2000 Concerts, 600 Songs, 44 Albums, 5Decades, 1Artist--- ---BOB DYLAN---
クリスマス・イン・ザ・ハート/Christmas In The Heart 「アーメン」と歌い終える、ディラン初のクリスマス・アルバム。
今、何故クリスマス・ソングなのか・・・一つの思いをのせたチャリティ作品。
ボブ・ディラン/BOB DYLAN
クリスマス・イン・ザ・ハート/Christmas In The Heart

輸入盤
2009/10/13発売予定
【通常盤】
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2009年10月中旬発売予定
【Deluxe Edition】
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国内盤
2009/11/25発売
初回仕様盤(三方背BOX、グリーティング・カード5枚封入)
解説:萩原健太
歌詞・対訳付
¥2,520(税込) ¥2,400(税別)
SICP-2477
収録曲
1. サンタクロースがやってくる
2. ドゥ・ユー・ヒア・ホワット・アイ・ヒア
3. ウィンター・ワンダーランド
4. 天には栄え
5. クリスマスを我が家で
6. リトル・ドラマー・ボーイ
7. クリスマス・ブルース
8. 神の御子は今宵しも
9. あなたに楽しいクリスマスを
10. マスト・ビー・サンタ
11. シルバー・ベルズ
12. 牧人 羊を
13. クリスマス・アイランド
14. ザ・クリスマス・ソング
15. ああベツレヘムよ
「ニューレコーディング」「クリスマスアルバム」「チャリティ」と三つの要素を持つこのアルバムは、まさにディランが世界中の人々に送ってくれたすてきな贈り物だ。ありがとう。
ー菅野ヘッケル、2009年10月13日

この世の平和があらゆる人のもとに訪れることだろう/わたしたちはみんなただ光を追いかければいいだけ/だからクリスマスの歓びに存分に浸るがいい/だってサンタクロースが今夜やって来るんだから」

リンリンリンと鈴の音が響きサンタクロースがやって来る。ボブ・ディランがサンタクロースのようにプレゼントを抱えてやって来る。そんな気がするアルバムだ。
2009年4月に通算46枚目となるスタジオ録音のニューアルバム『トゥ ゲザー・スルー・ライフ』が発表されたばかりだというのに、その半年後に47枚目の新作が発表されるとは、だれも予想できなかった。驚きだ。しかも、ファンが見果てぬ夢のように長年抱き続けていたディランによるクリスマス・アルバムが実現したのだ。さらに、ディランはこのアルバムから受け取る印税のすべてを、アメリカでの売上げ分はフィーディング・アメリカ(全米最大の食料支援機関)に、イギリスでの売上げ分はクライシスUKに、その他の国での売上げ分はWFP国連世界食料計画に、それぞれ永久にチャリティとして寄付するという。すばらしい。

ディランは語る。「アメリカでは、1,200万人の子供たちを含む3,500万人以上がしばしば空腹のまま眠りにつき、翌朝起きても食事をとれるかどうかわからないという。これは悲劇だ。わたしはフィーディング・アメリカに協力し、今年のホリディシーズンに食事を提供できるように願っている」「飢餓はかならず解決できる問題だ。つまり、飢えに苦しむ人々に食べ物を与え、長期的な解決策を見つけるさまざまな努力を支援するために、わたしたち一人ひとりができることをすればいい。饑餓とホームレスと戦うWFPとクライシスに協力できることを光栄に思う」と。

ディランはデビュー当時からさまざまな社会運動やチャリティ活動をおこなってきた。60年代には公民権運動への貢献でトム・ペイン賞を受賞し、ワシントン大行進や選挙人登録集会などにも参加した。70年代にはバングラデシュ難民救済コンサート、チリ救済コンサート、80年代にはライヴ・エイドとこのコンサートでのディランの発言によってはじまったファーム・エイド。今世紀になってからも野生動物保護を目的とするWWFに曲を提供したり、サラゴサ万博に新録音の「はげしい雨が降る」をテーマソングとして提供したり、ハリケーン・カトリーナで被害を受けたミュージシャンたちに救いの手を差し出す運動に参加したり、カナダの青少年に読書を薦める運動に寄付したりなど、多くのチャリティ活動をしてきた。ただし、今回のように明白にチャリティを宣言してアルバムを発売するのは初めてだ。飢えに苦しむ世界の子供たちを救いたいという決意の現れだろう。

2009年4月末(日本盤は6月)に発売された3年振りの新作『トゥゲザー・スルー・ライフ』をじっくり楽しんでいたディラン・ファンは信じられないニュースを目にした。8月5日に、「Bully! Pulpit News」が、「ボブ・ディランが初のクリスマス・アルバムをレコーディングした」と伝えたのだ。その記事によると、5月にサンタモニカにあるジャクソン・ブラウンが所有するグルーヴ・マスター・スタジオですくなくとも4曲の録音を完了したという。すぐにさまざまな憶測がネット上に流れはじめた。長年抱き続けてきた夢が実現すると驚喜するファンもいた。のちに偽情報と判明したが、1975年にイギリスの音楽紙NMEが「失われたディランのクリスマスアルバム:スノウ・オヴァー・インターステート80(80号線に降る雪)」という記事を掲載したことを覚えていて、今度も偽情報だと主張するファンもいた。ほかにも究極の裏切り行為だ、冗談でつくったアルバムにちがいない、子供向けのレコードだろうなどと、さまざまな憶測が飛び交った。

これまでのディランの活動の歴史を振り返ると、予測できない行動をしばしばとってきた。なかには、その当時、ファンに対する裏切り行為と非難されたことも多い。1965年のニューポート・フォーク・フェスティヴァル事件に象徴されるロックへの転向はその代表例だろう。その後もカントリー色の強い『ナッシュヴィル・スカイライン』、ディランのアイデンティティを否定するようなポップアルバム『セルフ・ポートレイト』と問題作を発表した。また、初来日公演がスタートとなった1978年のワールド・ツアーでは、大人数のバンドとコーラスをバックにラスヴェガスのショーを連想させるステージをくりひろげ、賛否両論がわきおこった。だが、ファンにもっとも大きなショックを投げかけたのは、1979年にボーン・アゲイン・クリスチャンの洗礼を受け、ゴスペル3部作と言われるアルバムを発表した時だろう。ユダヤ人の家庭に育ち、バーミツバなどユダヤ教の儀式もおこなってきたディランが、キリスト教の信者になるとはだれも想像できなかったからだ。さらに当時のコンサートでは、ステージ上のディランがキリストの教えを長々と説教することさえあった。しかし、1983年の『インフィデルズ』以降は、宣言したわけではないがふたたびユダヤ教に戻ったようだ。テレビで寄付を募集するユダヤ教のチャリティ特番に参加したり、昨年もツアーの旅先でユダヤ教シナゴーグに行き、宗教儀式に参列したとも伝えられている。こうしたなかで、クリスマス・アルバム録音の情報が流れたのだ。

