[AEROSMITH 2002 In Japan] 来日レポート

 ■2002.1.23(Wed)■
いよいよ始まるエアロスミス7度目の来日公演!無事ご一行様到着しました。
昨日1/22には一足早くジョーイとブラッドがイン。結構ホテルに到着したのが夜になってしまったので、家族と一緒にホテルの部屋で過ごしていました。分かれて本日1/23はスティーヴン、ジョー、トムが関西空港に到着。かなりの取材陣とファンの皆さんに囲まれながらも終始上機嫌でホテルへ。
到着後すぐスティーヴン&トムとスタッフ数名で大阪市内へ繰り出し食事。ジョーはいつもの通りご家族とホテルでディナー。スティーヴンは食事の後なぜか結構な距離を徒歩でホテルまで帰ってきて、ホテルのフロントでばったりMr.Bigのメンバーと会い談笑。同じ大阪で2年前のカウントダウンライヴでの競演以来の事と思いますが、旧交を温めていた模様。特にエリック・マーティンとは真剣に何か諸々話していました。
いよいよ1/25は大阪初日公演。一体どんなステージを見せてくれるのか?

 ■2002.1.24(Thu)■
昨日全員到着したメンバー。本日は25日の初ショー前ということでメンバー各自思い思いにみんなバラバラで行動。
スティーヴンはグッチに行って女性用のタンクトップ(誰用なんでしょ?)やCDを購入、ジョーは家族と一緒に水族館を見学。
ジョーイはホテルで過ごし、ブラッド&トムは夜は焼き肉屋に繰り出しました。
いよいよ明日に迫った日本公演初日へ向けてメンバー各自おのおのゆったりと過ごしています。
今回のスティーヴンのお気に入りはなんと「みかん」。いわゆる日本の小さなみかんはアメリカではあんまり手に入らないようで、部屋に2箱オーダーして、来る人来る人みんなにも配ってました。

 ■2002.1.25(Fri)■
本日はいよいよJust Push Play World Tour 2002日本公演の初日。公演前はほとんど皆さんホテルで過ごしてましたが、ジョーは空中庭園に行きちょっと写真撮影。スティーヴンは午前中にジムで汗を流し、公演に備えてホテルの部屋でコンセントレーション。いよいよ大阪ドームへ。。。
大阪ドームに着いてリハーサル。リハではスティーヴンは初めてのステージセットということもあり、花道など導線の確認を念入りに行いつつ、他のメンバーおのおのブルーズっぽいフレーズを弾き出して、そのままジョーの「Stop Messin’Round」に突入してました。いよいよ開演まであとわずか。。。

<1/25大阪ドーム公演:Set List>

1.Beyond Beautiful (「Just Push Play/ジャスト・プッシュ・プレイ」)
2.Love In An Elevator(「Pump / パンプ」)
3.Just Push Play (「Just Push Play/ジャスト・プッシュ・プレイ」)
4.Jaded (「Just Push Play/ジャスト・プッシュ・プレイ」)
5.Big Ten Inch Record (「Toys In The Attic / 闇夜のヘヴィ・ロック」)
6.Pink(「Nine Lives / ナイン・ライヴズ」)
7.Monkey On My Back(「Pump / パンプ」)
8.Sicks As A Dog(「Rocks / ロックス」)
9.Mama Kin(「野獣生誕(エアロスミス1)」)
10.Light Inside(「Just Push Play/ジャスト・プッシュ・プレイ」)
11.Dream On(「Aerosmith / (「野獣生誕(エアロスミス1)」)
12.Drop Dea  d Gorgeous(Joe Vocal) (「Just Push Play/ジャスト・プッシュ・プレイ」)
13.Stop Messin' Round(Joe Vocal) <Fleetwood Macのカヴァー>
14.Draw The Line (「Draw The Line / ドロー・ザ・ライン」)
15.Seasons Of Wither(「Get Your Wings / 飛べ!エアロスミス」)
16.Animal Cracker /I Don't Want To Miss A Thing(「Armageddon OST / アルマゲドン」)
17.Cryin'(「Get A Grip / ゲット・ア・グリップ」)
18.Mother Popcorn/Walk This Way(「Toys In The Attic / 闇夜のヘヴィ・ロック」)
19.Uncle Salty / Sweet Emotion(「Toys In The Attic / 闇夜のヘヴィ・ロック」)
---------------------
20.Livin On The Edge(「Get A Grip / ゲット・ア・グリップ」)
21.What It Takes(「Pump / パンプ」)
22.Train Kept A Rollin(「Get Your Wings / 飛べ!エアロスミス」)

