20世紀もっとも孤独でもっとも愛されたピアニスト ― グレン・グールド(1932-1982)。22歳で録音したデビュー盤《ゴールドベルク変奏曲》が クラシックの常識を破るベストセラーとなり、世界中の賞賛を浴びながら、32歳で全てのコンサート活動から身を引きました。 歌いながらピアノを弾き、指揮するように腕を振り上げ、夏でも厚いコートとマフラーと手袋を離さず、人前から姿を消し、 レコードだけを発表し、生涯独身で過ごしました。数えきれないエピソードは、奇人なのか?天才なのか?と人々を悩ませますが、 確かなことは、彼の演奏には誰もが心奪われずにはいられなかったということ。デビューから28年後、 《ゴールドベルク変奏曲》を新たに再録音した作品をリリースし、わずかその1ヵ月後に50歳で他界しました。 2012年は、生誕80周年・没後30年のアニバーサリー・イヤーとして世界中で様々なCD、映像作品や書籍が発売され、 地元トロントに加えここ日本でも、カナダ大使館、京都府立府民ホール アルティでシンポジウムなどのイベントが予定されています。 また昨年公開された映画「グレン・グールド 天才ピアニストの愛と孤独」や「グレン・グールド シークレット・ライフ」 (マイケル・クラークスン著)などで明らかにされた恋人たちの存在によって、改めて"人間グールド"にも注目が集まっています。 そして、カナダ放送協会(CBC)に残された膨大な映像作品が初めてDVDとしてリリースされ、映像作家ブリューノ・モンサンジョンの バッハ三部作の初DVD化などを通じて、新たなファンも獲得しています。 没後30年を経て今なお世界中の人々を魅了してやまない唯一無二のピアニスト=グレン・グールド。 彼の魅力を余すところなく伝えるCD,DVD作品を9月26日から毎月リリース致します。 今年の芸術の秋の夜長に、じっくりとグールドを聴いて見てみてはいかがでしょうか。 贅沢かつ特別な時間を過ごしていただけることと思います。

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「なつかしい絵本ですが、動画で見るのもよいものですね。犬の疾走感などがよく描かれています。 ナレーションなどはなく、サウンドは音楽と効果音だけ、というのもよかったと思います。最後の「アヴェ・マリア」、 犬が少年に会えた喜びにとてもフィットしていましたね。 さて、この楽曲ですが、「グールドの演奏にダビングする?!そんな不遜なことをしていいのか?」グールドを崇めている僕には、 これは驚くべき依頼でした。本当におそるおそる手に触れた、という感じですが、グールドの演奏に顕微鏡で見るように接してみて、 改めてその深さや人間味を感じ、以前にも増して彼が好きになりました。宮本さんも、何度も演奏していただき、ご苦労さまでした!」

―坂本龍一

「数年前、姉から進められて出会った絵本、アンジュール。鉛筆だけのシンプルな白と黒の世界が、ページをめくるごとに今にも動き出しそうな細かい表情やしぐさにとても引き込まれ、私にとって心をゆさぶられた大好きな一冊でした。今回は映像となり、さらに音楽も一体となることで、絵本とはまた違った表情が垣間見えてきます。「詩も文章もない物語だからこそ訴えかけてくるもの」を強く感じ、私の心をつかんで離しません。この作品は、命の大切さや動物への愛情というものを、改めて考えさせてくれました。 私が今回演奏させていただいたアヴェ・マリアも、この物語を読んで感じたままに、音で伝えられるよう心がけました。レコーディングでは、グレン・グールドの素晴らしいピアノにできるだけ寄り添うように、そして坂本龍一さんからは、演奏する上でどのような歌い方をすればより感情を音に吹き込むことが出来るかなどを教わり、実際に坂本さんのピアノと一緒に、何度もリハーサルに付き合ってくださいました。 映像と音、どちらも魅力がたっぷりつまった作品。 ぜひ沢山の方々に観ていただきたいです。」

―宮本 笑里

「坂本龍一さんはグレン・グールドの音楽、クリエイティヴィティやテクノロジーに関する進歩的な考え、アーティスティックな人柄に対し、深く優れた理解の持ち主です。そんな坂本さんが自身のクリエイティヴな試みを通じ、グレン・グールドを分かち合うための力添えをくださることに感謝しております。坂本龍一、宮本笑里、グレン・グールドという3人の素晴らしいアーティストが一堂に会したこの音楽的コラボレーションでは、各アーティストの個性が際立つと同時に、一体化したひとつの素晴らしい声としても聞こえてきます。坂本龍一さん、宮本笑里さん、おめでとうございます。犬と自然とシンプリシティをこよなく愛したグレン・グールドが健在だったなら、『アンジュール』の一部となることを光栄に思ったに違いありません。」

―グレン・グールド・エステイト 総代理人 スティーヴン・ポウズ

■イベント情報

カナダ大使館でグールドのアニヴァーサリー・イヤー企画開催! 「グレン・グールド・トリビュートの夕べ:生誕80年、没後30年を迎えて」(仮題) 日時:2012年11月6日(火)19:00~20:40 場所:カナダ大使館オスカー・ピーターソン シアター 15組30名様ご招待 ショート・ムービー『アンジュール』(2012年)上映(全編をグールドのピアノが彩る新作アニメーション)及び人気ヴァイオリニスト宮本笑里によるテーマ曲「アヴェ・マリア」の生演奏、グールド研究の第一人者宮澤淳一青山学院大学教授 によるグールドに関するお話、映画『Glenn Gould's Toronto (グレン・グールドのトロント)』(1979年)の字幕付きでの本邦初上映が予定されています。 詳しい参加要項はカナダ大使館のWEBをご覧ください。
HP http://www.japan.gc.ca

※宮本笑里急病のため、イベント出演をキャンセルさせていただきます。楽しみにして下さった方には誠に申し訳ございません。
ご了承くださいますようお願いいたします。
詳しくはこちらをご覧ください。
http://emirimiyamoto.com/