8月26日にディランのニューアルバム『クリスマス・イン・ザ・ハート』が10月13日に発売されるとbobdylan.comに掲載され、クリスマスアルバムの発売が事実だと確定した。ディランは1965年に『ブリンギング・イット・オール・バック・ホーム』と『追憶のハイウェイ61』、1970年に『セルフ・ポートレイト』と『新しい夜明け』と、1年に2枚のアルバムを発表したことがあるが、68歳を迎えたディランが年に2枚のニューアルバムを発表することは、だれも予想できなかった。やがて、9月10日に日本に音とアートワークが届いた。

2009年春のビル・フラナガンのインタヴューでディランはこのように語っている。「ぼくは主流のアーティストなんかじゃない。ーーそれならあなたはどんなアーティストなんですか? よくわからないけど、多分バイロン風かな。ほら、ぼくが歌い始めた時、文化の主流はシナトラ、ペリー・コモ、アンディ・ウィリアムス、サウンド・オブ・ミュージックだった。当時その中に入り込むことなんてあり得なかったし、もちろん今でも入り込めないんだ。別の世界でうまくいったぼくの曲もあるけど、それらはすべてほかのシンガーによって歌われたものばかりなんだ。ーー入り込もうとしてみたことはありますか? いや、そんなことはなかったね。ぼくはフォーク・ミュージックの伝統の中から出て来て、ぼくが体験してきたのは、その世界固有の、その世界の典型的な美意識なんだ。それらが原動力となっている。やろうとしてみても、ブリル・ビルディング向けの歌は書けなかっただろうね。ポップ・ミュージックとして通用するものが何であれ、ぼくはあのころできなかったし、いまだってできないんだ」と。

しかし、このクリスマスアルバムを聞けば、ディランがまちがいなく主流のアーティストであるとわかるはずだ。かつてクリスマスアルバムの代表作といえば、ビング・クロスビー、エルヴィス・プレスリー、フランク・シナトラ、アンディ・ウィリアムスといったアーティストの作品だったが、ディランはこのアルバムで彼らの仲間入りを果たした。いままでファンやメディアの多くは、ディランがつくる楽曲に、特に歌詞に注目し、今世紀が生んだアメリカ最高のロック詩人だといった評価をすることが多かった。毎年、ノーベル文学賞候補に上げられていることも事実だ。一方で、ヴォーカリストとしてのディランの歌唱力については見落とされがちだったように思う。ところが、このアルバムのディランは、クリスマスを代表するよく知られた歌を歌っている。自作のオリジナル・クリスマス・ソングは1曲もない。古くから歌い継がれてきた敬虔なキャロルや、1950年代につくられたクリスマス・ソングから15曲が選ばれている。家族や友人と過ごす楽しい歌、故郷から遠くはなれてひとりで過ごす悲しい歌、キリストの生誕を祝い喜びを歌う歌など、心の中のさまざまなクリスマスの歌を15曲選び、それぞれに情熱を込めて歌っている。あらためて、ディランのみごとな歌唱力に感動させられる。

「わたしはクリスマスが好きだ。エッグノッグを手に、ヤドギリの小枝でつくったミスルトウを飾り、リラックスしてクリスマス音楽を楽しんでほしい」。ディランは自らDJをつとめるラジオ番組「テーマ・タイム・ラジオ・アワー」のクリスマス特集のオープニングで、リスナーに語りかけていた。さらに、クリスマス・レコードのいいところは、あらゆるジャンルの音楽があること。マンボ、ポルカ、ジャズ、カントリーと、日頃はあまり聞かないような歌でもクリスマス・ソングなら楽しめると語っている。だからこそ、このアルバムでディランは、ブルース、ハワイアン、ポルカなど、さまざまなクリスマスの歌を取り上げているのだろう。ディランの母親、ビーティ・ジママンは生前あるメディアに「幸せな家庭でした。わたしたちは家族でクリスマスも感謝祭を祝ってきました」とめずらしく息子のことを語ったことがある。ディランは少年時代にラジオやレコードで楽しんだクリスマスの想いを、このアルバムで再現し、世界中の人々に想いを引き継いでいってほしい、共有してほしいと願っているのかもしれない。

1. サンタクロースがやってくる
Here Comes Santa Claus (2:35)
(Writtenn by Gene Autry & Oakley Haldeman)

オリジナルはシンギング・カウボーイとしてラジオ、映画、テレビで大活躍したジーン・オートリーが1947年にシングルヒットさせた。オートリーはハリウッド・ウォーク・オブ・フェイムにも名前が刻まれる大スターで、カントリー&ウェスタン以外にも、「赤鼻のトナカイ」「フロスティ・ザ・スノーマン」などのクリスマスソングでヒットを放ち、球団ロサンゼルス・エンジェルスのオーナーとしても知られていた。男性コーラスとディランのみごとな掛け合いに脱帽させられる。ほかにもドリス・デイ、エルヴィス・プレスリー、ビング・クロスビーなど多くの歌手がこの曲を歌っている。

2. ドゥ・ユー・ヒア・ホワット・アイ・ヒア
Do You Hear What I Hear? (3:02)
(Music by Gloria Shayne Baker, Lyrics by Noel Regney)

オリジナルは、「リトル・ドラマー・ボーイ」の共作者のひとりでもあるハリー・シミアンが、1962年にハリー・シミアン・コラール合唱団で発表したものだが、翌1963年にビング・.クロスビーのカバーで大ヒットした。ディランは一言一 言ことばをていねいに歌っている。キューバ・ミサイル危機の時代につくられたこの曲を、ペリー・コモ、パット・ブーン、マヘリア・ジャクソン、カーペンターズ、デスティニ・ズ・チャイルド、セリーヌ・ディオン、アンディ・ウィリアムズな ど多くの歌手がカバーしている。

