1991年に立ち上げられ、高い評価を博しているベスト・セラー「ブートレッグ・シリーズ」の第8弾、ボブ・ディランの「テル・テイル・サインズ」が、全米で10月7日(火)(日本発売10月22日予定)に発売される。ディスク2枚にわたり27曲が収録された宝庫「テル・テイル・サインズ」には、「タイム・アウト・オブ・マインド」や「ラヴ・アンド・セフト」、「モダン・タイムズ」、「オー・マーシー」など、過去20年間に発表され商業的成功を収めたボブ・ディランの名作を生んだセッションからの別テイクや、未発表音源が収録されている。
オフィシャル・サイトbobdylan.comはファン同士の交流を支える究極のプラットフォームとして完全リニューアルされた。このサイトには、ボブ・ディランの曲と写真がすべて網羅されており、40年以上もの間吟遊詩人として世界中を渡り歩いてきた彼の軌跡や地理をファンが自身の人生に照らし合わせられるようになっている。また、期間限定で、〈ドリーミン・オブ・ユー〉の無料ダウンロードも提供されるが、この曲は「テル・テイル・サインズ」に数多く収録されているお宝音源の一つ。ディランがプロデューサーにダニエル・ラノワを迎えて行った1997年のセッションから生まれ、完全プロデュースを施された楽曲だが、このセッションを経て完成されたアルバム「タイム・アウト・オブ・マインド」は、1998年にグラミー賞のアルバム・オブ・ザ・イヤーを受賞した。
2枚組CD「テル・テイル・サインズ」のブックレットには珍しい写真の数々や、ラリー・“ラッツォ”・スローマンによる長文のライナー・ノーツ、完全レコーディング・クレジットが収録される。
「テル・テイル・サインズ」に収録される未発表曲は、「タイム・アウト・オブ・マインド」のセッションからは〈レッド・リヴァー・ショア〉、〈ドリーミン・オブ・ユー〉、〈マーチン・トゥ・ザ・シティ〉、他には〈アイ・キャント・エスケイプ・フロム・ユー〉、〈ダンカン&ブレイディ〉、〈ミス・ザ・ミシシッピ〉、そしてディランとしては初のロバート・ジョンソンのカヴァーとなる〈32-20ブルース〉が収録される。
また、「テル・テイル・サインズ」には、ボブ・ディランが映画のサウンドトラックとして制作した音源で、ディランのオリジナル・アルバムには収録されなかった曲も収録される。映画「ラッキー・ユー」の〈ハックス・チューン〉、「伝説の猛将」(原題:Gods & Generals)の〈クロス・ザ・グリーン・マウンテン〉、「スタンドアップ」(原題:North Country)向けに書いた〈テル・オール・ビル〉の別テイクであり、ディランのアルバムには初登場となる。
「テル・テイル・サインズ」を締めくくるのは、厳選された珠玉のライヴ・パフォーマンス。1991年の音源からは〈ガール・フロム・ザ・グリーンブライアー・ショア〉、2003年のナイアガラ公演からは〈ハイ・ウォーター・(フォー・チャーリー・パットン)〉の見事な演奏が収録される。
世界で最も人気と高い評価を誇るソングライター、ミュージシャン、パフォーマーの1人、ボブ・ディランは、50年にわたるキャリアにおいて1億1千万枚以上のアルバムを売り上げ、世界中で文字通り何千回ものコンサートを行ってきた。世界中の評論家に絶賛され、これまでに250万枚を売り上げている最新スタジオ・アルバム「モダン・タイムズ」は、ビルボード誌のトップ200アルバム・チャート初登場1位を記録するとともに、21ヶ国でトップ5に初登場した。それ以前のスタジオ・アルバム「タイム・アウト・オブ・マインド」と「ラヴ&セフト」も、彼の最も商業的成功を収め高い評価を得たアルバムの一部となっており、それぞれが100万枚以上を売り上げ、グラミー賞のアルバム・オブ・ザ・イヤーにノミネートされている(「タイム・アウト・オブ・マインド」は1998年に同部門を受賞した)。
2001年には映画「ワンダー・ボーイズ」の挿入歌〈シングズ・ハヴ・チェンジド〉がゴールデン・グローブ賞とアカデミー賞の歌曲賞を受賞した。2004年に出版された最新の回顧録「ボブ・ディラン自伝」(原題:Dylan's Chronicles _ Volume I)は世界的ベストセラーとなり、ニューヨーク・タイムズ紙のベストセラー・リストに19週間ランクインした。2008年には「そのたぐい稀な力を持つ歌詞と叙情的な曲がポピュラー・ミュージックやアメリカ文化に与えた多大な影響」を讃えられ、ピューリッツァー賞の特別賞を受賞した。
ボブ・ディランは現在も世界中で年間100回以上の公演を行う、世界有数のツアー・アーティストである。