Disc1

1.リバー・ソング
2.なにが悪い?
3.月の光り
4.金曜の夜
5.ドリーマー
6.君への想い
7.安らぎの時
8.お前と俺
9.パシフィック・オーシャン・ブルース
10.さらば、わが友
11.虹
12.終宴

Bonus Tracks
13.愛にひかれて
14.君だけと
15.聖なる人
16.メキシコ

Disc2

1.月明かりの下で
2.遅くはないよ
3.スクールガール
4.愛よ、僕を忘れずに
5.ラヴ・サラウンズ・ミー
6.素敵な関係
7.コモン
8.君はリアル?
9.ダメな奴の歌
10.カクテルズ
11.アイ・ラヴ・ユー
12.変わらぬ伴侶
13.タイム・フォー・ベッド
14.追加のうた
15.独りぼっち
16.ピアノ変奏曲:君への想い

Bonus Track
17.聖なる人(テイラー・ホーキンス・ヴァージョン)

 永遠のビーチ・ボーイ、デニス・ウィルソンによる1977年のソロ・アルバムにして、ビーチ・ボーイズのメンバー中でも初のソロ作『パシフィック・オーシャン・ブルー』は廃盤になって久しく、オリジナルは高額で取引され、ブートレッグも出回っていました。その貴重なアルバムが発売から30年、デニスの早すぎる死から25年(1983年、39歳)目の今年、ついに戻ってきます。タイトルは『パシフィック・オーシャン・ブルー(レガシー・エディション)』 、2枚組のデラックス盤で、発売は7月23日を予定。

 本作『パシフィック・オーシャン・ブルー(レガシー・エディション)』のディスク1にはオリジナルLPの12曲(1.リバー・ソング2.なにが悪い?3.月の光り4.金曜の夜5.ドリーマー6.君への想い7.安らぎの時8.お前と俺9.パシフィック・オーシャン・ブルース10.さらば、わが友11.虹12.終宴)をオリジナルの曲順で収録。さらにボーナス・トラックとして、ブートレッグでも出回ったことのない未発表曲を収めています。

 もう一枚(ディスク2)は、世界中のデニス・ウィルソン及びビーチ・ボーイズ・ファンへの素敵な贈り物。特にデニスが次作『Bambu』の発売を望みながら、その夢が叶わなかったことを知っている方々には嬉しいプレゼントになること請け合いです。テープ倉庫からこのたび相当数の未発表トラックを発見、いずれも『パシフィック・オーシャン・ブルー』と『バンブー』セッションで録音されたものです。ちなみに『バンブー(Bambu)』はこれまで、デニス及びビーチ・ボーイズ関係の記事等で“Bamboo”と記されてきましたが、セッション・テープと共に紙資料も見つかったことで、デニスが考えていたタイトルは『Bambu』だったことが明らかになりました。

 無発表テイクのミックスを手がけたのは、デニスのオリジナル・エンジニアであるジョン・ハンロン(ビーチ・ボーイズ、CSN&Y、ジェイホークス、R.E.M、ギリアン・ウェルチ等)とグレッグ・ジェイコブソン(オリジナルの共同プロデューサー・共同ライター)、ジム・ガルシオ(プロデューサー、カリブー・レコーズ)です。

 ライナー・ノーツには、様々なビーチ・ボーイズ研究家が寄稿する予定で、ジョン・ステッビンズ(『Dennis Wilson: The Real Beach Boy』の著者)、『モジョ』誌の編集者ベン・エドモンズ、デヴィッド・ベアード(ビーチ・ボーイズのファンジン『Endless Summer Quarterly』の編集者)が予定されています。

 フル・カラーのブックレットには、ライナーの他、ディスコグラフィーと懐かしい写真の数々も掲載。カメラマンでデニスと生涯の友人だったディーン・トーレンス(元ジャン&ディーン)の手になる、オリジナルLP用のジャケット写真も登場します。長らく消失したものと思われていましたが、ソニー・ミュージックの倉庫でこのたび発見されました。

 発売とほぼ同時にコレクターズ・アイテム化し、ビーチ・ボーイズの歴史を紐解くためにとりわけ重要な存在とされてきた『パシフィック・オーシャン・ブルー』。オリジナルLPは1970年代末、ビーチ・ボーイズ作品と肩を並べるほどヒットしたにもかかわらず、80年代初め、カリブー・レコーズとエピックとの契約が切れると同時に廃盤。1991年に一度CD化されましたが、こちらも10年以上に渡って廃盤となっていました。