3. ウィンター・ワンダーランド
Winter Wonderland (1:52)
(Music by Felix Bernard, Lyrics by Richard B. Smith )

オリジナルは1934年にリチャード・ヒンバー&ホテル・ケアルトン・オーケストラによるものだが、1946年にペリー・コモのカバーによってヒットした。女性コーラスといっしょに歌うディランは聞きものだ。この曲は、ほかにもビング・ クロスビー、エルヴィス・プレスリー、トニー・ベネット、不ランク・シナトラ、シンディ・ローパーなど、多くの歌手によってカバーされている。

4. 天には栄え
Hark! The Herald Angels Sing (2:30)
(Traditional, arranged by Bob Dylan)

クリスマス・キャロルとして知られるこの歌は、1739年にチャールズ・ウェズリーによって書かれた祈りの詩に、1840年にメンデルスゾーンがメロディをつけたと言われている。ディランの力強く祈りを込めるような歌い方に感動させられる。マヘリア・ジャクソン、マライア・キャリーなど、多くの歌手がこの曲をカバーしている。

5. クリスマスを我が家で
I'll Be Home For Christmas (2:54)
(Music by Walter Kent, Lyrics by Kim Gannon with Buck Ram)

オリジナルは1943年にビング・クロスビーの歌でヒットした。特に第二次世界大戦で海外に派兵されていた米軍兵士たちがこの歌で故郷に思いを馳せたという。ヴォーカリストとしてのディランに疑問を持つ人もいるようだが、この歌を聞けばディランがいかに表現力豊かなすぐれた歌手であるかわかるだろう。この曲は、ほかにもペリー・コモ、フランク・シナトラ、ビーチ・ボーイズ、グレン・キャンベル、カーペンターズ、ジョニー・キャッシュ、ニール・ダイアモンド、プラシド・ドミンゴ、B・B・キング、ディーン・マーチン、バーブラ・ストライザンドなど、多くの歌手がカバーして歌っている。

6. リトル・ドラマー・ボーイ
Little Drummer Boy (2:52)
(Words & Music by Katherine Davis, Written by Henry Onorati & Harry Simeone)

オリジナルは、1941年にキャサリン・デイヴィスがチェコ共和国に伝わるキャロルをベースにつくった「キャロル・オブ・ザ・ドラム」とされている。1957年にオノラティとシミアンのふたりがアレンジを加え、翌1958年にハリー・シミ アン・コラール合唱団が歌ってヒットさせた。ディランは子供に聞かせるかのように、「ラパパンパン」とやさしさをこめて歌っている。この歌を元に1968年にアニメーションがつくられテレビ放映されたが、今回はアニメーションでこの曲のプロモーションビデオがつくられる予定があるという。この曲を200人以上の歌手がカバーしているが、1977年にはビング・クロスビー&デヴィッド・ボウイという異色のデュエットでヒットした。また、1987年にはボブ・シーガーが歌詞から宗教色を消したヴァージョンを発表したが、ニール・ヤングもそのヴァージョンをカバーしている。

7. クリスマス・ブルース
The Christmas Blues (2:54)
(Written by Sammy Cahn & David Jack Holt)

オリジナルは、アカデミー賞を4度受賞したティン・パン・アリー/ブロードウェイの作詞家サミー・カーンと、映画で子役俳優として活躍したデヴィッド・ホルトが1953年につくった曲で、ディーン・マーチンが歌ってシングル発売された。 『モダン・タイムズ』に収録されていたとしても違和感のない曲に仕上がっているこのディランのヴァージョンを聞くと、あらためてディランがいかにすぐれたブルースシンガーであるかがわかる。この曲ではディランのハーモニカもせつなく響く。なお、ブルース・トラヴェラーズ、キャンド・ヒート、ヨーマ・コウコネンなども「クリスマス・ブルース」という曲を歌っているが、いずれも同名異曲だ。

8. 神の御子は今宵しも
O' Come All Ye Faithful (Adeste Fideles) (2:48)
(Traditional, arranged by Bob Dylan)

1743年にジョン・フランシス・ウェイドが、ラテン語で書かれた「アデステ・フィデーレス」という13世紀ごろの詩にメロディをつけたとされている。ディランは敬虔な気持ちを込めて1番の歌詞をラテン語で歌っている。ラテン語で歌うディランは聞きものだ。ビング・クロスビーやブルース・コバーンも1番の歌詞をラテン語で歌っている。ほかにもルチアーノ・パヴァロッティ、フランク・シナトラ、チーフタンズ、トビー・キース、フェイス・ヒルなどがこの曲をカバーしている。

9. あなたに楽しいクリスマスを
Have Yourself A Merry Little Christmas (4:06)
(Written by Ralph Blane & Hugh Martin )

オリジナルは1944年にジュディ・ガーランドがミュージカルのなかで歌った曲で、感傷的な内容が第二次世界大戦の兵士たちに受けたという。その後フランク・シナトラが1957年に楽しい歌詞に書き変えた新ヴァージョンをヒットさせた。ここではディランがピアノを弾きながらガーランドが歌ったオリジナルの歌詞で歌っている。ほかにもクリスチナ・アギレラ、ガース・ブルックス、ジャクソン・ファイヴ、アラン・ジャクソン、ランディ・トラヴィス、アンディ・ウィリアムズなど、多くの歌手がこの曲をカバーしている。

10. マスト・ビー・サンタ
(Must Be Santa 2:48)
(Written by William Fredricks & Hal Moore )

オリジナルは1961年にミッチ・ミラー合唱団によってヒットした。子供向けの楽しい謎かけ応答ソングだが、ディランは、テキサス出身のブレイヴ・コンボが1991年に発表したクリスマスアルバムに収録したポルカヴァージョンを参考にしたと思われる。ディランはDJをつとめたラジオ番組『テーマ・タイム・ラジオ・アワー』のクリスマス特集でも、ブレイヴ・コンボのレコードを紹介していた。デヴィッド・イダルゴの軽快なアコーディオンにのせて、ディランは早口ことばに挑戦するかのように楽しそうに歌っている。今年の5月にレコーディングしたと伝えられているが、列挙される歴代大統領の名前のなかに、クリントン、ブッシュの名前は出てくるがオバマは登場しない。なお、9月23日にロサンゼルスの廃屋と化した大邸宅を舞台に、数十人のエキストラといっしょにめずらしくディラン本人も登場するプロモーションビデオが撮影された。

