Lostprophets 2002 byヒロポン(ロストプロフェッツ担当)
9月11日:日本初上陸〜ミーティング
夏から初秋にかけてオズフェストに参加するためアメリカに滞在していたロストプロフェッツ。あの日からちょうど一年のこの日、テキサスから初めての日本にやってきた。4ヶ月間家に帰っていないとかで、かなりお疲れの様子の6人であったが、次の日に予定されているフィガロ誌の取材に向けてフィッティング(衣装合わせ)をやらなければならなかった。実はオレも別に担当しているパール・ジャムの取材のために海外出張しており、この日シアトルから帰ってきたばかり。成田空港で彼らにバッタリ会ったりして笑えたが、飛行機の中ではあまり眠ることができなくてオレもかなり疲れていた。夜の8時からフィッティングということで、気力で乗り切るしかねえな。
滞在するホテルでフィッティング開始。
ジェイミー(DJ/vo)は早くも気に入った服を見つけたみたい。
服が次々と運ばれてくる。みんなお疲れの中がんばってくれて、しかも服を気に入ってくれた。もし服を気に入らなかったら取材が飛ぶ可能性もあったから良かった良かった。

この後オレたちは渋谷の街に繰り出していった。明日は午前中から取材スタートということで、時差ボケに負けずにぐっすり眠るために酒をかっくらったが、非常に楽しくなってしまい、メンバーが帰ったあとにオレは(年もかえりみず)朝の4時くらいまで飲んでしまったよ。

9月12日:取材日
この日は雑誌のインタビューや撮影などを7本、ラジオを1本こなさなければならない。どうせみんな時差ボケで早く起きるだろうからと、午前中から取材をブッキングしてみたが、オレは起きるのが大層辛かった(自業自得だが)。
朝の11時からSNOOZER誌の取材を受けるリー(g)、イアン(vo)、ジェイミーの3人。
続いてrockin’on誌のインタビューを受けるイアン、リー、マイク・チプリン(dr)、ステュワート(b)の4人。インタビュアーの坂本さんも前日LAから帰ってきたばかりで寝てないらしく、オレと共にとても血色が悪かった。
同時に別の部屋ではマイク・ルイス(g)とジェイミーがwarp誌の取材。
インタビューが早く終わったりすると、空き時間を利用して菓子を頬ばったり、ギターを弾いたり、オレにサインを書かされたりするヤツら。
MEN’S NON-NO誌の取材中。
ギターの二人は裏でYOUNG GUITAR誌の取材を受ける。通訳の人が日本語に訳している間、雑誌に目を通すおふたりさん。
インタビュー後に全員集まってMEN’S NON-NO誌の撮影。ずいぶん前にSNOOZERにいた古渓さんがカメラマンとして来ていて(というか今はフリー・カメラマンなんだけど)、久々に再開。
オレらの会社の5階に夜逃げして行った部署があって(冗談だよ)、そのガラ〜ンとした跡地にて撮影開始!
階段でも撮影。
所変わってこちらは西麻布にあるラジオ局、J-WAVE。オレがカメラを向けると、自分のデジカムでオレを撮影する(ギターのほうの)マイクと、左はツアー・マネージャーのジョージ君。
ジェイミーは元気そうだが、ステュワートはちょっと疲れたかな?
というわけでいろいろ撮りまくるマイクちゃん。
「シノビ」をアコースティック・パフォーマンスする前にサウンド・チェックだ。
ラジオの収録にのぞむ。「シノビ」のアコースティック・ヴァージョンはなかなか面白かった。唄も結構イケるイアン。
またまた所変わってこちらは下北沢にある大豪邸(洋館)。Figaro誌の取材と撮影が行われる。
オレも昔この近くに住んでいたが、かなり土地代の高い場所にも関わらずこの洋館は庭も含めてかなりデカくてオレはブッとんだ。

陽が落ちる前に急いで着替えをするロストプロフェッツ。一番デカいドラムのマイクは昨日のフィッティングで合う服がなくて残念そうだったが、今日はバッチリ合う服があって良かったね。

おしゃれさんのイアンは昨日からメチャクチャ目をつけていた赤いパーカーを早速手に取る。
ファッション誌だけに、まずはメイクをされるイアン。彼は前髪の垂れ方にかなりのこだわりを持っているらしく、基本的にずっと前髪をいじっている。だからオレに「マエガミ」というあだ名を付けられた

メイクが終わって前髪を気にしながらピザをいただく“いいヤツ”イアンと、しっかり者のリー。

中指立てんなよなあ。

しかも両手で攻めてくるジェイミー。さてはオレのこと好きだろ?