エアロスミス7度目の来日公演がいよいよスタート!初日大阪ドームの模様をお知らせいたします。
初日ということもありまずは日本用ステージセットについて。巨大な照明セットとともに組まれた高さ18mの正面のステージにはLEDスクリーンと呼ばれる巨大スクリーンがあり、その前にはステージの上方へもいけるようなお立ち台のようなセットが組まれている。そして左右に長く伸びた花道(左右75m)と、真ん中から観客席へ向かって突きだした花道(35m)と、上からみると「T」の字形の花道が設営。これは日本ではドームツアーということでファンの皆さんに出来るだけ近い感じで見てもらいたいというスティーヴンの希望を叶えたモノ。そしてそして、そのスティーヴンの願いを更に究極な形で実現したのが今回日本で急遽決まった「エアロカフェ」。これはまさにステージ上の左右に100人くらいづつのファンの皆さんを入れて、その場所で最後まで見れるという趣向で、ファンにとってはたまらない、これ以上ないってくらい近い!近いというかホントステージ横なので汗が飛び散るのも見えるくらい完全かぶりつき状態。スティーヴンは公演終了後バックステージで「アメリカではセカンドステージを作って後ろのファンのところへ行った。俺はファンに近づくことか理想なんだ。日本でも同じようなことがしたかったんだ。今回のステージの花道やエアロカフェはファンのみんなが俺達を間近で感じてくれるようにね。ホント夢が実現したよ」と満足げに語ってくれました。
音響的には会場のうしろにディレイタワーが設置され、これは後ろのお客さんにドーム特有の反響音を解消するためにコンマ何秒まで計算して、若干音をディレイさせるというもの。照明に関してもステージ上部にアーチ型のライティングセットが左右真ん中に設置され、それが曲によって上下に動く仕掛けも。スクリーン映像もツアー初期に比べてかなり変わり、単純にステージ上のライヴ映像をスクリーンに流すのではなく曲ごとに完全に計算され尽くしたかなり凝った映像を組み込んでいて、新たに作ったCGやエアロジェット(自家用ジェット機)から降りてくる映像などオフショットも満載。
さて肝心のライヴについてですが、若干押して19:30スタート。客電が落ちるとともに35000人の超満員のファンは大絶叫。一発目は『ジャスト・プッシュ・プレイ』から「Beyond Beautiful」。アルバムと同じく電話音が鳴り響くとスクリーンにはJPPのアルバムジャケットでおなじみのロボットウーマンのCGが。ステージが照明で照らされると、ジョーからステージから一段高いお立ち台で星条旗絵柄のレスポールを抱えて登場。おなじみの上下に身体をゆらしながら轟音リフが奏でられ、スティーヴンのシャウトでスタート。スクリーンには星条旗が映し出されると、それに日の丸が被ってくるという日本のために作ってきてくれたと思われる映像演出も。2曲目の「Love In An Elevator」に続いて“今日はここではfxxkin' Aって言っても大丈夫なんだよな。俺がFxxkin Aって言ったらみんなも返してくれ“とスティーヴンが煽って「Just Push Play」。そして昨年大ヒットした「Jaded」ではサビのところでみんな大合唱。「Monkey On My Back」や「Sick As A Dog」などレアな楽曲も登場。特に「Sicks As A Dog」はジョーが76年当時の話をしつつ“今まで日本ではたぶん演奏したことはないと思うけど…”と紹介した後、この曲は特別な編成で演奏された!トムが書いた曲と言うこともありトムがギター、ジョーがベースで始まり、途中でジョーがベースをスティーヴンに手渡し、ギターに持ち替えソロを弾くというかなり珍しいパターン。最後はスティーヴンがベース、ジョー、ブラッド、トムのトリプル・ギターという編成。「Dream On」ではスティーヴンは真ん中にのびた花道の一番前に鎮座している手の形をしたオブジェの上で熱唱。いろいろな曲でステージの花道に左右へ、真ん中へとスティーヴン、ジョーが走り回り、ジョーはステージ下まで降りて弾くパフォーマンスも。相変わらずこの驚異的スタミナには頭が下がるほど。ジョー・コーナーはニューアルバムからの「Drop Dead Gorgeous」と毎回おなじみの定番、フリードウッド・マックのカヴァーでもある「Stop Messin’ Round」と今回は2曲。ジョーのスライド・バリバリの続く「Draw The Line」までジョー大フィーチャー・コーナーって感じでした。
そして終盤へ。セカンドからの「Seasons Of Wither/折れた翼」も聞けて昔からのファンも涙モノ。そして当然の事ながら映画アルマゲドンの主題歌「ミス・ア・シング」で会場は大盛り上がり。あとは「クライン」「ウォーク・ディス・ウェイ」「スウィート・エモーション」とたたみかけるようなヒット曲連発で本編終了。アンコールは聞き慣れたイントロから「リヴィング・オン・ジ・エッジ」。そしてJazzyなフレーズから始まり「ホワット・イット・テイクス」へ(これは聞き所の一つ!鳥肌モンでした)、そして最後は当然最高のロックン・ロール「トレイン・ケプト・ア・ローリン」で約2時間強のショーは終了。セットリスト的にはファーストから最新アルバム『Just Push Play』までヒット曲はもちろん、結構昔からのファンも涙しちゃうような新旧とりまぜたバランスのとれたモノだと思います。
公演終演後ホテルに戻ったメンバーはほとんどがそのまま就寝。ただスティーヴンだけはいきなり「グリコのネオンがみたい」といいだして、行く寸前でしたが、結局近くのたこ焼き屋さんで初めてたこ焼きをご賞味してました。。。