11. シルバー・ベルズ
(Silver Bells (2:35)
(Written by Raymond Evans & Jay Livingston)

1951年の映画『腰抜けペテン師』のなかで、ボブ・ホープとマリリン・マックスウェルのデュエットで歌ったのがオリジナル。1952年にビング・クロスビーとキャロル・リチャードのデュエットでシングルヒットした。最近のステージパフォーマンスを連想させるかのように、ディランはピアノを弾きながら力強く歌っている。みごとなまでに自分の作品にしている。そのほかにもアメリカ、ビリー・アイドル、エルヴィス・プレスリー、マール・ハガード、オリヴィア・ニュートン・ジョン、R.E.M.、スティーヴィー・ワンダー、ヴェンチャーズなど幅広いジャンルのアーティストがこの曲をカバーしている。

12. 牧人羊を
The First Noel (2:30)
(Traditional, arranged by Bob Dylan)

18世紀にイギリスで歌われはじめたクリスマス・キャロルと言われている。2001年の『ラヴ・アンド・セフト』ツアーのサウンドチェックで、ディランはこの歌を取り上げていたという情報もあるので、このころからクリスマスアルバムの構想を抱いていたのかもしれない。シュプリームス、ホットニー・ヒューストン、ホール&オーツなど多くの歌手がこの曲をカバーしている。

13. クリスマス・アイランド
Christmas Island (2:27)
(Words & Music by Lyle Moraine)

1946年にアンドリュー・シスターズによってヒットしたハワイアン・クリスマス・ソング。『モダン・タイムズ』の収録曲「ビヨンド・ザ・ホライゾン」もハワイアンソングを連想させる作品だったが、ここでは女性コーラスが歌う「アロハオエ」も加わり、さらに本格的なハワイアンの仕上がりになっている。レオン・レッドボーン、ジミー・バフェット(ディランは2009年のインタヴューでバフェットをお気に入りのアーティストにあげている)、ブライアン・セッツアーなどがこの曲 をカバーしている。

14. ザ・クリスマス・ソング
The Christmas Song (3:56)
(Written by Mel Torme & Bob Wells)

「暖炉の火では栗が焼かれ/目の前で猛威を振るう冬将軍」"Chestnuts roasting on an open fire/Jack Frost nipping on your nose" という歌詞で知られるこの歌は、もっとも多くのアーティストによってカバーされているクリスマスソングだという。ジャック・フロスト(冬将軍)という別名をプロデューサー名に使っているディランにふさわしい曲だ。作詞はジャズヴォーカリストとしても有名なメル・トーメで、オリジナルは1946年にナット・キング・コールが歌った。ほかにもビング・クロスビー&フランク・シナトラのデェット、シェリル・クロウ、デイヴ・マシューズ・バンド、ジェイムス・テイラーなど、多くのアーティストがこの曲をカバーしている。

15. ああベツレヘムよ
O' Little Town Of Bethlehem (2:17)
(Traditional, arranged by Bob Dylan)

フィラデルフィアの監督教会牧師のフィリップ・ブルックスが1865年にイスラエルのベツレヘムを訪れた時に詩を書いたと言われている。メロディは教会のオルガン奏者、ルイス・レンダーがつくったとされている。このアルバムに収録された15曲のなかに、宗教色を強く感じさせる曲はそれほど多くないが、この歌の最後をディランは「アーメン」と結んでいる。



ミュージシャンとアートワークについて

ボブ・ディラン:ヴォーカル、ギター、エレクトリックピアノ、ハーモニカ

トニー・ガーニエ:ベース
1956年にミネソタ州(ディランと同郷)セントポールに生まれたアンソニー・マーティン・ガーニエは、ルイ・アームストロングに音楽を教えたと伝えられるダジャルマ・トーマス・ガーニエを祖父に持つ。子どものころにロサンゼルスに移りUCLAで学んでいたが1971年に中退してウッドベース奏者を求めていたアスリープ・アット・ザ・ホイールに参加した。1978年にバンドを辞めてニューヨークに移ったガーニエは、セッションベーシストとして、ロバート・ゴードン、マーシャル・クレンショウ、トム・ウェイツ、バクスター・ポインデクスター、エリック・アンダーセン、ブライアン・セッツァーなど多くのアーティストのレコーディングに参加、さらにTVの人気番組『サタデイ・ナイト・ライヴ』のバンドに加入。このときG・E・スミスと出会ったのがきっかけで、1989年にディランのバックバンドに加入した。以来、現在もバックバンドのリーダーとして活躍し、ディランとつきあった数多くのミュージシャンの中で、最長期間記録を更新し続けている。ガーニエは80年ほど前にフランスで製造された古いウッドベースと1957年ギブソン・プレシジョン、1968年リッケンバッカーなどを使用している。ディランのツアーが休みのときは、現在本拠地とするニューヨークでジョニー・ロッシュのバンドに参加したり、エルヴィス・コステロが司会をつとめるTVショー『スペクタクルズ』のハウスバンドに参加するなど、あいかわらずセッションプレイヤーとしても幅広い活動を続けている。また、チェルシーホテルのドキュメント映画の音楽を担当するというニュースもある。

ジョージ・リセリ:ドラムス、パーカッション
ニューオーリンズに生まれたジョージ・ガブリエル・リセリ(年齢不明)は、ドラム以外にも多くの楽器を演奏するシンガーソングライターでもある。ローリング・ストーンズのキース・リチャーズや、ザ・バンドのリーヴォン・ヘルム、そのほかにもジェイムズ・ブラウン、メイプル・ステイプルズなど多くのミュージシャンたちとプレイをしている。ボブ・ディラン・バンドには2002年1月31日に加入したが、すぐに腕の怪我で離脱したためジム・ケルトナーが一時的に彼の代わりをつとめた。しかし、2002年8月から復帰し、現在にいたっている。

