フレドリカ・スタール
1984年スウェーデン生まれ。幼少期のほとんどをフランスで過ごし、フランス語もマスター。12歳の時にスウェーデンに戻り、ミュージシャンを目指して、音楽がすべてのような生活を始める。学校を卒業後、フランスに戻り、パリで音楽活動を始める。

2004年、彼女はフランスのジャズ界でその確かな才能が評価されているピアニストのトム・マックランに出会う。彼は彼女のデモを聴いてジャズ・ヴォーカリストとしての、またシンガー・ソングライターとしての破格の素質を見抜き、彼女のレギュラー・ピアノストとして、更にはアレンジャーとして右腕的存在となる。そしてまもなくギターのジョゼ・パルメ、ベースのディエゴ・イムベルト、ドラムのカール・ジャンスカ、サックスのエルヴェ・メシネというドリーム・チームを結成し、名門Vogueレーベルにてアルバムを制作する運びになった。アルバム発売に先立つ2005年9月にはパリの名門ジャズ・クラブ「ニュー・モーニング」のステージに立ち、フレドリカ・スタールは一躍フランス・ジャズ界の熱い注目を浴びる存在となる。そして今年の3月リリースのこのデビュー・アルバムはフランスのみならずヨーロッパ全土で発売、各国で高い評価を得るに至り、彼女はその夏、早くもヨーロッパ・ツアーを成功させた。彼女の音楽は熟成と新鮮さの両方を兼ねそなえており、彼女のスタイルはジャズでもポップ・オリエンテッドでもない独自のもの。すべての作詞作曲を自分自身で手掛けるという、この才能あるシンガー・ソングライターの楽曲からはブルース、そしてボサノバの影響も聴くことができる。ナチュラルな歌声の中にある、どこかアンニュイな質感も過去の偉大な女性ジャズ・ヴォーカリストを聴いているような気持ちにさせてくれる。

2006年の1stアルバムは日本とフランスで合計30,000枚を売り上げるなど、華やかなデビューを飾ったフレドリカ・スタール。待望の2ndアルバムはボッサ、ラグタイム、更にシャンソンからスラヴィックまでを「ジャズ」に包み込んだ色彩豊かなアルバム。デビュー・アルバムの「ポップ・ジャズ」路線を更に進めた本作、前作に続いてほぼ全曲がフレドリカ自身の作詞作曲。様々な文化の多様なメロディーやリズムがフレドリカのジャズの中に流れ込んでゆく。