大反響!につき、『レモネード』試写会トーク・ショー全編動画特別公開!
『レモネード』国内盤リリースに先だって行われたトーク・ショー付試写会で、出演者の辛酸なめ子さん、ナジャ・グランディーバさん、大柳葵理絵さん(GOSSIPS編集長)が独自のユニークな視点で『レモネード』を熱論!
“ジェイ・Zは綺麗なジャイアン!?”、“ビヨンセも人間だった!”、“浮気されて泣いてるだけじゃないところがさすが”などなどユニークな名言が飛び出す爆笑トーク・ショーの様子を動画で全編公開!さらにほぼ全編テキストでも公開!
7/4開催ビヨンセ最新アルバム『レモネード』トーク・ショー
出演者:辛酸なめ子さん(以下辛酸)、ナジャ・グランディーバさん(以下ナジャ)、GOSSIPS編集長大柳葵理絵さん(以下大柳)
MC:公開されるや否や、撃的な内容で世界中を騒がせた『レモネード』。大半が男性の浮気についての曲でしたが、ちなみに夫ジェイ・Zの浮気は以前も噂はあったようですが?
大柳:ビヨンセやジェイ・Z側から今回コメントは一切出ていませんが、以前から(浮気)騒動があったため、今作発表でやはりジェイ・Zが浮気したのではないかと言われています。2014年、ファッション界最大のイベント<MET GALA>で、エレベーターでジェイ・Zがビヨンセの妹ソランジュにボコボコにされてしまう映像が流出してしまいまいた。エレベーターの(監視)映像だったので音声はなく、理由もその時は分かりませんでしたが、一ヶ月後に始まったビヨンセとジェイ・Zのコラボ・ツアーで、ビヨンセが自身の失恋ソングの歌詞を変えて歌った内容がジェイ・Zの愛人について歌っているように聞こえた為、あのエレベーター事件はやはりジェイが浮気をして、そのことにソランジュが怒ったというのが一番有力な説かと思います。
辛酸:ビヨンセってジェイ・Zが初めての男性だったんですよね?だから思い入れがすごく強いんでしょうかね。
大柳:ビヨンセは20歳でジェイと出会い、6年近く交際して結婚したんです。10代に付き合っていた男性が一人いますが、その次にジェイと付き合い、男性経験はなんとジェイが初めてでひとりだけ・・・。
ナジャ:初めてが・・・ジェイ・・・?初めてが、ジェイ!!?
辛酸:あ、羨ましい感じですか?
ナジャ:羨ましいっていうか、初めてがジェイですよ!!そりゃあもう選ばれた女性しかできませんよね!
MC:ジェイ・Zと言えばキングと呼ばれ、おモテになるでしょうね。ジェイ・Zは自身でレーベルも持っていますが、その所属タレントさんとも噂があったり?
大柳:そうですね。
辛酸:ビヨンセは呪いのダンスみたいなのを踊ってましたよね。浮気されたあとに、ジェイ・Zの前で。
全員:呪いのダンス!?
辛酸:はい、すごい怖かった思い出があるんですけど。
大柳:デビューの時に噂があったアーティストもいましたが、後になって噂を流した人が「あれはデマで話題づくりだった」と。
ナジャ:じゃあ踊り損やったね、呪いの踊り。やっぱり女性からジェイに寄って行くの?
大柳:ジェイ・Zと噂があるなんて言えば、 “え!?”ってなるので。それだけジェイ・Zは凄い人なので。
ナジャ:やっぱり話題にあがるもんね。
大柳:同じミュージシャンとしてまさかビヨンセの相手を盗るなんて、大それ過ぎてますよね。
辛酸:消されちゃいますよね、業界で。
ナジャ:私がマツ子の相手盗るみたいなもんでしょ?そんなこと、出来ひんもん!
辛酸:消されちゃいます?
ナジャ:つぶされるよ!上に乗って、つぶされるよ!