 ■2002.1.26(Sat)■
昨日あれだけのパフォーマンスを行なったにも関わらず、皆さん疲れも知らず午後一には大阪の街へ。。。いち早くジョーはもちろん家族と連れだってヨドバシカメラ、キティランドなどでもろもろお買い物。3月に発売予定のガンダムのリモコンで動く大きなおもちゃを是非2つ予約したいと言っていたそう。自分用なんでしょうか?スティーヴンはなぜか老舗のフルーツ屋へ行きたいと言いだし、柑橘系の果物をかなりお買いあげ。締めは韓国焼き肉屋でミーティングを兼ねた夕食。トムは 楽器屋へ〜ハードロックカフェ〜そこからホテルへ帰るかと思いきやいきなり道頓 堀へ。グリコのネオンをバックにデジカムで大撮影大会になりました。ブラッドは家族と共にアメリカ村へ。息子のTシャツや自分用には70年代っぽいストライプ のシャツをご購入。               
            
 ■2002.1.27(Sun)■
この日は午後に大阪ドームでファンクラヴイベント。13:00過ぎからステージの大きなスクリーンで未発表ビデオ上映会ということだったのですが、急遽メンバーがサウンドチェックを見せようと言う話になり、貴重なリハをイベントに参加した方々は見ることが出来ました。スティーヴンが登場すると皆さん大絶叫。びっくりしたのはジョーイが会場入りが遅くなるため、なんとドラムはジョーイの息子のジェシー・クレイマーが担当。スティーヴンに紹介されてスタート。結構そつなく叩いていましたが13才の頃からドラムはやっていたそう。リハで演奏された曲は下記の通り。当初の予定を大幅に過ぎて4曲も演奏してくれました。結構レアな曲も。

Lord Of The Thighs
Pandora's Box
Pink
I Ain't Done Wrong

そして!この日のみバックステージでラジオのリスナーのミート&グリートがあり ました。

<1/27大阪ドーム公演:Set List>

1.Beyond Beautiful (「Just Push Play/ジャスト・プッシュ・プレイ」)
2.Love In An Elevator(「Pump / パンプ」)
3.Just Push Play (「Just Push Play/ジャスト・プッシュ・プレイ」)
4.Jaded (「Just Push Play/ジャスト・プッシュ・プレイ」)
5. Same Old Song And Dance/セイム・オールド・ソング・アンド・ダンス(「GETYOURWINGS/飛べ!エアロスミス」)
6.Pink(「Nine Lives / ナイン・ライヴズ」)
7. One Way Street/ワン・ウェイ・ストリート(「AEROSMITH/野獣生誕」)
8.Sicks As A Dog(「Rocks / ロックス」)
9.Mama Kin(「野獣生誕(エアロスミス1)」)
10.Light Inside(「Just Push Play/ジャスト・プッシュ・プレイ」)
11.Dream On(「Aerosmith / (「野獣生誕(エアロスミス1)」)
12.Drop Dead Gorgeous(Joe Vocal) (「Just Push Play/ジャスト・プッシュ・プレイ」)
13.Stop Messin' Round(Joe Vocal) <Fleetwood Macのカヴァー>
14.Draw The Line (「Draw The Line / ドロー・ザ・ライン」)
15. I Don't Want To Miss A Thing(「Armageddon OST / アルマゲドン」)
16.Chip Away The Stone/チップ・ア・ウェイ・ザ・ストーン(「LIVE!BOOTLEG/ライヴ・ブートレッグ」)
17.Cryin'(「Get A Grip / ゲット・ア・グリップ」)
18.Mother Popcorn/Walk This Way(「Toys In The Attic / 闇夜のヘヴィ・ロック」)
19.Uncle Salty / Sweet Emotion(「Toys In The Attic / 闇夜のヘヴィ・ロック」)
----------------------------------------------------
20.Come Together/カム・トゥゲザー(「LIVE!BOOTLEG/ライヴ・ブートレッグ」)<Beatlesのカヴァー>
21.What It Takes(「Pump / パンプ」)
22.Train Kept A Rollin(「Get Your Wings / 飛べ!エアロスミス」)

