックリィの公式サイトにて、奇跡の秘蔵発掘音源集『ユー・アンド・アイ』収録、ボブ・ディランの名曲をカバーした「女の如く/Just Like A Woman」の革新的なインタラクティブ・ビデオが公開された。http://jeffbuckley.com/interactive
とある男女の1日をアニメーションで描いたもので、73コマあるセル(コマ)をそれぞれクリックすると、ビデオの中の男女のストーリーが変わっていくというもの。
2人は幸せを突き進むのか?あるいは冷え切って別れへと向かうのか?それぞれ一人で生きていくことを選ぶのか?そのバリエーションはなんと10の51乗(1に0を51つけた数=英語では“1 sexdecillion”、日本では“1000極”という単位とのこと)通りにもなるそうだ。
また、アルバム・ヴァージョンにはない音を、自分で追加することもできるようになっている。この曲はジェフのギターとヴォーカルだけのシンプルで美しく、荘厳なヴァージョンであるが、ビデオの途中で流れて来る小さなセル(コマ)の右上の「?」マークをクリックすると、アルバムには無い、ピアノやオーケストラやクワイア(聖歌隊)の音を独自に加えたアレンジができるようになっている(この音の組合せだけでも16,000通り以上のバリエーションに)。更には、その音の選択によって、物語の雰囲気が変わってくることも見逃せない。
「女の如く/Just Like A Woman」で紡ぐ、数限りない、様々なラヴ・ストーリー。絵柄や音の組合せで、曲の世界観が全く変わって聞こえてくるのが不思議である。あなたも自分ならではのストーリーを作ってみてはいかがだろう?
『ユー・アンド・アイ』は、1994年に発表した生前唯一のオリジナル・アルバム『グレース』のみでロック史にその名を刻んだ伝説の天才シンガーソングライター、ジェフ・バックリィ(享年30)がデビュー直前に録音した未発表音源集。米コロムビア・レコードと契約直後の1993年2月、初めてスタジオで録音した音源であり、その存在は長年噂されていたものの実際にその音源がスタジオの外で聴かれたことは過去一度も無かった。これらは、米ソニー・ミュージックのカタログ・セクションのスタッフが、94年のデビュー・アルバム『グレース』の発売20周年を機に何か出来ることは無いかと過去の音源を捜していたところ、偶然に発見されたものだという。その内容は、彼が敬愛した曲のカヴァーが8曲、自身のオリジナルが2曲(内1曲は彼の代表曲「グレース」の初録音音源)。記念すべき初スタジオ・セッションで選んだカヴァー曲は、ボブ・ディラン「女の如く(Just Like A Woman)」、スライ&ザ・ファミリー・ストーン「エヴリデイ・ピープル(Everyday People)」、ザ・スミス「心に茨を持つ少年(The Boy With The Thorn In His Side)」「アイ・ノウ・イッツ・オーヴァー(I Know It’s Over)」、レッド・ツェッペリン「夜間飛行(Night Flight)」などで、そのパフォーマンスは彼の純粋さや繊細さが最高に“神がかった”形で表現されている。ここにあるカヴァー曲の一部はライヴ・ヴァージョンとして記録されているものも存在するが、スタジオ・ヴァージョンとしてはすべてが未発表であり、海賊盤等でもいっさい存在していない正真正銘の発掘音源とのことだ。ファンにとってはまさに“聖杯”とも言える貴重な音源が、20数年の時を経てついに日の目を見た。