ドニー・ヘロン:スティールギター、マンドリン、ヴァイオリン、トランペット
ドナルド・ジョン・ヘロンは1962年9月23日にオハイオ州に生まれた。1993年にナッシュヴィルでカントリーロック・バンド、BR549を結成し、現在までに 6枚のアルバムを発表している。BR549には現在も在籍しているが、活動のメインは2005年3月より参加した、ボブ・ディラン・バンドに移っているといってもいいだろう。

デヴィッド・イダルゴ:アコーディオン、ギター
1954年10月6日、ロスアンジェルスに生まれ。1973年に5人組テックス・メックス、カントリー・バンド、ロス・ロボス(スペイン語でオオカミ)を結成し自主制作アルバムを発表、その後1984年にメジャーデビューをはたした。1987年には、映画『ラ・バンバ』のサウンドトラック・アルバムが200万枚を突破するビッグヒットを記録した。今までに20枚以上のアルバムを発表し、グラミー賞を3度受賞するなどメキシコ系ロック・バンドのトップの座を保っている。19 92年2〜3月のディランのメキシコ・ツアーでロス・ロボスがオープニングアクトをつとめたときに、ステージでは共演しなかったがイダルゴはサウンドチェックなどでディランといっしょにプレイをしたらしい。そして2008年10月に、ディランに呼ばれニューアルバム『トゥゲザー・スルー・ライフ』のレコーディングに参加した。ディランはアコーディオンについて2009年のインタヴューで、「アコーディオンはそうした楽器(ハーモニカやオルガンやリード・ギター)と同じような音を出すことができる。実際の話、これまでに作った何枚かのレコードの中で、もっと使えばよかった」と語っている。なお、ロス・ロボスは2003年に『ディランの頭のなか』のサウンドトラックで「こんな夜に」を、2007年の『アイム・ノット・ゼア』のサウンドトラックで『ビリー」をカバーしている。

フィル・アップチャーチ:ギター
1941年7月19日にシカゴに生まれたフィル・アップチャーチは、ジャズやR&Bの世界で活躍するベテラン・ギターリスト。これまでにカーティス・メイフィールド、オーティス・ラッシュ、ジミー・リード、B・B・キングなどのブルースミュージシャンや、ウディ・ハーマン、スタン・ゲッツ、ディジー・ガレスピー、キャノンボール・アダレーといったジャズミュージシャン、さらにラムゼイ・ルイス、クインシー・ジョーンズ、ナタリー・コール、マイケル・ジャクソンなどのレコーディングに参加している。ディランと同い年だが、レコーディングに加わったのは今回が初めて。

パトリック・ウォーレン:ピアノ、オルガン、チェレスタ
1980年代初期にマイケル・ペンがロサンゼルスで結成したオルタナティヴ・ロック・バンド、ドール・コングレスにキーボード奏者として参加。バンド解散後はセッションミュージシャンとして幅広い活躍を続けている。参考までに彼がレコーディングに参加したアーティストを将来しておく。チャーリー・セクストン、ウォールフラワーズ、フィオナ・アップル、エイミー・マン、フーティ&ザ・ブロウフィッシュ、クリス・アイザック、レッド・ホット・チリ・ペパーズ、メイシー・グレイ、スティーヴィー・ニックス、ジュウェル、シェリル・クロウ、ジョー・ヘンリー、サム・フィリップス、アヴリル・ラヴィーン、アニ・デフランコ、ブルース・スプリングスティーン、ロバート・プラント&アリソン・クラウス、グリーン・デイほか。

コーラス:
アマンダ・バレット&アビー・ディウォルド(ディティ・ボップス)、ビル・カントス、ランディ・クレンショー、ニコール・エヴァ・エミリー(ラヴバード)、ウォルト・ハラー、ロバート・ジョイス。バックコーラスを担当したほとんど全員が、本人名義のレコードを発表しているほどのヴォーカリストばかりだ。

表のジャケットカバーは、ヴィジュアル・ランゲージ・ライブラリーが収集した歴史的なイラストレーション『ヴィクトリアン・ホリデイ』のなかから「馬ぞり』の絵が選ばれている。デザインを担当したのは、「テーマ・タイム・ラジオ・アワー」のロゴも制作したココ・シノミヤ。ブックレット内側はニューヨークで活躍したドキュメント写真家レナード・フリードのモノクロ写真。ブックレットの裏表紙はオリヴィア・デ・バラディニスが描いたサンタクロースに扮したベティ・ペイジのイラストレーション。「ピンナップの女王」と呼ばれたペイジは1950年代にプレイメートに選ばれるなど、セクシーな魅力で人気を得た。アルバム裏のイラストレーションはオーストラリアの画家、エドウィン・フォザリンハムによる。彼は子供向けの絵本でも活躍している。
アルバムパッケージ全体として、古き良きアメリカの幸せな家庭のリビングに飾られているような、ノスタルジーを感じさせる仕上がっている。11月末に30センチアナログ盤も発売される予定もある。

最近のディラン
2008年10月6日に『テル・テイル・サインズ:ブートレッグ・シリーズ第8集』を発売したあと、ロサンゼルスでニューアルバム(『トゥゲザー・スルー・ライフ』)を録音し、10月23日から11月21日までアメリカ&カナダをツアーで回った。11月2日に訪れたカナダのウィニペグでは、ニール・ヤングの生家を見に行った。また11月4日、アメリカ大統領選挙の日にはミネアポリスのミネソタ大学でコンサートをおこない、いつもならバンドのメンバー紹介以外はほとんど話をしないディランがめずらしく「わたしは1941年に生まれた。パールハーバーが攻撃された年だ。以来、わたしはずっと暗い時代を生きてきた。しかし、今夜、状況は変わりつつあるようだ」とバラク・オバマ大統領誕生を歓迎すると受け取れる発言をした。