■ALTI芸術劇場vol.3〜生誕80年・没後30年記念〜 グレン・グールド トリビュート

日時:2012年11月7日(水)・8日(木) 各16時〜21時(15時30分開場)
場所:京都府立府民ホール アルティ
料金:1日券1,500円 2日券2,000円(アルティメイト会員 各500円引)
  ※ただし、映像のみ無料公開(映像終了後、完全入替)
  発売日:9月7日(金)10時発売(アルティメイト会員先行発売9月5日(水)10時)

20世紀を代表する芸術家・ピアニストであったグレン・グールド。
彼の足跡を辿り、その美意識を探りながら、21世紀の音楽の有り様を問う。
講 演:中村孝義、宮澤淳一、ブルーノ・モンサンジョン、浅田 彰 ほか

詳しい情報は下記WEBをご覧ください。 
HP http://www.alti.org/at/vol-3.html

グレン・グールド 坂本龍一セレクション バッハ編

今なお生き続ける30年前の衝撃。グールドが辿り着いた孤高の境地を示すバッハ演奏史のメルクマール。

■若きグレン・グールドの名を一躍世界的なものにしたデビュー・アルバム「ゴールドベルク変奏曲」。 そしてグールドが生涯を閉じる約1か月前、1982年9月に発売され、生前に発売された最後のアルバムとなった「ゴールドベルク変奏曲」。 バッハの「ゴールドベルク変奏曲」は、まるで円環を閉じるようにグールドの生涯を縁取り、その独自の音楽を考える上で欠くことのできない作品とな っています。グールドといえば、ゴールドベルク、そしてその逆も真なり。

■当アルバムは、その1981年録音の「ゴールドベルク変奏曲」の発売30周年を記念し、1981年録音の2度目の「ゴールドベルク変奏曲」のCDと 映像を初めて一つのパッケージに収めたものです。この「ゴールドベルク変奏曲」は、CBSマスターワークス(現:ソニー・クラシカル)による 録音セッションと並行して、グールドが最晩年に精力を傾注したTVシリーズ『バッハ・シリーズ(グレン・グールド・プレイズ・バッハ)』の一環 として、フランスの映像作家でヴァイオリニストでもあるブルーノ・モンサンジョンによって映像収録が行われました。グールドによるバッハ解釈 の集大成とも思える密度の濃い演奏を、CDのみならず映像としても目の当たりにすることができます。

■収録曲
DISC1(Bluspec CD)
バッハ:ゴールドベルク変奏曲BWV988
[録音]1981年4月22日~25日、5月15日、19日、29日、ニューヨーク、コロンビア30丁目スタジオ
(デジタル/1982年発売)
[プロデューサー]グレン・グールド、サミュエル・H・カーター

DISC2(DVD) 
『ゴールドベルク変奏曲』(『グレン・グールド・プレイズ・バッハ』より)
[1981年4月~5月、ニューヨーク、30丁目スタジオで収録/1983年10月17日放映]
・イントロダクション:ブルーノ・モンサンジョンとの対話
・ゴールドベルク変奏曲BWV988(全曲)
・エンディング・クレジット
[エクゼクティヴ・プロデューサー]ヘルベルト・G・クロイバー   
[ディレクター]ブルーノ・モンサンジョン  [音声]サム・カーター、リチャード・エインホーン

[演奏]グレン・グールド(ピアノ)

■DISC2仕様
・収録時間:APPROX.57 min.
・フォーマット:片面・1層 MPEG-2
・COLOR 
・レンタル禁止 複製不能
・リージョン・コード:[2]日本市場向
・画面: 4:3 NTSC
・音声:リニアPCM/STEREO
・字幕:日本語(ON/OFF可)

グールドが偏愛したR.シュトラウス作品のレア・レコーディングを集めたアルバム。 1966年に行われたシュヴァルツコップフとの伝説的なセッションから未発売の3曲と、「ブルレスケ」をピアノで弾きつつ歌うグールドの貴重な練習風景を収録。Bluspec仕様。

■グールドはその生涯を通じてR.シュトラウスの音楽に魅了されていました。1962年にはCBCTVで『リヒャルト・シュトラウス――個人的見解』という番組を制作し、さらに1966年のハンフリー・バートンとの『グレン・グールドとの対話』4部作でも、バッハ、ベートーヴェン、シェーンベルクと並んでR.シュトラウスについて1章をささげているほどです。ソニー・クラシカルへの正規録音としては、テニスンの戯曲を語りとピアノ伴奏で構成した「イノック・アーデン」という珍しい作品を1961年に録音しているほか、生涯最後の録音となったのも、R.シュトラウス若書きのピアノ・ソナタ(1982年録音)でした。

■当アルバムは、そうしたグールドによるR.シュトラウスへのオマージュともいうべき演奏を集めたもので、彼がついにソニー・クラシカルに正規のセッション録音を残さなかった「ブルレスケ」がCBCの音源から復刻されているのみならず、これまでどんな形でも発表されたことのない音源が3曲含まれているのが要注目。1955年ごろの「ブルレスケ」の自宅での練習風景では、オーケストラ・パートをピアノで弾きまた歌いながら作品に没入するグールドの姿が捉えられており、また1966年に行われながらも完成を見なかったエリーザベト・シュヴァルツコップフとの歌曲集のセッションからは、既発売の「オフェーリア歌曲集」に加えて、初発売となる3曲が収録されています。

■解説:ミヒャエル・シュテーゲマン、広瀬大介   歌詞対訳付き

[収録曲]
R.シュトラウス
1.オフェーリアの3つの歌作品67
(1)どうしたら私は本当の恋人を
(2)お早う、今日はヴァレンタインのお祭り
(3)むき出しのまま、棺にのせられ
2.ピアノと管弦楽のためのブルレスケ ニ短調[リハーサル/ピアノ演奏] 世界初発売
3.ピアノと管弦楽のためのブルレスケ ニ短調
4.愛そうと思う者は、悩まねばならない 作品49-7  世界初発売
5.明日の朝 作品27-4  世界初発売
6.冬の霊感 作品48-4  世界初発売