 この日は日曜ということもあり17:00開演予定。15分押しで始まったショーは今日も「ビヨンド・ビューティフル」で幕開け。スクリーンにはJPPのロボット映像が写りつつ、その前のお立ち台に立つジョーの姿がシルエットで映し出される演出が改めてカッコイイ!スティーヴンは“オーサカ”を連発、ジョーはソロで真ん中に伸びる花道の一番前まで早速移動。2曲目の「リヴィング・オン・ジ・エッジ」ではトムが真ん中の花道へ、ジョーは左の花道へと縦横無尽に花道ステージをうまく使ってくれてできるだけファンのそばに行こうとする姿勢が嬉しい!(ちなみに真ん中花道の先端にあるロボットの手のひら形をしたオブジェは、よく見ると爪の部分にエアロ・ロゴが記され、光るようになっている。その上に必ずどこかでスティーヴンとジョーは乗ります)

 3曲目の「ジャスト・プッシュ・プレイ」では主旋律がスティーヴンのVoでそれにキーボードのラスがメガホン持ってアルバム時のVoの雰囲気を醸し出す。途中で逆転して、スティーヴンがメガホン(ラメ入りのデザインされたモノ)を持って会場中を煽っていく。スティーヴンが”Just Push Play”と叫んでマイクを観客へ差し出すと、みんなで“Fuckin’ A”と大合唱で掛け合いも。4曲目の「ジェイディッド」ではビデオクリップ映像がスクリーンに映し出されつつ、スティーヴンが今度は真ん中の花道へズンズン進み、今度メインステージへ帰ってくるときには花道横のファンの皆さんが差し出す手にタッチしまくり。 。

 早くもセットリストに変更が。。。初日の「Big 10 Inch Record」に代わって 登場したのが「セイム・オールド・ソング・アンド・ダンス」(当時の邦題は 「エアロスミス離陸のテーマ」)。ジョーは真ん中花道でギターソロを。続く 「ピンク」ではステージ全体がピンクの照明に包まれて、スティーヴンのブルー スハープをフィーチャー。曲終わりで“ドーモアリガトーゴザイマス”のコメント も。次はまた初日の「Monkey On My Back」に代わって「ワン・ウェイ・ストリー ト」が登場。「ピンク」に続いてスティーヴンのブルースハープをフィーチャー し、ファンとの“Yeah Yeah”の掛け合いで観客をどんどん乗せていく。

 初日と同じくトムがギター、ジョーが最初ベースで途中でスティーヴンにベー スを手渡し、ギターソロを弾きまくる「Sick As A Dog」。ジョーはギターの時と 同じようなポーズをキメてベースを弾くんだなと。。。(当たり前か??)。 ベースのスティーヴン、を含めて4人がステージ中央に集まって楽器を弾く姿は 結構感動モノ。続いて「ママ・キン」に突入、スクリーン映像には昔のアルバム やシングルジャケットなどがフラッシュのように映し出される。その中には日本 盤シングルの絵柄も。。。“New Aerosmith”とスティーヴンの紹介のあと最新アル バムから「ライト・インサイド」。そして誰もが待ってた「ドリーム・オン」で はスティーヴンが右の花道へ、ジョーは“ビリー・ギター”(「ドリーム・オン」 でジョーが使っているギターに女の人の写真がプリントされていたのですが、な んとそれは奥さんのビリーだそうです)を手にして真ん中花道の一番前の手のオ ブジェの上で弾きまくり。その後はジョー・コーナーへ。アルバム時のようなエ フェクトかかっていないジョーの生声が聞ける「ドロップ・デッド・ゴージャ ス」。スティーヴンはパーカッションやりつつ、サビの部分はメインVoへ。映像 はサイケデリックな雰囲気を醸し出す。続いてジョー曰く“Uptempo Blues・・・” の「Stop Messin’ Round」。スティーヴンはback Vo&ブルースハープのソロも。

そして、この日のハイライトの一つは「ドロー・ザ・ライン」。おなじみのリフ が始まり、最後のスティーヴンの高音シャウトまで曲自体がカッコイイのだが、 曲の最後のパートはジョーの独り舞台!ギターで“ヴォ〜”とヴォリューム奏法で 唸り声のような音をギターで出すと、観客はそれに合わせて“ウォー”と答える…。 そんな掛け合いをしながら、真ん中の花道の一番先端へ行き…今日はやってくれま した!ジョーはいきなり着ていたシャツを脱ぎ捨て、そのシャツを自分のギター に叩きつけ、叩きつけ音を出し、そして、バタっと倒れ込む…。観客の歓声は最高 潮になったとき、スクっと起きあがり、上半身裸のまま素肌にギターを抱えて花 道を戻っていく。戻る間ギターを観客に差しだし、そのギターをみんなにさわら せ、弾かせようと手をさしのべる。そして、もう一度「ドロー・ザ・ライン」を 演奏し最高潮の中、曲が終了。。。ジョーのスライドの凄さはもちろん、「カッ コイイギタリストってのはこういうもんだ」という事を再認識させてくれたパ フォーマンスだった気がします。