2009年に入ると、3月22日スウェーデンのストックホルムから恒例のツアーをはじめた。1988年6月にはじまったディランのツアーを、いつしかファンはネヴァー・エンディング・ツアーと呼ぶようになったが、毎年100回前後のコンサートを世界各地でつづけ、今年は22年目に突入したというわけだ。スウェーデン、ノルウェイ、デンマーク、ドイツ、フランス、オランダ、スイス、イタリア、ベルギー、イギリスとヨーロッパ各国を回り、5月6日にアイルランドのダブリンで最終日となった。ツアー中に訪れたリヴァプールでは、一般客に混じってジョン・レノンの生家を観光するミニバスツアーに参加したが、だれもディランに気づかなかったという。また、5月5、6日のダブリンでは、発売されたばかりのニューアルバム、『トゥゲザー・スルー・ライフ』から「イフ・ユー・エヴァー・ゴー・トゥ・ヒューストン」を初めてライヴで歌った。

5月にサンタモニカのジャクソン・ブラウンが保有するグルーヴ・マスター・スタジオで今回のクリスマスアルバムを録音したと思われる。また、6月11日にはカルヴァーシティのソニーピクチャーズ・スタジオで開かれた37回AFIライフ・アチーヴメント・アワード授賞式に出席し、受賞に輝いたたマイケル・ダグラスを讃えて『シングス・ハヴ・チェンジド」を歌った。なお、この模様は7月19日に全米でテレビ放映された。

7月1日からマイナーリーグの野球場を中心とするボールパーク・ツアーをはじめた。このツアーは『ザ・ボブ・ディラン・ショー』と銘打ったもので、オープニングをつとめたブルックリンのバンド、ワイヨーズが30分、つづいてウィリー・ネルソン・アンド・ファミリーが60分、さらにジョン・メレンキャンプが70分、最後にボブ・ディラン・アンド・ヒズ・バンドが100分という豪華な構成でおこなわれた。通常のアーティストなら発売したばかりのニューアルバムの新曲を中心にしたセットリストを考えるのだろうが、ディランはちがった。32回のコンサートで披露した新曲は6曲だけで、1曲も歌わない会場もあった。また、7月23日に訪れたニュージャージーでは、サウンドチェックを終えたディランは出番までの夕方の空き時間にある場所に出かけちょっとした事件を引き起こした。レイクウッドの会場から20キロほどはなれたロングブランチの町に出かけたディランは、レインウエアのフードをかぶり、スウェットパンツに長靴姿で雨が降る夕暮れ時の住宅地である一軒の売り家を覗き込んでいたという。不信に思った隣人が警察を呼び、パトロールカーで現場に駆けつけた若いふたりの警官が職務質問をおこなった。身分証明書の提示を求められたが、持ち合わせていなかったディランは自分の名前を告げたという。しかし、警官は「ボブ・ディラン」と名乗る男の言うことを信用できなかったので、パトロールカーに乗せて男の滞在先まで連行した。コンサート会場に戻り、ツアースタッフの証言でまちがいなく男がディラン本人であることが確認され、解放されたという。不思議な人だ。なお、ボールパーク・ツアー最終日、エルヴィス・プレスリーの命日だった8月16日に、ディランは「ハートブレーク・ホテル」を歌った。

さらに、10月4日から11月20日までアメリカ&カナダのツアーがはじまった。このツアーからデニー・フリーマンに代わってチャーリー・セクストンがふたたびバンドに戻ってきた。はたして、このツアーでクリスマスソングを歌うのだろうか? なお、ツアー2日目のコンサートでは、「マイ・ワイフス・ホーム・タウン」を初めてライヴで歌った。

ツアー初日、10月4日シアトルのムーアシアターのセットリスト
1. Gonna Change My Way of Thinking (Bob center stage)
2. Shooting Star (Bob center stage with harp)
3. Beyond Here Lies Nothing (Bob center stage with harp)
4. Don't Think Twice, It's All Right (Bob on guitar)
5. Lonesome Day Blues (Bob on keyboard)
6. I Don't Believe You (She Acts Like We Never Have Met) (Bob center stage)
7. Tweedle Dee & Tweedle Dum (Bob on keyboard)
8. Not Dark Yet (Bob center stage with harp)
9. High Water (For Charley Patton)(Bob on guitar)
10. When the Deal Goes Down (Bob on keyboard)
11. Highway 61 Revisited (Bob on keyboard)
12. Nettie Moore (Bob on keyboard)
13. Thunder on the Mountain (Bob on keyboard)
14. Ballad of a Thin Man (Bob center stage with harp)
15. Like A Rolling Stone (Bob on keyboard)
16. Jolene (Bob on keyboard)

テーマ・タイム・ラジオ・アワーについて
2006年春から2008年末まで、3シーズンに分けてディランがDJをつとめる週1回1時間のラジオ番組「Theme Time Radio Hour with Your Host Bob Dylan」がサテライトXFMで放送された。毎回ひとつのテーマを決め、それにのっとてディランがさまざまな歌を紹介する番組だ。1940年、50年代のあまり知られていない曲を中心に、ディランが曲や歌手にまつわるエピソードをはさみながら軽妙な語りで紹介するユニークな内容で、人気番組となった。まるで、ディランが少年だった1950年代、ラジオが娯楽の王者だったころを彷彿させるような番組だ。

2006年12月20日のテーマは「クリスマス&ニューイヤー」だった。2時間の特別枠で放送されたこの特集は、その後2007年、2008年と毎年再放送された。この特集でディランはあまり知られていない歌を中心に紹介しながら、曲の間にはクリスマスにまつわるさまざまな雑学やクリスマスの有名な詩「The Night Before Christmas」を朗読したりしている。参考までに、曲目表を書いておく。