[演奏]
グレン・グールド(ピアノ)
1.4~6.エリーザベト・シュヴァルツコップ(ソプラノ)
3.ウラディーミル・ゴルシュマン(指揮)CBC交響楽団

[録音]
1.1966年1月14日&15日、ニューヨーク、コロンビア30丁目スタジオ
2.1955年ごろ(グールドによるプライヴェート録音)
3.1967年9月1日~4日(1967年11月15日CBC放映『カナダ建国百年記念コンサート』より)
4.〜6.1966年1月15日&17日、ニューヨーク、コロンビア30丁目スタジオ
1.4.〜6.ステレオ/2.-3.=モノラル

マルチマイク・ミキシングの実験で有名なスクリャービンとシベリウスの録音を、グールドの生前は不可能だった新たなリミックスによって、グールドの意図を忠実に再現。Bluspec仕様(DISC-1)。

■1970年代初頭、グールドは、一つの音楽作品の録音に際して、その瞬間瞬間の響きにふさわしい独自のミキシングを行うべきではないか、というコンセプトのもとに実験的な録音を試みます。2本ずつペアにした4組のマイクロフォンをさまざまな位置に配置し、8トラックのマルチ・レコーダーで収録して、編集段階でミキシングを細かくコントロールし作品にふさわしい響きにする、というもので、「アコースティック・オーケストレーション」もしくは「アコースティック・コレオグラフィ」と称すべきこの試みは、グールドの録音テクノロジー観の先進性の一端を示すものといえるでしょう。このアルバムは、グールドがそうした独自の試みを行った作品を、一部新しいリミックス版によって収録したものです。

■1970年、グールドは当時構想中だったスクリャービンのピアノ・ソナタ全集の第2弾として、1968年録音のピアノ・ソナタ第3番に続いて、ピアノ・ソナタ第5番をニューヨークで録音しました。8トラックでマルチ収録されたこの録音は結局お蔵入りとなり、グールド没後の1986年になってようやく発売されましたが、その際にはグールドの意図したであろうミキシングではありませんでした。今回、カナダのカールトン大学芸術文化学部比較文化学科のポール・テベルジュ博士によってオリジナルのマルチ・マスターから新しくリミックスされ、グールド独自の構想が再現されることになります。

■スクリャービンの「2つの小品」は、ブルーノ・モンサンジョン監督によって1974年に制作されたTV番組「音楽への道」の中で、グールドがスタジオで細かく指示を出し、ミキシングをコントロールする様子を撮影した部分で使われた音楽。いわば「アコースティック・オーケストレーション」のデモ映像に用いられた音楽でした。当アルバムに収録されているのは、1972年にセッション録音されたCBS音源の2chマスターを基に、TV番組でグールドが実際に出しているミキシングの指示に合わせて、リヴァーブを増減させて制作されたニュー・リミックス版です。

■1976年~1977年にかけて録音されたシベリウスの作品集は、このスクリャービンの手法を一層推し進めたもので、こちらはグールド自身によって彼の
構想通りのミキシングが完成されています。

■DISC2(CD-ROM)には、スクリャービンのピアノ・ソナタ第5番関する映像ファイルと音声ファイルを収録。約16分の映像ファイルでは、今回のニュー・リミックス版のリミックス・バランスについて、楽譜を追いながら確認することができます(グールド自身が8トラック録音について、ジョナサン・コットへの電話インタビューで語った音声も併録=解説書に日本語訳収録)。またリミックス前の音声素材であるWAVファイル(4種類)は、編集ソフトを使うことで、お好みのバランスで自由にリミックスすることができる、まさにグールドになりきるための「キット」です。

■解説:ポール・テベルジュ、宮澤淳一、国内盤にのみグレン・グールドがシベリウス作品のLPリリースに際して書いたライナーノーツ(三浦淳史訳)を収録

[収録曲]
DISC1
スクリャービン
1.ピアノ・ソナタ第5番作品53 ニュー・リミックス版
2.2つの小品作品57 ニュー・リミックス版
(1)第1曲:欲望
(2)第2曲:舞い踊るような愛撫
シベリウス
3.ソナチネ第1番嬰へ短調作品67-1
4.ソナチネ第2番ホ長調作品67-2
5.ソナチネ第3番変ロ短調作品67-3
6.キュリッキ(3つの抒情的小品)作品41

DISC2(CD-ROM)
映像
スクリャービン:ピアノ・ソナタ第5番のニュー・リミックスについて (QuickTime)
・グレン・グールド、スクリャービン:ピアノ・ソナタ第5番と8トラック録音について語る(音声のみ)
・楽譜とリミックス・フェーダーで辿るスクリャービン:ピアノ・ソナタ第5番
WAVファイル音源
スクリャービン:ピアノ・ソナタ第5番作品53
・第1列のマイク収録素材
・第2列のマイク収録素材
・第3列のマイク収録素材
・第4列のマイク収録素材
グレン・グールド(ピアノ)
[録音]
1970年7月16日〜17日、ニューヨーク、コロンビア30丁目スタジオ(1)、
1972年12月13日(2 - 3)、1976年12月8日〜9日(4-6, 10-11)、1977年3月28日〜29日(7-9, 12-14)、

グールドが最晩年に精魂傾けてブルーノ・モンサンジョンと制作した『バッハ・シリーズ』三部作。
ここには究極のバッハ演奏が刻み込まれている。

■1979年から1981年にかけて、グールドが最晩年に精力を傾注した『バッハ・シリーズ(グレン・グールド・プレイズ・バッハ)』三部作の映像がついにまとめてDVD化されることになりました。グールドは早くからTV出演やTV番組の制作に力を入れ、その軌跡は昨年発売のDVD10枚組『グレン・グールド・オン・テレヴィジョン――1954-1977年全放送』で辿ることができますが、この『バッハ・シリーズ』は、その成果と経験を引き継ぎ、まさにそれまでのグールドの音楽活動・映像制作の集大成ともいうべき究極の映像作品となりました。

