Disc1

  • ミシシッピ (未発表)「タイム・アウト・オブ・マインド」 Mississippi (unreleased, Time Out of Mind)
  • モスト・オブ・ザ・タイム (別テイク)「オー・マーシー」 Most of the Time (alternate version, Oh Mercy)
  • ディグニティ (ピアノ・デモ)「オー・マーシー」 Dignity (piano demo, Oh Mercy)
  • サムデイ・ベイビー (別テイク)「モダン・タイムズ」 Someday Baby (alternate version, Modern Times)
  • レッド・リヴァー・ショア (未発表)「タイム・アウト・オブ・マインド」 Red River Shore (unreleased, Time Out of Mind)
  • テル・オール・ビル (別テイク)「スタンドアップ」サウンドトラック Tell Ol' Bill (alternate version, North Country soundtrack)
  • ボーン・イン・タイム (未発表)「オー・マーシー」 Born in Time (unreleased, Oh Mercy)
  • キャント・ウェイト (別テイク)「タイム・アウト・オブ・マインド」 Can't Wait (alternate version, Time Out of Mind)
  • エヴリシング・イズ・ブロークン (別テイク)「オー・マーシー」 Everything Is Broken (alternate version, Oh Mercy)
  • ドリーミン・オブ・ユー (未発表)「タイム・アウト・オブ・マインド」 Dreamin' of You (unreleased, Time Out of Mind)
  • ハックス・チューン 「ラッキー・ユー」サウンドトラック Huck's Tune (from Lucky You soundtrack)
  • マーチン・トゥ・ザ・シティ (未発表)「タイム・アウト・オブ・マインド」 Marchin' to the City (unreleased, Time Out of Mind)
  • ハイ・ウォーター(フォー・チャーリー・パットン) (ライヴ)2003年ナイアガラ公演 High Water (for Charley Patton) (live, Niagara, N.Y., 2003)

Disc2

  • ミシシッピ (未発表ヴァージョン#2)「タイム・アウト・オブ・マインド」 Mississippi unreleased version #2, Time Out of Mind)
  • 32−20ブルース (未発表)「奇妙な世界に」 32-20 Blues (unreleased, World Gone Wrong)
  • シリーズ・オブ・ドリームズ (未発表)「オー・マーシー」 Series of Dreams (unreleased, Oh Mercy)
  • ゴッド・ノウズ (未発表)「オー・マーシー」 God Knows (unreleased, Oh Mercy)
  • キャント・エスケイプ・フロム・ユー (未発表)2005年12月 Can't Escape From You (unreleased, December 2005)
  • ディグニティ (未発表)「オー・マーシー」 Dignity (unreleased, Oh Mercy)
  • 鐘を鳴らせ 1993年、サパー・クラブでのライヴ音源 Ring Them Bells (live at the Supper Club, New York, 1993)
  • コカイン・ブルース 1997年、ヴァージニア州ヴィエナでのライヴ音源 Cocaine Blues (live, Vienna, Va., 1997)
  • エイント・トーキン (別テイク)「モダン・タイムズ」 Ain't Talkin' (alternate version, Modern Times)
  • ザ・ガール・オン・ザ・グリーンブライアー・ショア 1992年のライヴ音源 The Girl on the Greenbriar Shore (live, 1992)
  • ロンサム・デイ・ブルース 2002年、フロリダ州サンライズでのライヴ音源 Lonesome Day Blues (live, Sunrise, Fla., 2002)
  • ミス・ザ・ミシシッピ (未発表)1992年 Miss the Mississippi (unreleased, 1992)
  • ザ・ロンサム・リヴァー ラルフ・スタンリーとの共演 The Lonesome River (with Ralph Stanley, from Clinch Mountain Country)
  • クロス・ザ・グリーン・マウンテン 「伝説の猛将」サウンドトラック 'Cross the Green Mountain (from Gods and Generals soundtrack)

ポイントの曲

★ MOST OF TIME

『オー・マーシー』のアウトテイク。アコースティック一本+ハーモニカのみで、アップテンポになっている、重厚で深遠なアレンジのオリジナル曲とは全く別曲の印象。60年代初期の『時代は変る』あたりのイメージ

★ SOMEDAY BABY

『モダン・タイムス』のアウトテイクで最も初期ヴァージョン。これはびっくり!この曲はUSでiPODのCMに使われた曲で、発売されているヴァージョンはR&Rでアップテンポの軽快なアレンジなのですが、『Time Out Of Mind』の頃を思わせるような重厚で深遠なイメージ。これまた全く原曲とは異なる新曲といってもいいくらい.(iPOD CM, Grammy受賞した歌だが、一度もライヴで歌ったことがない)。是非聞き比べてみてください!