Swinging For Christmas (Boppin' For Santa) - Tom Archia - (1948)
Christmas Is A-Comin' - Leadbelly - (1940)
A Party For Santa Claus - Lord Nelson - (1963)
Sock It To Me Santa - Bob Seger & The Last Heard - (1966)
Who Took The Merry Out Of Christmas ? - The Staple Singers - (1970)
Please Come Home For Christmas - Charles Brown - (1960)
Jingle Bells - Johnny Paycheck - (1967)
It Must Be Christmas - Gerry Mulligan & Judy Holiday - (1961)
Christmas Morning - Titus Turner - (1952)
Poor Old Rudolph - The Bellrays - (2001)
Blue Xmas - Bob Dorough & Miles Davis - (1962)
Far Away Christmas Blues - Little Esther & Johnny Otis Orchestra - (1950) Beatniks Wish - Patsy Raye & The Beatniks - (1959)
Don't Believe In Christmas - The Sonics - (1965)
Christmas Tree - King Stitt - (1969)
Silent Night - Huey "Piano" Smith and the Clowns - (1962)
Must Be Santa - Brave Combo - (1991)
Mambo Santa Mambo - The Enchanters - (1957)
Fiesta De Navidad - Celia Cruz & La Senora Matancera - (1961)
Merry Christmas Darling - Hop Wilson & His Buddies - (1960)
Merry Merry Christmas - Alton Davis & The Lipsticks - (1972)
The Merriest - June Christy - (1961)
Truckin' Trees For Christmas - Red Simpson - (1961)
Christmas In Jail - The Youngsters - (1956)
I Want A Casting Couch For Christmas - Kay Martin & Her Body Guards - (1962)
Santa Claus - Sonny Boy Williamson II - (1960)
Hello Mr. New Year - Cool Breezers - (?)
Happy Christmas, Happy New Year - Mabel Mafuya - (1958)
Christmas To New Year's - The Larks - (1951)
What Are You Doing New Year's Eve - Nancy Wilson - (1965)

Tell Tale Signs

Tell Tale Signs
2008.10.22 RELEASE!
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進化し続ける最重要ロック・アーティスト、ボブ・ディラン THE BOOTLEG SERIES vol.8 Tell Tale Signs 2008.10.22 RELEASE!! SICP1993-4(2CD)¥3,780(税込み)  Brilliant Box 60pブックレット付 27曲入


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NEWPORT FOLK FESTIVAL 1963-1965
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収録曲、内容など詳しくはこちら!
DYLAN-BEST OF BEST DYLAN THE BEST
2007.10.24 RELEASE!
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通常盤(1CD)
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ボブ・ディランの歴史を一枚に凝縮した初のALL TIME BESTが登場!!
"次世代”のディラン・ファンへ向けた、「最も」有名なディランの曲-全18曲を1枚にまとめた、マス・マーケット向けベスト・コレクションCD!ボックスセットと同時発売!

収録曲
1. Blowin’ in the Wind / 風に吹かれて
(映画「アヒルと鴨のコインロッカー」主題歌)
2. The Times They Are A-Changin’ / 時代は変る
3. Subterranean Homesick Blues / サブタレニアン・ホームシック・ブルース
(ロック史上初のプロモ・ビデオ)
4. Mr. Tambourine Man / ミスター・タンブリンマン
(ザ・バーズのカバーが全米No.1)
5. Like a Rolling Stone / ライク・ア・ローリング・ストーン
(史上最高のロック・ソングに認定)
6. Maggie’s Farm / マギーズ・ファーム
7. Positively 4th Street / 寂しき4番街
(全米最高位7位)
8. Just Like a Woman 女の如く
9. Rainy Day Women #12 & 35 / 雨の日の女
(全米最高位2位)
10. All Along the Watchtower / 見張塔からずっと
(ジミ・ヘン他様々なカバー)
11. Lay Lady Lay レイ・レディ・レイ
(全米最高位8位)
12. Knockin’ on Heaven’s Door / 天国への扉
(映画「サルバドールの朝」主題歌)
13. Tangled Up in Blue / ブルーにこんがらがって
14. Hurricane / ハリケーン
15. Make You Feel My Love / メイク・ユー・フィール・マイ・ラヴ
(ビリー・ジョエルへ贈った曲)
16. Things Have Changed / シングス・ハヴ・チェンジド
(映画『ワンダー・ボーイズ』主題歌(2000年) / アカデミー賞&ゴールデングローヴ賞主題歌賞W受賞)
17. Someday Baby / サムデイ・ベイビー
(グラミー賞受賞/USでのIpod CM曲)
18. Forever Young(Slow) / フォーエヴァー・ヤング(スロー)

【初回のみのボーナスディスク】
1. Most Likely You Go Your Way (And I’ll Go Mine) - Mark Ronson Mix / 我が道を行く (Mark Ronson Mix)
2. Most Likely You Go Your Way (And I’ll Go Mine) Original Version / 我が道を行く
3. Down Along the Cove / 入江にそって
(日本のみのボーナストラック/2004年LIVE VERSION)
DYLAN DYLAN
2007.10.24 RELEASE!
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3CD
ボブ・ディラン『DYLAN』
SICP-1553-1555(3枚組)
\6825(税込)
約50年のキャリアを凝縮した3枚組CD、全51曲収録!
ボブ・ディラン集大成ボックス・セット『DYLAN』
デラックス・エディションには詳細を極めたライナーノーツ、未発表フォトを収録!
収録曲
【DISC 1】
1. SONG TO WOODY / ウディに捧げる歌
(1962「ボブ・ディラン」)
2. BLOWIN' IN THE WIND / 風に吹かれて
(1963「フリーホイーリン・ボブ・ディラン」)
3. MASTERS OF WAR / 戦争の親玉 
(1963「フリーホイーリン・ボブ・ディラン」)
4. DON'T THINK TWICE, IT'S ALL RIGHT / くよくよするなよ 
(1963「フリーホイーリン・ボブ・ディラン」)
5. A HARD RAIN'S A-GONNA FALL / 激しい雨が降る 
(1963「フリーホイーリン・ボブ・ディラン」)
6. THE TIMES THEY ARE A-CHANGIN' / 時代は変る 
(1963「時代は変る」)
7. ALL I REALLY WANT TO DO / オール・アイ・リアリー・ウォント 
(1964「アナザー・サイド・オブ・ボブ・ディラン」)
8. MY BACK PAGES / マイ・バック・ページ 
(1964「アナザー・サイド・オブ・ボブ・ディラン」)
9. IT AIN'T ME, BABE / 悲しきベイブ 
(1964「アナザー・サイド・オブ・ボブ・ディラン」)
10. SUBTERRANEAN HOMESICK BLUES / サブタレニアン・ホームシック・ブルース
(1965「ブリンギング・イット・オール・バック・ホーム」)
11. MR. TAMBOURINE MAN / ミスター・タンブリング・マン 
(1965「ブリンギング・イット・オール・バック・ホーム」)
12. MAGGIES FARM / マギーズ・ファーム 
(1965「ブリンギング・イット・オール・バック・ホーム」)
13. LIKE A ROLLING STONE / ライク・ア・ローリング・ストーン 
(1965「追憶のハイウェイ61」)
14. IT'S ALL OVER NOW, BABY BLUE / イッツ・オール・オーヴァー・ナウ、ベイビー・ブルー
(1965「ブリンギング・イット・オール・バック・ホーム」)
15. POSITIVELY FOURTH STREET / 寂しき4番街
(1967「グレイテスト・ヒッツ第一集」)
16. RAINY DAY WOMEN # 12 & 35 / 雨のひの女
(1966「ブロンド・オン・ブロンド」)
17. JUST LIKE A WOMAN / 女の如く
(1966「ブロンド・オン・ブロンド」)
18. MOST LIKELY YOU GO YOUR WAY (AND I'LL GO MINE) / 我が道を行く
(1966「ブロンド・オン・ブロンド」)
19. ALL ALONG THE WATCHTOWER / 見張塔からずっと
(1969「ジョン・ウェズリー・ハーディング」)