■3つの映像は、それぞれ『バッハでピアノを弾く理由』『フーガの技法をめぐって』『ゴールドベルク変奏曲』と題され、バッハの本質語るうえで重要なテーマを扱っています。いずれもそれぞれの映像のテーマでキーとなる作品の演奏をメインに据え、フランスの映像作家でヴァイオリニストでもあるブルーノ・モンサンジョンとの対話を交える形で構成されており、細部にいたるまで緻密に脚本が吟味された密度の濃い対話部分の充実度の高さのみならず、パルティータ第4番、フーガの技法、そしてゴールドベルク変奏曲の映像で示される、グールドの演奏の深遠さは言語を絶するほど。なおゴールドベルク変奏曲は、ソニー・クラシカルへの2度目の録音と同時に収録されたもので、ごく一部を除いて同一演奏です。

■DVD1とDVD2は、1994年にLDとVHSで発売されて以来、今回が初めてのDVD化であり、一度DVD化されながら国内盤として長らく入手困難な状態が続いていたゴールドベルク変奏曲の久しぶりの復活も合わせて、グールドのアニヴァーサリー・イヤーにふさわしいリリースといえるでしょう。

■収録内容
DVD1 『バッハをピアノで弾く理由(わけ)』

[主要演奏曲]
・フーガの技法BWV1080より コントラプンクトゥス第1番
・半音階的幻想曲とフーガニ短調BWV903より 半音階的幻想曲
・パルティータ第4番ニ長調BWV828(全曲) 
[1979年11月19日~26日、トロントCBCで収録/1983年9月29日放映]

DVD2 『フーガの技法をめぐって』

[主要演奏曲]
・BACHの名による前奏曲とフーガBWV898よりフーガ(途中まで)
・平均律クラヴィーア曲集第2巻より 前奏曲とフーガ第9番ホ長調BWV878~フーガ
・3声のシンフォニアより 第1番ハ長調BWV787
・平均律クラヴィーア曲集第2巻より 前奏曲とフーガ第22番変ロ短調BWV891~フーガ
・平均律クラヴィーア曲集第2巻より 前奏曲とフーガ第19番イ長調BWV888
・フーガの技法BWV1080より コントラプンクトゥス第2番、第4番、第15番
[1980年11月20日~25日、トロントCBCで収録/1983年10月6日放映]

DVD3 『ゴールドベルク変奏曲』

[演奏曲]
・ゴールドベルク変奏曲BWV988(全曲)
[1981年4月~5月、ニューヨーク、30丁目スタジオで収録/1983年10月17日放映]
グレン・グールド(ピアノおよび語り)
ブルーノ・モンサンジョン(語り)
[映像監督]ブルーノ・モンサンジョン 

解説:吉田秀和、黒田恭一、高橋悠治、玉木正之、宮澤淳一、ミヒャエル・シュテーゲマン、諸石幸生ほか
日本語字幕監修:宮澤淳一、小倉真理

■仕様
・フォーマット: 片面1層  ・音声: LPCM STEREO  ・画面: 4:3 NTSC  ・リージョン・コード:2(日本)

「ゴールドベルク」と並ぶ、グールドによるバッハ演奏の金字塔。

■グールドが1962年から1971年にかけてほぼ10年という歳月をかけて完成させた「平均律」全曲。もともとLP1枚に8曲ずつ録音し、6枚分のLPを順次発売していったもので、録音場所もその間にニューヨークの30丁目スタジオからトロントのイートン・オーディトリアムに移りましたが、どの前奏曲、どのフーガをとってもグールドならではの個性的な読みが貫かれ、これ以上考えられないほどの内的な躍動感と高い完成度と全体としての統一感を備えています。グールドは1曲1曲についていくつもの異なった解釈を録音し、そこからベストのテイクを選びましたが、特にフーガにおいて、一つ一つの声部がまるで独立した生き物のように自在に動き回る様は圧巻。完成から40年以上が経った今でも、その新鮮さは失われることがありません。

■収録曲
バッハ
平均律クラヴィーア曲集(全曲)
48の前奏曲とフーガ
第1巻
[DISC1] BWV846~857
[DISC2] BWV858~869
第2巻
[DISC3] BWV870~881
[DISC4] BWV882~893

グレン・グールド(ピアノ)

[録音]第1巻=1962年6月7日、9日、20日、21日、1963年6月18日~20日、8月29日&30日、1965年2月23日、3月5日、17日、31日、ニューヨーク、30丁目スタジオ
第2巻=1966年8月8日、1967年1月20日、24日、2月20日、1969年9月11日~12日、12月3日、4日、17日、18日、ニューヨーク、30丁目スタジオ、1971年1月10日、11日、24日、31日、トロント、イートン・オーディトリアム
(アナログ・セッション・レコーディング)
[オリジナル・プロデュサー]ポール・マイヤーズ、ジョゼフ・シアンニ(第1巻)、アンドルー・カズディン(第2巻)

グールドのバッハ演奏の中でも屈指の奇跡的名演。

■1957年から1963年にかけて6年間で録り終えた6曲のパルティータは、グールドにとって最初のバッハ作品全曲集となりました。まだ公開での演奏会を行なっていた時期の録音で、リサイタルでよく取り上げた第4番や第5番を含むその演奏は、グールドならではの精妙さで細部まで緻密に練り上げられつつも、一部に熱を帯びたライヴ感を残しているのが興味深いところです。精細を極めたアーティキュレーションによって対位法的なテクスチュアが透かし彫りにされ、各舞曲が独自の律動性によって鮮やかなまでに個性味を帯びていくさまは、まさにグールドのバッハを聴く醍醐味といえるでしょう。

