マーヴィン・ゲイ

<マーヴィン・ゲイ ミニ・バイオグラフィ>
1939年4月2日生〜1984年4月1日没(享年44歳)
1960年代にモータウン・レコードで「I Heard It Through The Grapevine」や、タミー・テレルとのデュエット「Ain’t Nothing Like The Real Thing」などヒットを量産し、一躍モータウンの看板シンガーになりました。1971年には歴史的傑作『What’s Going On』を発表。美しいメロディと緻密なアレンジ、ベトナム戦争や公害、貧困といった社会的問題を取り上げた歌詞は、苦悩を赤裸々に表現し、ニュー・ソウルの時代を切り開きました。その後様々なトラブルを抱えたまま、活動の拠点をヨーロッパに移し、80年代に入りコロムビアに移籍。1982年に『Midnight Love』を発表し、グラミー賞を獲得するなど復活を遂げましたが、1984年、実父に射殺されるという非業の死を遂げました。

ミッドナイト・ラヴ Midnight Love

結果的にラスト・アルバムとなってしまった名作。様々なトラブルを抱えたまま、ベルギーで隠遁生活を送っていた彼が、TR808などによる“打ち込み”をサウンドの要に据えた画期的な作品。そのミニマムにループされるトラックと、しなやかなヴォーカルが調和し、結果的にグラミー賞も受賞しました。今なおR&B/ヒップホップに大きな影響を与え続けている傑作です。

<収録曲>

01. ミッドナイト・レディ Midnight Lady
02. セクシャル・ヒーリング Sexual Healing
03. ロッキン・アフター・ミッドナイト Rockin’ After Midnight
04. この瞬間(とき)を愛して 'Til Tomorrow
05. 愛の交歓 Turn On Some Music
06. サード・ワールド・ガール Third World Girl
07. ジョイ Joy
08. 燃える情熱 My Love Is Waiting

● 書き下ろし解説:大伴良則(当時のLP解説も掲載!)

永遠(とわ)への旅立ち Dream of a Lifetime

マーヴィンの死後発表された未発表曲集。80年前後に録音されたシンセ・ファンクと、マーヴィンが母親に託していたとされるモータウン時代の音源で構成されています。シングル・カットされた「聖女」は、曲の一部が、別のシンガーのヴォーカルに差し替えられたといういわくつきの曲。スモーキー・ロビンソンとの共作「愛のシンフォニー」など、モータウン時代と思われる録音では、奥行きのある豊潤なサウンドをバックに、美しく歌い上げています。

<収録曲>

01. 聖女 Sanctified Lady
02. サヴェイジ・イン・ザ・サック Savage In The Sack
03. マゾヒスティック・ビューティ Masochistic Beauty
04. イッツ・マッドネス It's Madness
05. エイント・イット・ファニー Ain't It Funny
06. 愛のシンフォニー Symphony
07. ライフズ・オペラ Life's Opera
08. 永遠(とわ)への旅立ち Dream Of A Lifetime

● 書き下ろし解説:出田圭

メロウ・マーヴィン Romantically Yours

ジャズ〜映画音楽などスタンダード曲を中心にした未発表曲集。フランク・シナトラやナット・キング・コールに憧れていたマーヴィンが、60年代モータウン時代から録り続けていたスタンダード・ソングを中心に、1980年頃の録音と思われる後半部分を合わせたバラード集。前半はすべてスタンダード曲で、オーケストラをバックに丁寧に歌い上げています。

<収録曲>

01. モア More
02. ホワイ・ディド・アイ・チューズ・ユー Why Did I Choose You?
03. マリア Maria
04. いそしぎ The Shadow Of Your Smile
05. フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン Fly Me To The Moon
06. アイ・ウォント・クライ・エニイモア I Won't Cry Anymore
07. ジャスト・ライク Just Like
08. ウォーキン・イン・ザ・レイン Walkin' In The Rain
09. アイ・リヴ・フォー・ユー I Live For You
10. ストレンジャー・イン・マイ・ライフ Stranger In My Life
11. ハッピー・ゴー・ラッキー Happy Go Lucky

● 書き下ろし解説:泉山真奈美