アルトゥール・ルービンシュタイン
現代ピアノ演奏の歴史に大きな足跡を残した20世紀最大のピアニスト。1887年ポーランドのウージに生まれ、10歳でベルリンに出て、ヨアヒムの薫陶を受け、リスト門下のカール・ハインリヒ・バルトに師事。1899年、12歳の時ポツダムでデビュー、成功を収める。以後各地で演奏活動を開始、1906年にはニューヨーク・デビュー。聴衆には師事されたが、批評家からは批判が寄せられたため、4年間活動を中止して技巧面・音楽面にさらなる磨きをかけた。活動を再開してからは、ヨーロッパでもアメリカでも順風満帆、名声は高まる一方であった。その名声を背に1935年初来日。アメリカ滞在中の1939年、第2次世界大戦が始まったためアメリカにとどまり、戦後の1946年アメリカ合衆国市民権を取得。以後ニューヨークとパリに居を構え、戦前同様、ヨーロッパとアメリカの両大陸で精力的な演奏活動を展開した。1966年2度目の来日。1976年に引退し、1982年ジュネーヴの自宅で死去。ほとんど80年に達する長い演奏歴を通じ、ヴィルトゥオーゾであり続けた大ピアニストであった。