■収録曲
バッハ
パルティータ(全曲)
DISC1
1. パルティータ第1番変ロ長調BWV825
2. パルティータ第2番ハ短調BWV826
3. パルティータ第3番イ短調BWV827
DISC2
4. パルティータ第4番ニ長調BWV828
5. パルティータ第5番ト長調BWV829
6. パルティータ第6番ホ短調BWV830

グレン・グールド(ピアノ)

[録音]1959年5月1日&8日、9月22日(第1番)、1959年6月22日、23日(第2番)、1962年10月18日、19日(第3番)、1962年4月11日~12日、1963年3月19日~20日、1963年4月8日(第4番)、1956年2月9日、13日~17日、1957年7月29日~31日、1957年8月1日(第5番、第6番)
(アナログ・セッション・レコーディング/第5番・第6番=モノラル)

作品の芸術性を大きく高めた稀有の名盤。

■1964年8月、グールドの「コンサート・ドロップアウト」後に初めて発売されたアルバム。ピアノ学習用の教材と考えられていた「インヴェンションとシンフォニア」に、高い芸術性を付与することになった歴史的名盤で、このアルバムが発売された時の衝撃は、デビュー盤の「ゴールドベルク変奏曲」の斬新さに匹敵するほど。同じ調性の「インヴェンション」と「シンフォニア」とを対にして自由に並べ替えたのも独特なら、変化に富んだ表情豊かなアーティキュレーションや各曲の個性的な性格づけもグールドならでは。これほど多彩な表情を見せる演奏はほかにはありません。打鍵の明晰さを上げるため愛器スタインウェイCD318に独自の調整を施した結果、「中音域のゆっくりしたパッセージでしゃっくりのようにきこえる」サウンドもグールドのトレードマークとなりました。
■収録曲
バッハ
インヴェンションとシンフォニアBWV772-801(全曲)
各調性での曲順はすべて2声(インヴェンション)→3声(シンフォニア)です。
(1)(2)第1番ハ長調BWV772、787
(3)(4)第2番ハ短調BWV773、788
(5)(6)第5番変ホ長調BWV776、791
(7)(8)第14番変ロ長調BWV785、800
(9)(10)第11番ト短調BWV782、797
(11)(12)第10番ト短調BWV781、796
(13)(14)第15番ロ短調BWV786、801
(15)(16)第7番ホ短調BWV778、793
(17)(18)第6番ホ長調BWV777、792
(19)(20)第13番イ短調BWV784、799
(21)(22)第12番イ長調BWV783、798
(23)(24)第3番ニ長調BWV774、789
(25)(26)第4番ニ短調BWV775、790
(27)(28)第8番ヘ長調BWV779、794
(29)(30)第9番ヘ短調BWV780、795

グレン・グールド(ピアノ)
[録音]1964年3月18日&19日、ニューヨーク、30丁目スタジオ
(アナログ・セッション・レコーディング)
[オリジナル・プロデュサー]ポール・マイヤーズ

グールド後期の演奏様式を反映した堂々たる「イギリス組曲」の全曲盤。

■1971年~1976年にかけてトロントで収録されたイギリス組曲は、当初からLP2枚組・全6曲で発売されたという点で、グールドの他のバッハ・アルバムと異なっています。精緻なアーティキュレーション、明晰なまでの対位法的声部の描き分けによって、個々の舞曲のキャラクターをこれ以上にないほど大胆に際立たせ、作品全体をスケール大きくまとめ上げてゆく手腕は、後期のグールドならでは。

■収録曲
バッハ
イギリス組曲(全曲)
DISC1
1. イギリス組曲第1番イ長調BWV806
2. イギリス組曲第2番イ短調BWV807
3. イギリス組曲第3番ト短調BWV808
DISC2
4. イギリス組曲第4番ヘ長調BWV809
5. イギリス組曲第5番ホ短調BWV810
6. イギリス組曲第6番ニ短調BWV811

グレン・グールド(ピアノ)

[録音]1973年3月11日、11月4日、5日(第1番)、1974年12月14日、15日、1975年5月23日、24日(第4番、第5番)、1971年5月23日(第2番)、1974年6月21日&22日(第3番)、1975年10月10日、11日、1976年5月23日、24日(第6番)、トロント、イートン・オーディトリアム(アナログ・セッション・レコーディング)
[オリジナル・プロデュサー]アンドルー・カズディン
[オリジナル・レコーディング・エンジニア]ケント・ウォーディン、フランク・ディーン・デノウィッツ

これぞマニエリスムの極致―――細部まで彫琢され尽くした「フランス組曲」。

■1971年~73年にかけてグールドとしては比較的短期間で収録され、LP2枚で発売された6曲のフランス組曲とフランス風序曲。当時のグールドは同時に多岐にわたるプロジェクトを並行して手掛けており、このフランス組曲の第1集がLPで発売された時、ほぼ同時期に市場に出されたのは、モーツァルト、ヒンデミット、ワーグナー、ベートーヴェンの作品を収めたグールドの4枚のLPでした。その多彩な仕事ぶりはグールドの充実を物語っており、演奏にもそのことが反映されています。相変わらず伝統とは無縁の大胆極まりないアーティキュレーションによって、個々の曲の性格付けを明晰におこない、作品全体が強い躍動感を持って動き出すかのようです。

■収録曲
バッハ
フランス組曲(全曲)
DISC1
1. フランス組曲第1番ニ短調BWV812
2. フランス組曲第2番ハ短調BWV813
3. フランス組曲第3番ロ短調BWV814
4. フランス組曲第4番変ホ長調BWV815
DISC2
5. フランス組曲第5番ト長調BWV816
6. フランス組曲第6番ホ長調WV817
7.フランス風序曲ロ短調BWV831

グレン・グールド(ピアノ)