 続く「ミス・ア・シング」は一転。今回イントロはアルバムのようなストリン グスではなく、ピアノのみで奏でるイントロに静かにスティーヴンのVoが絡んで いく。この曲を聴きに来た人は多いとは思うが、みんなじっくりと聞き入ってま した。これまた初日演奏されなかった「チップ・アウェイ・ザ・ストーン」、名 曲バラード「クライン」を挟んで本編はいよいよ終盤へと突入。「ウォーク・ ディス・ウェイ」はジョーイのドラムパフォーマンスで始まるが、今日はそれに 合わせてスティーヴンがローリング・ストーンズの「ホンキー・トンク・ウィメ ン」の一節を歌い上げる。おなじみのリフに合わせるかのようにステージ上部の アーチ型の照明セットが上下に移動、照明セット自体も光っている。ジョーはス テージ下におりて背中弾きも見せてくれた。そして「スウィート・エモーショ ン」、これはトムの見せ場の曲だけど、ベースのフレーズを引き出すと、ス ティーヴンがちょっかい出して、ベースの弦を叩いて音を出そうとする。。。 ジョーはトーキングモジュレーターを口にくわえ、いよいよ例のイントロへ。こ の曲も最後はジョーがギターをアンプに近づけ、アンプをいじってフィードバッ クをかける。この日はこの曲の最後にジョーが「ピーターガンのテーマ」のリフ を奏でだしメンバーみんなそれに合わせて終了。

 アンコールはまずはジョーが登場し、ジェフ・ベックの「Jeff’s Boogie」のリ フを引き出すと、みんなもそれに合わせようとするが、あんまり合わせられな かったみたい。。。そして初日の「Livin On The Edge」に代わり本日は、ビート ルズのアルバム『アビーロード』収録された「カム・トゥゲザー」を演奏。映 画「Sgt Peppers Lonely Hearts Club Band」のサントラに提供し、これまで彼ら もたびたびライヴで取り上げてきたジョン・レノンの名曲だが、この曲にはファ ンも結構驚いたみたいで大歓声!この曲ではジョーのギターにカメラが取り付け られ、弾いている手元がスクリーンに映し出されていました。アンコール2曲目 は「ホワット・イット・テイクス」。初日も驚いたが、この曲の頭はスティーヴ ンがゴスペルorブルージーなピアノのフレーズをバックにとうとうと歌い上げる 部分がある(この曲はデレク&ドミノスの楽曲とも言われているが今日の段階で は調査中)。それに続き今度はスティーヴンがVoのみで「ホワット・イット・テ イクス」の一節を歌い始め、溜めに溜めて。。。スティーヴンの手の合図で ジョー、トム、ブラッド、ジョーイが一斉に音を出す…。この瞬間はなかなか鳥肌 モン。最後はもちろん「トレイン・ケプト・ア・ローリン」。世界各地のライヴ 写真がスクリーン映像に映し出され、フラッシュのように散りばめられている。 ジョーは巨大扇風機で風を自分の身体に当て、髪と服をたなびかせ何かに向かっ て立ち向かっているような姿を見せてくれているようだった。

 曲が終わるとスティーヴンによるメンバー紹介。ブラッド、ラス(キーボー ド)に続き、“Mr.Sweet Emotion”とトムを紹介。ジョーイはこの日は紹介された あと真ん中花道の先端まで歩いていき観客に挨拶。そして、いつものように“Joe Fuckin’ Perry”と紹介されたジョーは日本語で“ドーモアリガトー”。代わって ジョーがスティーヴンをいつものフレーズで紹介すると、今度はスティーヴンが なぜか“イタダキマス、イタダイテマス”と意味不明な言葉を連発。なんとなく不思議な感じでショーは終了しました。。。

 ■2002.1.28(Mon)■
今日は大阪から福岡への移動。家族持ちのジョー、ブラッド、ジョーイ組は早めに福岡へ入って買い物や食事など思い思いの休日を。
スティーヴン、トム組はちょっと遅めに大阪を出発。
新幹線の中では、うなぎ弁当 を頼んで食べてたそう。
到着後ホテル周辺の街をぶらぶらと散歩。

 ■2002.1.29(Tue)■
本日は福岡公演日。
ほとんど外出せずホテルで過ごしたメンバー。スティーヴンはジムで汗を流し、なぜかエレベーターホール前でいきなり腕立て伏せをしだしたりして。。。