おとなしくメイクされるステュ。そういえば成田空港で一番最初にバッタリ会ったのはステュだったなあ。

フォト・セッションをそろそろ始めるとするか。

縁側に集まって最初のセッション。なかなか絵になる6人。

日本庭園でもセッション。松ってかっこいいな。

館の中でもセッション!フォト・セッションが嫌いなバンドは多いのだが、彼らは写真が好きみたいだ。

続いてインタビュー。結構時間もかかったのにがんばってくれたロストプロフェッツたち。
再び移動して、こんどはBUZZ誌のお遊び企画「おじゃましBUZZ」。中野のディ〜〜プ・スポット「中野ブロードウェイ」にあるおもちゃ屋巡りの旅だ。あとからオレが合流するとリーが新しい携帯電話をチェックしていた。
みんなでガンダムとかマクロスとか甲殻機動隊とかのグッズを見たり探したり買うかどうか迷ったり。
イアンが買うかどうか死ぬほど悩んでいたガンダム。
結局買ってしまい、大変嬉しそうなマエガミ。
ドラムのマイクはガンダム関連のものをガッツリとゲット。
何も買いそうな気配がなかったジェイミーはマイクのガンダムを見て欲しくなったみたい。悩み中デス。
これでこの日の取材は全て終了〜。みんな結構疲れたね。夜は渋谷のエスニック・フードを食べて、早めの就寝。でも何人かは夜のクラブ活動に出かけて行ったみたい。

9月13日:ライヴ初日(渋谷クラブクアトロ)
いよいよロストプロフェッツの日本での初ライヴが行われる。サウンドチェックの後にオフィシャルの写真撮影とテレビ北海道「まる音SUPER DELUX」の収録、そしてGRINDHOUSE誌の取材をやらなければならない6人。
会場入りしてまずはサンドイッチを食べるリー。帽子の角度は重要だ。
今日の撮影をするのは、ほりたよしかさん。彼女が去年撮ったインキュバスの写真をみんなに見せると大変気に入った様子で、彼らのやる気が高まる。
クアトロの入り口を借りて撮影を始める(ちょっと暗いかな?)
会場の中でもセッション。手前はドラム・テクのスタブス。彼はオズフェストでダウンと回ったらしく、フィリップ・アンセルモの面白い話をたくさんしてくれた。
テレビ北海道の収録。リラックスしたカンジがいいでしょ?
GRINDHOUSE誌の取材。取材といってもBUZZみたいなカンジで渋谷のおもちゃ屋で遊ぶ企画だったからみんな楽しそうだった。
ライヴが始まった。すごいハジケっぷりで、若いバンドであることを再確認。女の子のファンもすごく多いし、曲もキャッチーでライヴ映えするし、いいんじゃあないか、キミたち!!
夜は前座をやってくれた惑星と、イギリスからレーベルの社長もかけつけてみんなでパーティーを開いた。オレたちからのプレゼントとしてヘッドフォンを渡したらみんな大喜び。楽しい夜を過ごした。
9月14日:東京公演2日目(渋谷クラブクアトロ)

この日もライヴ前にテレビのインタビューを3本、オレにやらされる6人であった。

MTVジャパンのインタビューを始める。リーが何やら話しかけてくる。この帽子は下の階の古着屋でこの日にゲットしたもの。似合うよね。
次はスペース・シャワーTVのコメント録り。さあさあ、早く並んで!
収録中ダス。
続いてviewsicの収録。
ファンからもらった筒(何が入っていたのか聞き忘れた)で遊ぶリーとジェイミーとマエガミ。
この日は本当に会場全体でライヴを盛り上げたと思う。イアンは最後に客席にダイヴしていったほど。それにしても「シノビ」はマジで盛り上がるね。
昨日パーティーに来なかったドラムのマイクにヘッドフォンをホテルの部屋で渡した。こんなカンジでマジで喜んでくれて良かった良かった。他のヤツらは今頃ロッポンギで遊んでいるハズだ。
9月15日:移動〜名古屋公演(名古屋クラブクアトロ)
東京では会場の外でもホテルのロビーでも路上でもたくさんのファンに囲まれた彼ら。サインに応じ一緒に写真を撮り、たくさんのファンと話すうちに、それまでの疲労の蓄積も重なってか、イアンとジェイミーの声の調子がめちゃくちゃ悪くなってしまった。なんか今年のインキュバスのことを思い出すなあ。
愛知をベースに展開するIN ROCK誌の取材中。イアンの喉の調子は本当に悪かったらしく、代打でリーがジェイミーと共に参加。
喉の不調のために実はセット・リストから何曲か削られた。名古屋のみんな、ごめんよ。
不調なりにがんばったと思うが、明日も心配だ…
でもファンはメンバーを大歓迎してくれた。会場の外でたくさんのファンに囲まれる彼ら。

疲れも最高潮に達していた様子のヤツら。オレはすぐに別のバンド(ボブログ三世)が入ってくるし、その前に準備しなければならないことがたくさんあったため、東京に帰る必要性があった。今夜がみんなと飲める最後の夜だからどこかへ行こうぜってことになり、ホテルにあるバーで軽く一杯やって、早めの就寝をするオレたちであった。そんなわけで次の日の大阪のショウは見ることができなかったからレポートすることはできない。すんまそん。日本から久々の故郷へと戻っていった彼らはしばしの休暇を楽しみ、来年春リリース予定の新作の制作に入る。プロデューサーはなんと、アラン・モウルダー(マイ・ブラッディ・バレンタイン、ナイン・インチ・ネイルズ等)で、バンドとは気が合うとリーが言っていたから非常に楽しみだ。短い滞在だったけど、今度は絶対ウェールズに来いよ!などとかわいいことを言ってくれたりして、すごくピュアでいいヤツらだった。そんなわけで新作の仕上がりを楽しみに待とう。そして来年はフェスティヴァルでお目にかかれるかも?!?!?!?





ドラムテクのスタブスが着ていたロストプロフェッツ・スタッフ・ジャンパーをスタブスの汗付きでプレゼント!!!