[録音]1971年11月15日&16日(第1番)、1972年11月5日(第2番)、1972年12月12日、1973年2月17日(第3番)、1973年2月17日(第4番)、1971年2月27日、28日、5月23日、1973年2月17日(第5番)、1971年3月14日、5月23日(第6番)、1971年1月31日、2月27日、28日、1973年11月5日(序曲)、トロント・イートン・オーディトリアム(アナログ・セッション・レコーディング)
[オリジナル・プロデュサー]アンドルー・カズディン
[オリジナル・レコーディング・エンジニア]ケント・ウォーディン、フランク・ディーン・デノウィッツ
[オリジナル・プロデュサー]アンドルー・カズディン
[オリジナル・レコーディング・エンジニア]ケント・ウォーディン、フランク・ディーン・デノウィッツ

■当ボックス・セットは、グールドがカナダ放送協会(CBC)のために演奏・制作し実際に放映されたテレビ番組をDVD10枚に集大成したものです。1954年~1977年にかけて制作・放映され、CBCのアーカイヴに保管されていた19時間以上にわたるテレビ・ドキュメンタリー、演奏シーン、インタヴュー、対談などの全映像が初めて一つのセットにまとめらています。テレビ番組の制作や出演は、テレビというメディアの大きな可能性にいち早く気づいていたグールドの芸術活動において、極めて重要な意味合いを持つものとして位置づけられ、数多くの映像が残されています。今回はそれぞれのTV番組が当時放映された形で収録されることで、演奏のみならず、随所に加えられるグールドならではのユーモアに満ちた説明にも接することができます。このうちグールドの語り、インタヴュー、対談部分、演奏など、6時間以上もの未発表映像が含まれており、文献などでしか知ることのできなかったその全貌が初めて明かされます。
■日本語字幕と別冊日本語解説書付き。字幕監修と解説書執筆は、日本のグールド研究の泰斗、宮澤淳一氏によるものです。

■「グレン・グールド・オン・テレヴィジョン――1954-1977年全放送」に寄せて
宮澤淳一

 グレン・グールドがCBC(カナダ放送協会)に残したテレビ番組のほぼすべてを網羅した企画。今日、20世紀最大のピアニストのひとりとして不動の地位にあるグールドだが、彼が才能を発揮した分野に放送番組の制作・出演があることを忘れてはならない。特に彼はテレビ番組の可能性にいちはやく気づいたクラシックの演奏家のひとりであり、テレビ・パーソナリティとしても大きな魅力を放っていた。今回リリースされる10枚からなるDVDボックスは、彼がコミットしたCBCのテレビ番組を、できる限り番組単位でそのままファンに届けるものである。グールド本人の演奏はもちろん、彼独特のユーモアに満ちた楽曲の説明が随所に加わる(おそらくグールドは『ヤング・ピープルズ・コンサート』などを作ったレナード・バーンスタインを意識していたのであろう)。これまでグールドの演奏部分の映像はブリューノ・モンサンジョンが編集・構成した『グレン・グールド・コレクション』(LDとして1992年、DVDとして2008年)に取り込まれてリリースされてきたが、今回、『グレン・グールド・オン・バッハ』『フーガの解剖』『ソヴィエト連邦の音楽』『よい聴き手』など、番組単位に映像が復元されることで、パーソナリティとして、プロデューサーとしてのグールドの才能の全貌が見え、彼のピアノ演奏も、彼の加わらない楽曲の演奏も含めて、総合的な芸術作品として映像を楽しむことができる。また、今回本格的な初リリースとなるのが、BBCのために制作した『グレン・グールドとの対話』全4回(1966年)で、BBCの名プロデューサー、ハンフリー・バートンとの対話で進むその番組は、モンサンジョンと作った『バッハ・シリーズ』(あの《ゴールドベルク変奏曲》を含む)の原型としても興味深いであろう。加えて、ラジオ・ドキュメンタリーに基づく『北の理念』テレビ版(1970年)は、グールドがカナダの極北に寄せたイマジネーションが映像化されたものとして、ファン必見の物語である(冒頭にグールドも出演!)。そのほか初期の映像や、70年代の未完に終わったシリーズ番組『われらの時代の音楽』など、グールドが輝いていた1950~70年代の北米に私たちをタイムスリップさせてくれる映像が満載である。

■演奏収録予定曲
*は初出映像、◆はCBCでの放送番組名、+はグールドが演奏に参加していない作品を示します。
演奏に加えてグールドやアナウンサーによるイントロダクションが随所に収録されています。

DVD 1 187分53秒
◆『コンサート・アワー ―――ベートーヴェンとプッチーニ』 [1954年12月16日放映]
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番ハ長調作品15~第1楽章(カデンツァ:グールド)
[ポール・シャーマン(指揮) CBC交響楽団]
◆『クライスラー・フェスティヴァル』 [1957年2月20放映]より
J・S・バッハ:パルティータ第5番ト長調BWV829~II.アルマンド、IV.サラバンド、V.クーラント
マーラー:交響曲第2番~第4楽章「原光」[グレン・グールド(指揮)CBC交響楽団、モーリン・フォレスター(コントラルト)]
◆『女王陛下のための挨拶と音楽』 [1957年10月13日放映]
J・S・バッハ:ピアノ協奏曲第5番ヘ短調BWV1056~第2&3楽章*[ジェフリー ・ウォディントン(指揮)CBC交響楽団]
◆1957年(10月22日)放映
J・S・バッハ:ピアノ協奏曲第1番ニ短調BWV1052 [トーマス・メイヤー(指揮) オタワ交響楽団]
◆1958年放映(1959年の『グレン・グールド・オフ・ザ・レコード』と同じ)
J・S・バッハ:パルティータ第2番ハ短調BWV826より(リハーサル)
◆1960年(10月11日?)放映
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第17番ニ短調作品31-2「テンペスト」
◆『話題はベートーヴェン』 [1961年2月6日放映] 
ベートーヴェン:エロイカの主題による15の変奏曲とフーガ変ホ長調作品35
ベートーヴェン:チェロ・ソナタ第3番イ長調作品69 [レナード・ローズ(チェロ)]
◆『インターテル:文化の爆発』 [1966年11月9日放映]より
グールドへのインタヴュー*
◆『テレスコープ:グレン・グールド変奏曲』 [1969年5月8日放映]
ベートーヴェン(リスト編):交響曲第6番ヘ長調Op.68「田園」~第1楽章より
◆『CBCスペシャル:音楽の世界~よい聴き手』 [1970年2月18日放映]
J・S・バッハ:平均律クラヴィーア曲集第2巻~前奏曲とフーガ第14番嬰ヘ短調BWV883#、
前奏曲とフーガ第3番嬰ハ長調BWV872、前奏曲とフーガ第22番変ロ短調BWV891、
前奏曲とフーガ第9番ホ長調BWV878# [#グレン・グールド(チェンバロ)]
◆『ミュジカメラ』のためのコマーシャル [1974年放映]
サー・ナイジェル・トゥイット=ソーンウェイトを演じるグールド
カールハインツ・クロップヴァイザー博士を演じるグールド
マイロン・キアンティを演じるグールド
オーディオ・サプライズ*

