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BESSIE SMITH
“ブルースの女王”ベッシー・スミス。1894年、テネシー州生まれ。初録音は'23年。最初期の人気ブルース/ジャズ・シンガーとして後世に名を残す。その力強く、ブルージーなヴォーカル・スタイルは、ビリー・ホリディやマヘリア・ジャクソンをはじめとした後のシンガーたちに大きな影響を与えた。'37年没。
BUKKA WHITE
チャーリー・パットン、サン・ハウス、ロバート・ジョンソンと並び称されるデルタ・ブルースマン、ブッカ・ホワイト。1906年、ミシシッピ州生まれ。独特の震えるような歌声と、リズミカルなスライド・ギターが持ち味。チャーリー・パットンから手ほどきを受けたこともあるという彼は、'30
年にメンフィスで初録音を経験。その後、正当防衛で人を殺し、サン・ハウスと同じくパーチマン囚人農場に入れられる。服役後、シカゴで数多くの代表作を録音し、活躍。その後消息不明となるが、'63年に“再発見”され、再びレコーディング、ライヴ活動を始める。'77年没。
ROBERT JOHNSON
1911年にミシシッピー州で生まれ、クロスロードで悪魔と取り引きをしてスピリットとテクニックを手に入れたと言われている、伝説のデルタ・ブルースマン。1936年のレコーディング・デビュー後トータル5日間のセッションで29曲を残すが、「Sweet
Home Chicago」、「I Believe I'll Dust My Broom」、「Love In Vain」など、後のローリング・ストーンズやエリック・クラプトンなどに与えた影響力は計り知れない。酒と女と博打が大好きで、毒入りウィスキーを飲まされ27歳の若さで1938年に死亡。彼の軌跡は『The
Complete Recordings』に濃密に収められている。
SON HOUSE
デルタ・ブルースの父と称されるサン・ハウス。1902年、ミシシッピ州生まれ。もともとは教会の牧師であったが、25歳にしてギターを手にし、ブルースを歌い始める。ある日彼は、人を射殺してしまい、パーチマン囚人農場に2年間入れられた。服役後、'30年代には、パラマウント・レーベルで数多くのレコーディングをし、ブルースマンとしての全盛期を迎える。ロバート・ジョンソンにギターの手ほどきをしたという伝説もある。しかし'40年代からは消息不明に。'64年になって、フォーク・ブルース研究者たちによって“再発見”され、再びレコーディング、ライヴ活動を行うようになる。彼の再登場は、チャーリー・パットンやロバート・ジョンソンのことをじかに伝える生き証人として、またブルースの創始者のひとりとして、そして現役デルタ・ブルースマンとし、大きな敬意を持って迎えられた。'88年没。
KEB' MO ブルースを今に生きる音楽として歌い、演奏するコンテンポラリー・ブルースマン、ケブ・モ。'51年、ロスアンジェルス生まれ。ケヴィン・ムーアの本名で'80年代からR&Bバンドやヴォーカル・グループ等で活動。'94年、デルタ・ブルースへの愛情と愛着が溢れるアルバム『ケブ・モ』でデビュー。以後、コンスタントにアルバムを発表。着実にブルースの裾野を広げる重要な役割を果たし続けている。