フリートウッド・マック

60年代後期イギリスにおけるブルーズ・ブームの立役者となったのがこのピーター・グリーン率いるフリートウッド・マック。



1967年に若手ブルーズ・ギタリストの登竜門と呼ばれ、かのエリック・クラプトンの後任として加入していた"ジョン・メイオールズ・ブルースブレイカーズ"を脱退し自らのバンドを結成。その際にブルース・ブレイカーズ時代の畏友、ミック・フリートウッドとジョン・マクヴィーを要し、3人の名前を取って"PETER GREEN'S FLEETWOOD MAC"とそのバンド名を名付ける。(後にFLEETWOODMACに改名)



1968年にセルフ・タイトル・アルバム「ピーター・グリーンズ・フリートウッド・マック」で全英チャートの5位にランク・インされる衝撃のデビューを飾る。同年には「アルバトロス」シングルにおいてNo.1ヒットに輝き、その地位を不動の物とする。



しかし1970年に入るとピーター・グリーンがバンドの成功による重圧とLSDに溺れてしまい その精神を病んでしまった為にバンドを脱退。後にスティーヴィー・ニックス、リンジー・バッキンガム他を迎え、サウンドもポップ路線に変更し、「噂」他記録的な大ヒットアルバムをリリースしあのギネスにも認定される最大のヒット・バンドへと変貌を遂げた。



長らくリハビリ等で音楽シーンから姿を消していたピーター・グリーンも1990年代に入ると 突如として復活。"緑神"と呼ばれ多くのギタリストにリスペクトされ、当時のナンバーを数多くカバーされ、また彼へのトリビュート作品も数多くリリースされている。サンタナで有名な"ブラック・マジック・ウーマン"は、このブルーズ時代の代表曲の1つで 彼等がオリジナルである。そのサンタナやエアロスミスのジョー・ペリー、ゲイリー・ムーアーと言った現在の超ビッグ・ネーム・ギタリストは彼の弟子と言っても決して過言では無い。