<1/29福岡ドーム公演:Set List>

1.Beyond Beautiful (「Just Push Play/ジャスト・プッシュ・プレイ」)
2.Love In An Elevator(「Pump / パンプ」)
3.Just Push Play (「Just Push Play/ジャスト・プッシュ・プレイ」)
4.Jaded (「Just Push Play/ジャスト・プッシュ・プレイ」)
5.Same Old Song And Dance/セイム・オールド・ソング・アンド・ダンス(「GET YOUR WINGS/飛べ!エアロスミス」)
6.Pink(「Nine Lives / ナイン・ライヴズ」)
7. Sicks As A Dog(「Rocks / ロックス」)
8.Mama Kin(「野獣生誕(エアロスミス1)」)
9.Last Child(「Rocks/ロックス」)
10.Light Inside(「Just Push Play/ジャスト・プッシュ・プレイ」)
11.Rats In The Cellar(「Rocks/ロックス」)
12.Dream On(「Aerosmith / (「野獣生誕(エアロスミス1)」)
13.Drop Dead Gorgeous(Joe Vocal) (「Just Push Play/ジャスト・プッシュ・プレイ」)
14.Red House〜Stop Messin' Around(Joe Vocal) <Fleetwood Macのカヴァー>
15.Draw The Line (「Draw The Line / ドロー・ザ・ライン」)
16.I Don't Want To Miss A Thing(「Armageddon OST / アルマゲドン」)
17.Cryin'(「Get A Grip / ゲット・ア・グリップ」)
18.Mother Popcorn/Walk This Way(「Toys In The Attic / 闇夜のヘヴィ・ロック」)
19.Uncle Salty / Sweet Emotion(「Toys In The Attic / 闇夜のヘヴィ・ロック」)

21.Back In The Saddle(「Rocks/ロックス」)
21.What It Takes(「Pump / パンプ」)
22.Train Kept A Rollin(「Get Your Wings / 飛べ!エアロスミス」)

ツアーも中盤。強力に寒かった福岡公演はほぼ19:00にOn Timeでスタート。この日はリハなしで、いきなりぶっつけ本番だった。エアロでは珍しくないことではあるがセットリストを見てびっくり。今日は『ROCKS』Dayだった!昨日までは名盤『ROCKS』からは「Sicks As A Dog」1曲のみだったが、この日はなんと「Last Child」、「Rats In The Cellar」、「Back In The Saddle」と変更になった曲全て『ROCKS』からの曲。それにしてもリハなしでこれだけの曲を変えられるってのも凄い。。。

「Last Child」ではスティーヴンが“Mr. Brad Whitford!…”と紹介すると、ブラッドがイントロを弾き出す。この曲はブラッドの見せ場って感じで大フィーチャー。ジョーは基本リフに徹して、時折見せるジョー&ブラッドのツインギター、そしてブラッドのソロへ…ノッテましたね今日のブラッド。今度は「Light Inside」が終わって、今日の最大の驚き!やってくれました「Rats In The Cellar」!途中のリフが変化するところからのジャムセッションはスティーヴンがパーカッション、スライドのジョーとブラッドのギターバトルって感じの絡み合いで、こういったジャム・セッション的なところを見せてくれるのもエアロのライヴの魅力の一つ、非常に素晴らしかった(頼むからどこかで「ラトルスネイク・シェイク」やってくれないかなぁ??)。

この日のもう一つの驚きはジョー・コーナー。「Drop Dead Georgeous」のあと、いつもの「Stop Messin’」をやるかと思ったら、いきなりジミ・ヘンの「Red House」のイントロが。。。このままいっちゃうの??と思ったら本当に歌までいっちゃった。ただ一節歌ったところで止めちゃって、改めて「Stop Messin’」へ。いや〜あのまま行っちゃって欲しかったなぁ。。。「Draw The Line」は今日もジョーは見せてくれました。膝ついてギター弾き、起きあがり、真ん中花道ギターをブゥウォー、ブゥウォー、言わせながら先端まで歩いていって、ソロ弾きまくって、大の字にぶっ倒れ、シャツを脱いで、シャツでギター叩いて音を出す…。この肉体美には誰もが驚くでしょう。ありゃあ50の身体じゃないわ。。。

「Cryin’」ではブラッドが久々に動いた!いつもは自分のポジションでひたすらギターを弾きまくっているが、この曲では右の花道にブラッドが歩いていってその先端で弾きまくっている。ジョーは左の花道へ、スティーヴンはエアロカフェのファンから赤い帽子を受け取り、それを被るとブラッドの方へ近づいていく。「Cryin’」が終わるとMother Popcornのジョーイのドラミング似合わせて踊りながらまた花道を戻ってくる。今度はまたまたエアロカフェの中のファンからマフラーを受け取り、ジョーへ近づいていく。ジョーに自分が被っていた赤い帽子を被らせると、さっきのマフラーを頭に巻く。(ジョーはさっさと帽子を取っていたのが、可笑しかったが)

「Sweet Emotion」では、今日も最後に「ピーターガンのテーマ」を続ける。実は福岡に着いた日にスタッフが“この曲の入っているCDなんでもいいから買ってきて”と言われてブルースブラザースのCDを買ってメンバーに渡したのだが、今日の演奏見ると、大阪でやったよりも、それっぽくなっていたので部屋で聴いて練習してたのかも?