★ RED RIVER SHORE

『タイム・アウト・オブ・マインド』の未発表曲。全世界のボブ・ディラン・ファンが一番注目している曲で、存在は知られてたものの今まで全く流出しなかった最も有名な未発表曲で一番ディラン・ファンが聴きたかった曲。8分近い大作でパーカッションとギターとディランのVoのみでスタート、しだいにドラム、ベースが絡み、荘厳なオルガンが・・・。マネージャーのジェフ・ローゼン曰く「アメリカン・ウェスタンのフィーリング」と表現。近年のディランの楽曲の中では最高峰と呼ばれそうな気がします。なんでこれがアルバムに入らなかったのか全く不思議。。。単に尺が長かったんですかね?

★ BORN IN TIME

『オーマーシー』のアウトテイク。非常にメロディアスで力強くストレート。近年のディランの曲の中ではもっともメロディアスな仕上がりかも。これまた、全く発売されているヴァージョンとは似ても似つかない、別の曲のよう

★ DREAMIN' OF YOU

『タイム・アウト・オブ・マインド』の未発表曲。このアルバムのレコーディングセッションをはじめた1stセッションで取り上げた曲でLIVE一発録音。このアルバムからの第一弾シングルとなるもので、憂いのあるマイナー調の印象的なギターリフが頭の中でリフレイン・・・。なんでこの曲がアルバムに入らなかったのか不思議なくらいの名曲かも! ブートレッグで流出もせず、存在すらも知られてなかった、ディランファンも初耳でびっくりの曲。

★ 32-20 BLUES

1993年5月ディランのホーム・スタジオでレコーディングされた、『奇妙な世界に』未発表曲。ディラン初のロバート・ジョンソンのカバー

★ RING THEM BELL

『オー・マーシー』収録の曲の未発表ライヴ。1993年のNYのサパークラブでのシークレット・ライヴの模様。かなり小さなライヴハウスでの演奏で、これは心揺さぶられる大変シビれるライブ。もともとはテレビスペシャルのために11月17&18日の2日間、計4回のショーでビデオ撮影とライヴ録音がおこなわれた。しかし結果に満足しなかったディランは、これをお蔵入りにした。一部はCD-ROM『ハイウェイ61リヴィジテッド』に収録されている。

★ MISS THE MISSISSIPPI

1992年6月Chicagoにてデヴイッド・ブロンバーグを中心にするエレクトリックバンドといっしょに30曲のトラディショナルやブルースを録音。そのセッションからの未発表曲。出来上がりに満足できなかったディランは、のちに自分ひとりでアコースティックギター1本で『グッド・アズ・アイ・ビーン・トゥ・ユー』『ワールド・ゴーン・ロング』をつくった。

とにかく印象としてはアウトテイクとか未発表曲という陳腐な言葉を超越した、まったくのディランの新曲、ニューアルバムと言われてもおかしくないしろもので、近年のディランの傑作オリジナル作品である「オー・マーシー」「タイム・アウト・オブ・マインド」「ラヴ&セフト」「モダン・タイムズ」の4部作の完結編ともいえる作品です。

ライヴでは毎回毎回原曲の形を全く崩して演奏するので、サビがこないとどの曲かわからないって感じなのですが、レコーディングでもそうなんだ!と実感。曲が進化していくんですね。

レコーディングについて

● 『オー・マーシー』のレコーディングについて

オリジナルレコーディング・セッションは1989年2月28日ー3月24日、ルイジアナ州ニューオリンズで「スタジオ・オン・ザ・ムーヴ」と名づけた一軒家に設置したスタジオでダニエル・ラノワをプロデューサーに迎えて録音。参加ミュージシャンはすべて、ラノワが集めた。ディランはあらかじめ20曲(歌詞だけでメロディのない歌も含め)を完成させて録音にとりかかった。1989年4月3日−12日に、おなじニューオリンズでヴォーカルのオーヴァーダブがおこなわれた。

● 『ワールド・ゴーン・ロング(奇妙な世界に)』のレコーディングについて

1993年5月にカリフォルニア州マリブにあるボブ・ディランの自宅ガレージスタジオで録音したと思われる。アルバム収録曲以外に、Twenty-One Years, 32-20 Blues, Hello Stranger, Goodnight My Loveの4曲の未発表アウトテイクの存在が知られていたが、音はでまわっていない。

● 『タイム・アウト・オブ・マインド』のレコーディングについて

オリジナルレコーディング・セッションは1997年1月12日−28日、フロリダ州マイアミのクライテリア・レコーディング・スタジオでおこなわれた。Red River Shore, Mississippi, Not Turning Backの3曲が未発表アウトテイクとしてその存在が知られていたが、ブートレッグなどでも音は出回ったことはない。今回収録される、Dreamin' Of You, Marchin' To The Cityの2曲は、存在すらも知られてなかった、ディランファンも初耳でびっくりの曲。

● 『ラヴ・アンド・セフト』のレコーディングについて

オリジナルレコーディング・セッションは2001年5月9−25日、ニューヨークのソニー・スタジオで録音。
今作については未発表アウトテイク、別ヴァージョンの情報はまったく流れていなかった。

● 『モダン・タイムズ』のレコーディングについて

オリジナルレコーディング・セッションは2006年3月ニューヨークで録音。
今作については未発表アウトテイク、別ヴァージョンの情報はまったく流れていなかった。