MC:窒息レベルですね。『レモネード』をそうやって聞くと、ジェイ・Z浮気疑惑は<クロ>なのかなって思ってしまうのですが。ビヨンセもあんなに怒っているし。
ナジャ:いやぁビヨンセ怖かったもん。
辛酸:そうですよね、なんかホラーな。
ナジャ:ビヨンセが怒るって、まずイメージがないから。成功してるし、大スターだし。まさか嫉妬するのか!まさか怒るのか!ってっていうのが衝撃やった。
MC:今作では怒りを表現している様が尋常じゃないですが、ちなみに最も怖かったシーンは?
ナジャ:冒頭からバットで目の前のもの全部ぶち壊してゆくシーンがあるけど、そこでもうゾっとしますよね。
辛酸:ポエムがすごく怖かったですよね。すごく乾いたかすれ声みたいなので、ずっと恨みを言っているんですよね。
「あなたの息に不貞の匂いがする」っていうのから始まって。ああいうしゃべり方が、浮気された友達もこういう声出してたな、みたいな。いろんな怒りを超えた諦めが漂っている声でしたね。
MC:全世界共通のトーンなんでしょうかね。アルバ前半は怒り満身ですが、後半に進むに連れストーリーや心情に変化も?
辛酸:そうですね。女性としての誇りを取り戻してゆくというか。その中でジェイ・Zに対して上から目線がところどころ出てきますよね。「あなたはもしかして所詮ストリート・レベルだった」「あなたの曲をラジオでかけてあげてもいいのよ」「性的に満足させてくれたらレッド・ロブスターに連れて行ってあげるわ」とか。あと「私のほうが稼ぎが上よ」みたいな。そうやって自分のプライドを取り戻していって本人が癒されてゆく過程があったのかなと思いましたね。
ナジャ:最終的に「私は幸せになりたい!幸せを掴みたい!」っていう気持ちが最後には伝わってきた。紆余曲折あったけど「ジェイ・Zさん、許したげる、私が幸せにしてあげる」っていうか、ジェイと幸せ掴みたいっていう気がしたな。
MC:見てない人にはネタバレですが、ジェイ・Z本人登場しますよね?
辛酸:(アメリカの)試写会でジェイが死にそうな顔をしてたんですよ、写真見ました。全体を通して見た後なのか、本当に悲壮感漂うすごい表情で。
ナジャ:そこで死にそうな顔してたってことは…やっぱり図星やったんかな。
大柳:このアルバムの面白いところは、全編が物語になっていて、ビヨンセはアーティストなので、作品を創る過程で物語を作っているのかと思うのですが、本人やお子様や家族が出てきたりするので、本当のことかと錯覚してしまう。それもまたこのアルバムの奥深さのひとつですよね。
MC:プライベート映像に見えるものも入っていたり?
全員:入ってますね。
MC:ジェイ・Zは今、家でどんな感じで過ごしてるのでしょう…。
ナジャ:っていうかジェイは今作についてコメントしてないの?
辛酸:してますよ、ラップかなんかで「レモネードは人気の飲み物だ」とか、よく意味の分からないことを。
ナジャ:コメントしているのね!?もし浮気がホンマやったとして、ラップで“レモネードは人気の飲み物♪”って言われたら、「小馬鹿にしてんのかっ!」って、逆なでしている感じがするけど。
MC:ところで、このジャケットにタイトルが『レモネード』ってミスマッチな感じを受けるんですが。
大柳:レモネードというのは、「人生において、酸っぱいレモンが差し出されたときに、砂糖を足して甘くしたレモネードにして飲んでしまいなさい」 っていうアメリカの諺なんです。
ナジャ:じゃあ辛いことも前向きに、甘いものに変えて召し上がれってこと?
大柳:召し上がれってことです。
ナジャ:なるほどねー。
MC:ちなみにすっぱいレモン、みなんさんの人生にもありましたか?