アンコールの一発目は結構長いイントロから、あのおどろおどろしいリフが。。。でました「Back In The Saddle」!途中でマイクスタンドにまとわりついた布のようなものをぐるんぐるん振り回すスティーヴン。次の「What It Takes」はイントロのブルージーなイントロはほとんどなしで、頭をアカペラで歌い出したスティーヴン。ドーム中に響き渡るスティーヴンの声は荘厳な雰囲気を醸し出していた。最後の「Train〜」のあとメンバー紹介してまたスティーヴンが「イタダキマス」。今日は言ってから水を飲み干していたので、文脈的には合っていた(今日のスティーヴンの日本語は“フクオカー”「Pink」の最後では“カワイイ〜”と叫んで“I need some TAIYAKI”というフレーズも。。。)21:30分頃終了。

毎回セットリストを変えてくれるエアロ。果たして名古屋はどんな曲をやってくれるのか???ちなみに福岡でメンバーに『ナイト・イン・ザ・ラッツ』のCDを5枚用意してくれと頼まれ渡したので、もしかしたら名古屋、東京で『ナイト・イン・ザ・ラッツ』からの曲が新たに登場するかも?No Supriseあたりかなぁ〜??

 ■2002.1.30(Wed)■
本日は福岡〜名古屋移動日。
家族同行組のジョー、ブラッド、ジョーイは先乗り。スティーヴン、トム組はちょっと遅めに名古屋イン。ちょっと到着が遅かったこともあり、近くのハードロックカフェなどで食事をすませて、この日はホテルでゆっくり過ごしていたようです。

 ■2002.1.31(Thu)■
名古屋公演のこの日はショーに備えてほとんどホテルで過ごすメンバー。今日は ショーの前に会場にてTVインタビューが一本入っていたのだが、会場に行く途 中の車の中でスティーヴンは一つのアイデアを閃いた。どうせやるんだったらエアロカフェにファンを入れてそのファンの前でやろう!というアイデアを出し、 会場入りしたあとスタッフは大慌てでセッティング。約50人のラッキーなファ ンの皆さんがエアロカフェへ入ると、見上げるとそこには生スティーヴンの姿 が。。。当然何か信じられないモノを見ているようにファンの皆さんは大歓声。更に紫のジャケットでキメたジョーとトムもやってきて、来ている人たちは今起こっている現実が何がなんだか判らない感じ。。。3人がいきなりエアロカフェ にステージから飛び降りると、インタビューがスタート。スティーヴン、 ジョー、トムが立ってインタビューを受けているその後ろにはファンの皆さんの 顔、顔、顔。。。とても尋常ではない状況の中“ファンのみんなに近づきたいん だ”なんて真剣に答えてるスティーヴン。でも、その後ろにすぐファンがいて、そ りゃ近すぎるんじゃないのー?って言いたいくらい!?ファンの皆さんもTVの インタビューと言うところを充分理解してくれて、本当は絶叫したいくらいの状 況とは思いつつ、静かに見守ってくれました。その後はお約束のサイン大会。当 然こんな事あるとはみんなつゆ知らず、普通のCDとかLPとか持っていないわ けで、着ているモノとか携帯電話とか何でもアリ状態で、ファンの一人一人に懇 切丁寧にサインしてあげていました。ファンを本当に大切にする彼らの姿勢に改 めて感動。インタビュー中もスティーヴンが隣と後ろの女の子の手をず〜っと 握ってあげていたのがとても印象的でした。 “エアロカフェ“にファンを入れて、 その中に入ってファンに囲まれインタビュー…って言う前代未聞のTVインタ ビューが大きな混乱もなく無事終了。。。

<1/31名古屋ドーム公演:Set List>

1.Beyond Beautiful ( 「Just Push Play/ジャスト・プッシュ・プレイ」)
2.Love In An Elevator(「Pump / パンプ」)
3.Just Push Play (「Just Push Play/ジャスト・プッシュ・プレイ」)
4.Jaded (「Just Push Play/ジャスト・プッシュ・プレイ」)
5. Same Old Song And Dance/セイム・オールド・ソング・アンド・ダンス
(「GET YOUR WINGS/飛べ!エアロスミス」)
6.Pink(「Nine Lives / ナイン・ライヴズ」)
7. Sicks As A Dog(「Rocks / ロックス」)
8.Mama Kin(「野獣生誕(エアロスミス1)」)
9.No Surprise(「Night In The Rats/ナイト・イン・ザ・ラッツ」)
10.Light Inside(「Just Push Play/ジャスト・プッシュ・プレイ」)
11.Sunshine( 「Just Push Play/ジャスト・プッシュ・プレイ」)
12.Dream On(「Aerosmith / (「野獣生誕(エアロスミス1)」)
13.Drop Dead Gorgeous(Joe Vocal) (「Just Push Play/ジャスト・プッシュ・プ レイ」)
14.Stop Messin' Around(Joe Vocal) <Fleetwood Macのカヴァー>
15.Draw The Line (「Draw The Line / ドロー・ザ・ライン」)
16. I Don't Want To Miss A Thing(「Armageddon OST / アルマゲドン」)
17.Cryin'(「Get A Grip / ゲット・ア・グリップ」)
18.Mother Popcorn/Walk This Way(「Toys In The Attic / 闇夜のヘヴィ・ロッ ク」)
19.Uncle Salty / Sweet Emotion(「Toys In The Attic / 闇夜のヘヴィ・ロッ ク」)

