★ MOST OF TIME
『オー・マーシー』のアウトテイク。アコースティック一本+ハーモニカのみで、アップテンポになっている、重厚で深遠なアレンジのオリジナル曲とは全く別曲の印象。60年代初期の『時代は変る』あたりのイメージ
★ SOMEDAY BABY
『モダン・タイムス』のアウトテイクで最も初期ヴァージョン。これはびっくり!この曲はUSでiPODのCMに使われた曲で、発売されているヴァージョンはR&Rでアップテンポの軽快なアレンジなのですが、『Time Out Of Mind』の頃を思わせるような重厚で深遠なイメージ。これまた全く原曲とは異なる新曲といってもいいくらい.(iPOD CM, Grammy受賞した歌だが、一度もライヴで歌ったことがない)。是非聞き比べてみてください!
★ RED RIVER SHORE
『タイム・アウト・オブ・マインド』の未発表曲。全世界のボブ・ディラン・ファンが一番注目している曲で、存在は知られてたものの今まで全く流出しなかった最も有名な未発表曲で一番ディラン・ファンが聴きたかった曲。8分近い大作でパーカッションとギターとディランのVoのみでスタート、しだいにドラム、ベースが絡み、荘厳なオルガンが・・・。マネージャーのジェフ・ローゼン曰く「アメリカン・ウェスタンのフィーリング」と表現。近年のディランの楽曲の中では最高峰と呼ばれそうな気がします。なんでこれがアルバムに入らなかったのか全く不思議。。。単に尺が長かったんですかね?
★ BORN IN TIME
『オーマーシー』のアウトテイク。非常にメロディアスで力強くストレート。近年のディランの曲の中ではもっともメロディアスな仕上がりかも。これまた、全く発売されているヴァージョンとは似ても似つかない、別の曲のよう
★ DREAMIN' OF YOU
『タイム・アウト・オブ・マインド』の未発表曲。このアルバムのレコーディングセッションをはじめた1stセッションで取り上げた曲でLIVE一発録音。このアルバムからの第一弾シングルとなるもので、憂いのあるマイナー調の印象的なギターリフが頭の中でリフレイン・・・。なんでこの曲がアルバムに入らなかったのか不思議なくらいの名曲かも! ブートレッグで流出もせず、存在すらも知られてなかった、ディランファンも初耳でびっくりの曲。
★ 32-20 BLUES
1993年5月ディランのホーム・スタジオでレコーディングされた、『奇妙な世界に』未発表曲。ディラン初のロバート・ジョンソンのカバー
★ RING THEM BELL
『オー・マーシー』収録の曲の未発表ライヴ。1993年のNYのサパークラブでのシークレット・ライヴの模様。かなり小さなライヴハウスでの演奏で、これは心揺さぶられる大変シビれるライブ。もともとはテレビスペシャルのために11月17&18日の2日間、計4回のショーでビデオ撮影とライヴ録音がおこなわれた。しかし結果に満足しなかったディランは、これをお蔵入りにした。一部はCD-ROM『ハイウェイ61リヴィジテッド』に収録されている。
★ MISS THE MISSISSIPPI
1992年6月Chicagoにてデヴイッド・ブロンバーグを中心にするエレクトリックバンドといっしょに30曲のトラディショナルやブルースを録音。そのセッションからの未発表曲。出来上がりに満足できなかったディランは、のちに自分ひとりでアコースティックギター1本で『グッド・アズ・アイ・ビーン・トゥ・ユー』『ワールド・ゴーン・ロング』をつくった。
とにかく印象としてはアウトテイクとか未発表曲という陳腐な言葉を超越した、まったくのディランの新曲、ニューアルバムと言われてもおかしくないしろもので、近年のディランの傑作オリジナル作品である「オー・マーシー」「タイム・アウト・オブ・マインド」「ラヴ&セフト」「モダン・タイムズ」の4部作の完結編ともいえる作品です。
ライヴでは毎回毎回原曲の形を全く崩して演奏するので、サビがこないとどの曲かわからないって感じなのですが、レコーディングでもそうなんだ!と実感。曲が進化していくんですね。