プレイモ ― ”プレイモービル”からとられたこの名前の持ち主は、フランスのロック・バンド。米英に比べて“ロック弱小国”フランスで、フランス人であることに誇りをもち、あえてフランス語ヴォーカルで自国のロック・ミュージックを世界へ発信すべく日夜がんばっているバンドだ。
メジャー・レコード間で争奪戦の末エピック・レコードが獲得したという(日本デビュー作となる)通算2nd『エピソード2:メディシン・ケーキ』発売時には、モRock SoundモとメRock&Folkモというフランスでビッグ2音楽誌の表紙を同時に始めて飾り、その後1年で計10誌の表紙を飾ってしまったほど。日本でも02年サマーソニックのメインステージ出演で初来日、続く11月の単独来日は東京公演ソールドアウトになるほどの盛況ぶりで迎えられている。
またジャパニメーションに深く傾倒しているマーク(彼は昔ディズニーで働いた経験を持つプロのアニメーター)を筆頭に、メンバー全員が大の親日家であることも有名。日本デビュー以前に発売された1stのアートワークから既に日本語がちりばめられ、<新時代ノ希望ヲ><オマエラ、嘘バカリ>等と日本語ヴォーカルの曲も披露、2ndでは押井守氏映画「人狼」をオマージュしたキャラクターをフィーチャーしたりと、筋金入りだ。
そんなプレイモの最新作『ロック』は「メロディと言葉にとことん拘った」という会心作に仕上がった。静と動のコントラストがはっきりし、フランス語ヴォーカルが新鮮かつ心地よく響く。歌詞は全てフランス語だが自身のルーツを歌った曲「Kongen」のタイトルが実は日本語で<ルーツ>を意味する<根源>からきているという事実も、彼らの日本へ対する敬意の表れだ。また作品毎に話題になるマークによるアートワークは、今作はジャケットに佇む主人公の盲目の二重人格少年モROCKモを3Dで表現、アートワーク中にもモ盲目モを象徴する点字を効果的に配している。そしてなんとこのモROCKモ少年がフィギュア化、SONICMANIA会場で第1弾販売予定!