DVD 2 116分44秒
◆『ソヴィエト連邦の音楽』 [1962年1月14日放送] 
ショスタコーヴィチ:ピアノ五重奏曲ト短調作品57より第1,2,5楽章[シンフォニア四重奏団]
プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第7番変ロ長調作品83「戦争ソナタ」
◆『グレン・グールド・オン・バッハ』 [1962年4月8日放映] 
J・S・バッハ:前奏曲とフーガ変ホ長調 BWV552*[グレン・グールド(オルガン)]
J・S・バッハ:カンタータ第54番「いざ、罪に抗すべし」BWV54[ラッセル・オバーリン(カンターテノール)、グレン・グールド(指揮およびハープシピアノ)]
J・S・バッハ:フーガの技法 BWV1080~コントラプンクトゥス第4番
J・S・バッハ:ブランデンブルク協奏曲第5番ニ長調 BWV1050[ジュリアス・ベーカー(フルート)、オスカー・シュムスキー(ヴァイオリン)、グレン・グールド(指揮およびハープシピアノ)]

DVD 3 117分49秒
◆『リヒャルト・シュトラウス――個人的見解』 [1962年10月15日放映] 
R・シュトラウス:ツェツィーリエ 作品27-2[ロイス・マーシャル(ソプラノ)]
R・シュトラウス:ヴァイオリン・ソナタ変ホ長調 作品18~第1楽章[オスカー・シュムスキー(ヴァイオリン)]
R・シュトラウス:オフェーリアの3つの歌 作品67*[ロイス・マーシャル(ソプラノ)]
R・シュトラウス:「町人貴族」Op.60~I.序曲、IV.仕立て屋の入場と踊り、IX.宴会[オスカー・シュムスキー(指揮)]
R・シュトラウス:4つの最後の歌~第3曲「眠りにつくとき」[ロイス・マーシャル(ソプラノ)]

◆『フーガの解剖』 [1963年3月4日放映] 
オルランド・ディ・ラッソ:二重唱「Who follow with me」*+[エリザベス・ベンソン=ガイ(ソプラノ)ほか]
ルカ・マレンツィオ:5声のためのマドリガル「春風戻り」*+ [エリザベス・ベンソン=ガイ(ソプラノ)ほか]
J・S・バッハ:平均律クラヴィーア曲集第2巻~フーガ第7番変ホ長調BWV876、フーガ第22番変ロ短調BWV891
モーツァルト:アダージョとフーガ ハ短調 K.546*+[カナディアン弦楽四重奏団]
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第31番変イ長調作品110~第3楽章
ヒンデミット:ピアノ・ソナタ第3番変ロ長調~第4楽章
グレン・グールド:フーガを書いてごらんなさい+[ヴィクター・ディ・ベロ(指揮)エリザベス・ベンソン=ガイ(ソプラノ)、カナディアン弦楽四重奏団ほか]

DVD 4  117分10秒
◆『4回の水曜日のためのコンサート』[1964年6月3日放映] 
スヴェーリンク:ファンタジア
J・S・バッハ:ゴルトベルク変奏曲ト長調BWV988より
アリア、第3変奏、第6変奏、第9変奏、第12変奏、第15変奏、第27変奏
ウェーベルン:ピアノのための変奏曲作品27
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第30番ホ長調作品109
◆『デュオ――グレン・グールドとユーディ・メニューイン』[1966年5月18日放映] 
J・S・バッハ:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ第4番ハ短調BWV1017
シェーンベルク:幻想曲 作品47
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第10番ト長調作品96
[ユーディ・メニューイン(ヴァイオリン)]

DVD 5 96分40秒
◆『グレン・グールドとの対話』 第1回:バッハ [1966年3月15日放映]
J・S・バッハ:ゴルトベルク変奏曲ト長調BWV988~第4変奏*
グレン・グールドとハンフリー・バートン、バッハについての対話*
ベートーヴェン:創作主題による32の変奏曲ハ短調 WoO.80
◆『グレン・グールドとの対話』第2回:ベートーヴェン [1966年3月22日放映]
グレン・グールドとハンフリー・バートン、ベートーヴェンについての対話*
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第30番ホ長調作品109~第1楽章

DVD 6  80分43秒
◆『グレン・グールドとの対話』 第3回:アルノルト・シェーンベルク [1966年4月5日放映]
グレン・グールドとハンフリー・バートン、シェーンベルクについての対話*
シェーンベルク:ピアノ組曲Op.25~間奏曲
◆『グレン・グールドとの対話』 第4回:リヒャルト・シュトラウス [1966年4月19日放映]
グレン・グールドとハンフリー・バートン、R・シュトラウスについての対話*
R・シュトラウス:歌劇「エレクトラ」より
R・シュトラウス:4つの最後の歌~「眠りにつくとき」より*[ピアノによる演奏]