【DISC 2】
1. YOU AIN'T GOIN' NOWHERE / どこにも行けない
(1975「地下室」、1971「グレイテスト・ヒッツ第二集」)
2. LAY, LADY, LAY / レイ・レディ・レイ
(1969「ナッシュヴィル・スカイライン」)
3. IF NOT FOR YOU / イフ・ノット・フォー・ユー
(1970「新しい夜明け」)
4. I SHALL BE RELEASED / アイ・シャル・ビー・リリースト
(1971「グレイテスト・ヒッツ第二集」)
5. KNOCKIN' ON HEAVEN'S DOOR / 天国への扉
(1973「ビリー・ザ・キッド」)
6. ON A NIGHT LIKE THIS / こんな夜に
(1974「プラネット・ウェイヴズ」)
7. FOREVER YOUNG / いつまでも若く
(1974「プラネット・ウェイヴズ」)
8. TANGLED UP IN BLUE / ブルーにこんがらがって
(1975「血の轍」)
9. SIMPLE TWIST OF FATE / 運命のひとひねり
(1975「血の轍」)
10. HURRICANE / ハリケーン
(1976「欲望」)
11. CHANGING OF THE GUARDS / チェンジング・オブ・ザ・ガード
(1978「ストリート・リーガル」)
12. GOTTA SERVE SOMEBODY / ガッタ・サーヴ・サムバディ
(1979「スロー・トレイン・カミング」)
13. PRECIOUS ANGEL / プレシャス・エンジェル
(1979「スロー・トレイン・カミング」)
14. THE GROOM'S STILL WAITING AT THE ALTAR / ザ・グルームズ・スティル・ウェイティング・アット・ジ・オルタ-
(1980「ショット・オブ・ラヴ」)
15. JOKERMAN / ジョーカーマン
(1983「インフィデル」)
16. DARK EYES / ダーク・アイズ
(1985「エンパイア・バーレスク」)

【DISC 3】
1. BLIND WILLIE MCTELL / ブラインド・ウイリー・マクテル
(1991「ブートレッグ・シリーズvol.1-3」))
2. BROWNSVILLE GIRL / ブラウンズヴィル・ガール
(1986「ノックト・アウト・ローデッド」)
3. SILVIO / シルヴィオ
(1988「ダウン・イン・ザ・グルーヴ」)
4. RING THEM BELLS / 鐘を鳴らせ
(1989「オー・マーシー」)
5. DIGNITY / ディグニティ
(1995「MTVアンプラグド」)
6. EVERYTHING IS BROKEN / エヴリシング・イズ・ブロークン
(1989「オー・マーシー」)
7. UNDER THE RED SKY / アンダー・ザ・レッド・スカイ
(1990「アンダー・ザ・レッド・スカイ」)
8. YOU'RE GONNA QUIT ME / 別れるっていうんだね
(1992「グッド・アズ・アイ・ビーン・トゥ・ユー」)
9. BLOOD IN MY EYES / ブラッド・イン・マイ・アイズ
(1993「奇妙な世界に」)
10. NOT DARK YET / ノット・ダーク・イエット
(1997「タイム・アウト・オブ・マインド」)
11. THINGS HAVE CHANGED / シングス・ハヴ・チェンジド
(2001「ワンダー・ボーイズ」OST)
12. MAKE YOU FEEL MY LOVE / メイク・ユー・フィール・マイ・ラヴ
(1997「タイム・アウト・オブ・マインド」)
13. HIGH WATER / ハイ・ウォーター
(2001「ラヴ・アンド・セフト」)
14. PO' BOY / ポー・ボーイ
(2001「ラヴ・アンド・セフト」)
15. SOMEDAY BABY / サムディ・ベイビー
(2006「モダン・タイムス」)
16. WHEN THE DEAL GOES DOWN / ホエン・ザ・ディール・ゴーズ・ダウン
(2006「モダン・タイムス」)

特 典
・3枚組集大成ボックスセット。全51曲収録。【日本盤8000セット限定】
・布張りカバーのデラックス・エディション仕様
・中の3枚のCDは紙ジャケ仕様
・レアな写真を満載した50ページ強力ブックレット付!
・10枚組みの限定ポストカード付!
  (ディランの活動歴の中での重要な時期に焦点を合わせたもの)
・新規デジタルリマスター化!
「我々の後の世代が必ず知ることになること、それはこれまでの数十年に渡って
世界中の何百万という人々によって認知されてきた単純な事実です。
即ち、ボブ・ディランこそ、音楽とはどうあるべきかという問いに
正しく応える作品を世に出し続けてきた唯一無二の存在であるということです。
『DYLAN』は、我々の文化にインパクトを与え、毎年多くのファンを生み出し続ける
彼の音楽を包括的に知る上で、またとないアルバムになるだろうと考えています。」

― Sony BMG Commercial Music Groupプレジデント ジョン・イングレイシア


ボブ・ディランの全軌跡を総括する集大成3枚組CDが2007年10月、全世界発売が決定 (日本発売は10月24日予定/USは10月1日予定)。作品タイトルは『DYLAN』。
常に革新的であり続けるディランの作品群と、それらがポピュラー・ミュージックとカルチャー全般に与えてきた、比類のない多大な影響を知る上で、まさに決定版といえるクロニクルとなる。

DYLAN