ナジャ:レモンしかないですよ。レモネードにしてたら糖尿になるぐらい砂糖入れなきゃアカンぐらい。でもレモンをいっぱい経験している人が見たら、すごく伝わるものがあると思う。
辛酸:号泣しますよね、きっと。
MC:確かにたくさんの方が共感できる作品かなって思いますが、このアルバムで言うと、レモンはジェイ・Zっていうことになるんですか?
ナジャ:そう・・じゃない?
辛酸:愛という砂糖でレモネードにした、みたいな感じなんですかね。
ナジャ:そう思って見たほうが楽しいやろうね。
大柳:何年もいろいろな浮気の噂を聞いてきましたけれど、やっぱりこの作品を見たら、「そうなんだな」って分かりますね。だって最初からビヨンセが涙ぐんで歌うわけじゃないですか。“浮気は前から知ってたし、夜中の3時に帰ってきて“
辛酸:“ヴィトンのニットから(他の女性の)香水が匂って”
大柳:生々しいことを今まで本人は言ってこなかったのに、このアルバムで細かく言われているので。
ナジャ:(ビヨンセも)同じ人間だったんだな、ってすごい感じる。
MC:全編通して愛が歌われていますが、マルコムXの声が挿入されていたり、男女の関係を通じてそこから先に見えるものもありますよね?
大柳:そうなんですよね。このアルバム実は深くて、社会的メッセージも多くありますし、後半はビヨンセがデビュー当時から掲げてきた「女性が世界を変えていこう」といった強いメッセージに変わって行く。(浮気されて)泣いているだけじゃないっていうところもさすがですよね。
辛酸:「フォーメーション」はカッコよかったですよね。(女性も)自立しろというメッセージを感じました。
ナジャ:黒人であることにとてもプライドを持っている感じがした。人種みたいなものに対するメッセージも感じられますよね。
MC:自分のアイデンティティを受け入れ堂々と生きたいという感じも伝わってきますよね。
辛酸:そうですよね、ビヨンセは自分の出身(テキサス)にも誇りを持っていますから。私も埼玉出身でも言っていいんだな、みたいな気持ちになります。
MC:そうするとレモンは聴く時によって、自分の気持次第で、いろんな楽しみ方ができるかもしれませんね。いろんな角度から凄い作品だということが分かりましたが、さらにここに注目するとレモネードがもっと味わるというポイントはありますか?
大柳:いろいろありますが、敢えて言うならファッションですね。ロベルト・カヴァリ、シャネルなどの衣装を着て本当に美しいので、見どころのひとつです。
辛酸:すごく自然体のジェイ・Zが出てくるんです。今までジェイ・Zと言うと威圧感と野獣のイメージでしたが、この作品ではすごくステキな感じで、まるで<綺麗なジャイアン>を見たときのような、ジェイ・Zの好感度が高まりましたね。またビヨンセのイルミナティ説がよく言われてますが、「フォーメーション」の「ダサいヘイターたちがイルミナティ論を言っているわ」という歌詞が、その説を一蹴しているわけです。でもこのアルバムを見て、ヘタなイルミナティよりビヨンセのほうが怖いということが分かり、すごい強い存在だと思いました。
MC:「綺麗なジャイアン」ですけど、今回お子さん(ブルー・アイヴィー)も出てきて、ジェイ・Zのパパの顔も見れますよね。
ナジャ:ジェイの実のお祖母さんも出てくるよね。
MC:お祖母さんが言うことが、作品の真髄というか、『レモネード』ととてもリンクしているんですよね?
ナジャ:そう、そこ注目やね。あと今作はダンサーや他の出演者がほぼ黒人なんですよ。ビヨンセが自分のルーツに誇りを持ってやっているというとこも見てもらいたい。“ブラック・イズ・ビューティフル”みたいなところも、ぜひ見てもらいたい。
MC:出演者のヘアスタイルも、アフロアメリカン独特のものですよね。
ナジャ:ストレートパーマにしてないですよね。それがすごく美しくて感動するぐらい。
MC:「とにかくすべてがすごい!」という感じですね!このトークショーでの話を胸にぜひ『レモネード』お楽しみ頂きたいと思います。