Disc 7  86分16秒
◆『日曜午後の音楽:モーツァルトとベートーヴェン』 [1967年3月19日放映]
モーツァルト:ピアノ・ソナタ第13番変ロ長調K.333
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第17番ニ短調作品31-2「テンペスト」
◆『カナダ建国百年記念コンサート』 [1967年11月15日放映]
J・S・バッハ:ピアノ協奏曲第7番ト短調BWV1058
R・シュトラウス:ブルレスケ ニ短調
[ウラディミール・ゴルシュマン(指揮) トロント交響楽団]

DVD 8 115分33秒
◆テレビ版『北の理念』 [1970年8月5日放映]
◆『ベートーヴェン生誕200年記念コンサート』 [1970年12月9日放映]
ベートーヴェン:バガテル 変ホ長調作品126-3、創作主題による6つの変奏曲ヘ長調作品34、
ピアノ協奏曲第5番変ホ長調作品73「皇帝」[カレル・アンチェル(指揮) トロント交響楽団]

DVD 9  115分52秒
◆『われらの時代の音楽』第1回「エクスタシーの時代」 [1974年2月20日放映]
スクリャービン:前奏曲ホ長調作品33-1、前奏曲ハ長調作品33-3、前奏曲変ホ長調作品45-3、
前奏曲ヘ長調作品49-2、欲望作品57-1、舞い踊る愛撫作品57-2、アルバムの綴り作品58
ドビュッシー:クラリネットとピアノのための第1狂詩曲[ジェームズ・キャンベル(クラリネット)]
シェーンベルク:8つの歌曲作品6
~第1曲「夢の人生」、第4曲「見捨てられ」、第7曲「誘惑」、第8曲「さすらい人」[ヘレン・ヴァンニ(メッゾ・ソプラノ)]
ベルク:ピアノ・ソナタ作品1

◆『われらの時代の音楽』第2回「秩序からの飛翔」 [1975年2月5日放映]
プロコフィエフ:束の間の幻影作品22~第2曲アンダンテ
R・シュトラウス:オフェーリアの3つの歌作品67-1~3[ロクソラーナ・ロスラック(ソプラノ)]
シェーンベルク:月に憑かれたピエロ作品21より 第1曲~第7曲[パトリシア・ライダウト(語り)ほか]
ストラヴィンスキー:兵士の物語より 「小さなコラール」「悪魔の歌」「大きなコラール」「悪魔の勝利の行進曲」+[ボリス・ブロット(指揮)]
ラヴェル(グールド編):ラ・ヴァルス

DVD 10  117分03秒
◆『われらの時代の音楽』第3回「新しい顔ぶれ、古い形式」 [1975年11月26日放映]
ウォルトン:「ファサード」第2組曲~第18曲「スコットランド狂詩曲」、情景*、第20曲「フォックス・トロット」*+[グレン・グールド(語り/第18曲のみ)、パトリシア・ライドアウト(語り)、ボリス・ブロット(指揮)]
ヒンデミット:歌曲集「マリアの生涯」作品27~第5曲「ヨゼフの疑い」、第6曲「羊飼いたちへのお告げ」、第11曲「マリアの嘆き」[ロクソラーナ・ロスラック(ソプラノ)]
バルトーク:弦楽四重奏曲第4番Sz.91~第3&4楽章+[オルフォード弦楽四重奏団]
シェーンベルク:ピアノ組曲作品25~間奏曲
コープランド:ソプラノ、フルートとクラリネットのための「As It Fell Upon a Day」+[ロクソラーナ・ロスラック(ソプラノ)、スザンヌ・シュールマン(フルート)、ジェームズ・キャンベル(クラリネット)]
プーランク:オーバード(朝の歌)~第1,2,7,9,10曲[ボリス・ブロット(指揮)]

◆『われらの時代の音楽』第4回「技工としての芸術家」 [1977年12月14日放映]
アルフレード・カゼッラ:B-A-C-Hの名による2つのリチェルカーレ~第1曲「葬送」
ヒンデミット:トランペット・ソナタ~第1&3楽章[レイモンド・クリサラ(トランペット)]
クルシェネク:年の瀬の歌 作品71~第1曲「秋にさまよえる者の歌」[パトリシア・ライドアウト(コントラルト)]
ウェーベルン:9つの楽器のための協奏曲 作品24[ボリス・ブロット(指揮)]
プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第7番変ロ長調作品83「戦争ソナタ」~第1楽章

 

ベルギーの絵本作家ガブリエル・バンサン作の名作「アンジュール・ある犬の一日」をショート・ムービーとしてアニメ映像化。音楽はカナダの生んだ天才ピアニスト、グレン・グールドによるグリーグやベートーヴェンのピアノ・ソナタ、バッハの《平均律》などのピアノ演奏が全編を彩り、メイン・テーマにはグールドの演奏するバッハに宮本笑里のヴァイオリンの旋律を重ねるという時空を超えたコラボレーション「アヴェ・マリア(バッハ~グノー)」が実現。プロデューサーには世界的アーティスト坂本龍一を迎え、音楽のみで「アンジュール」の世界を辿れる1枚がここに完成。

収録曲

グリーグ:ピアノ・ソナタ ホ短調 作品7
1. 第1楽章 アレグロ・モデラート
2. 第2楽章 アンダンテ・モルト
3. 第3楽章 アラ・メヌエット・マ・ポコ・ピウ・レント
4. 第4楽章 フィナーレ:モルト・アレグロ

ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第13番 変ホ長調 作品27-1(「幻想曲風ソナタ」)
5. 第1楽章 アンダンテ - アレグロ – テンポ・プリモ
6. 第2楽章 アレグロ・モルト・エ・ヴィヴァーチェ
7. 第3楽章 アダージョ・コン・エスプレッシオーネ
8. 第4楽章 アレグロ・ヴィヴァーチェ

バッハ:平均律クラヴィーア曲集第1巻より前奏曲とフーガ第22番変ロ短調 BWV867
9. 前奏曲
10. フーガ

グレン・グールド(ピアノ)
11. バッハ/グノー:アヴェ・マリア(ショート・ムービー「アンジュール」メイン・テーマ曲)宮本笑里×グレン・グールド×坂本龍一