21.Back In The Saddle(「Rocks/ロックス」)*頭Stevenドラム叩く!
21.What It Takes(「Pump / パンプ」)
22.Train Kept A Rollin(「Get Your Wings / 飛べ!エアロスミス」)

名古屋ドーム公演は19時きっかりにスタート。日替わりセットリストは今日も 健在。名古屋では2曲が初登場。福岡にてなぜか『ナイト・イン・ザ・ラッツ』 のCDをくれと言いだしたメンバー。きっと次にやるんだろうな〜?と思ってい たらやっぱりやってくれました『ナイト・イン・ザ・ラッツ』収録の「No Surprise」。

もう一曲の初登場曲は最新アルバムからの「Sunshine」。実は先述した今日のエ アロカフェでのTVインタビュー時にあるファンからスティーヴン に「Sunshine」やって!とお願いしたところ、その場でジョーに“今 日「Sunshine」できる?”と聴くと、ジョーがその場で“全然問題ない”と答えてた ので、きっとそれがきっかけでセットリストに加えたのでしょう。

それから今日一番驚いたのは、ドラムを叩くスティーヴン!アンコール1曲目は 福岡同様「Back In The Saddle」だったのですが、ジョーイではなく、なんとス ティーヴンがドラムを叩いているではないか!?インストで1コーラス演奏後、 ジョーイと交代し、仕切直し。。。元々ドラマーだったスティーヴンなだけに、 ご愛敬って感じでしょうか??

<エアロカフェ体験記>

今日は話題のエアロカフェを体験してみました。初日レポートでも書いたとお り、ステージの左右に一段ステージよりも低く設置された枠組みの中で見ること が出来るというシロモノで、まさにステージの真横!で、まさにかぶりつき (ちょうど胸の高さがステージって感じ)。どれくらい近いかって言うと、ス ティーヴンの右肩の“目“みたいな絵もくっきりと見えるし、ジョーイが叩くドラ ムの生音が聞こえるし、ギターの弦1本1本が見えるし、汗がほとばしるのが見 えるし、それにメンバーに触れることができる…ってくらい近いのです!小さなラ イヴハウスでエアロを見ていると言う感じというか、目の前に来てくれた日 にゃ、1m前で自分のためだけに顔つき合わせてスティーヴンが歌ってくれてい る感じとでもいいましょうか?

1曲目の「Beyond Beautiful」ではメンバー一人一人がステージに上がって行く ところを目の当たりに出来ました。まずはブラッドがやってきてこっちへ向かっ てニッコリ微笑み手を振ってくれている。ジョーは一段高いお立ち台の上に登っ ていき、そしてスティーヴンが跳ねるように登場。客電が付くと全ぼうが明らか に。真横に見えるブラッド&トムそしてジョーイ、左上方にはジョー、スティー ヴンの背を見ながら盛り上がっているアリーナを見ることが出来るというちょっ と考えられない視点。曲の途中でふと見上げると、トムが真上でベースをこちら に向けて弾いている。。。

2曲目「Love In An Elevator」ではジョーが花道先端へ行くため真横を通り過ぎ て行く際、みんなに手を差し伸べてハイタッチ。でも表情は笑わない、いつもの クールな感じ。2曲目が終わるとスティーヴンが“Nagoya〜”と叫ぶと、エアロカ フェに近づいて手を差し伸べる。

3曲目の「JPP」ではみんな飛びはねステージ全体が揺れていると感じるほ ど。。。4曲目「Jaded」ではサビの“My My Baby Blue〜”ってとこを、トムが口 ずさんでいるのも気が付きました。「Same Old〜」ではスティーヴンがマイクを こっちへ突き出しサビの部分を歌わせようと口まねをしている。「Draw The Line」のイントロでスティーヴンが指笛をしているのも初めて判った(生音で聞 こえましたよ)。それにしても、とにかくメンバーみんな、よく近づいて来てく れる。メンバー自身相当エアロカフェ気に入ってて、それを楽しんでいるので しょうね。

一方で面白かったのは、あまりにも近すぎて裏が見えてしまったこと。「Draw The Line」では以前にもお知らせしているとおり、途中からジョーのギターの見 せ場があるのだが、ソロ弾きまくり、真ん中花道先端に行ってシャツ脱ぎ捨て、 裸になってギターにシャツ叩きつけている時、他のメンバーは何と談笑タイム! ジョーイとスティーヴンはじゃれあって笑い合っているし、おもむろにブラッド はタバコに火を付けおいしそうに一服。。。と思ったらニコニコにながらこちら に近づいてきて自分のピックをファンに配り出す。トムは(いつもやっているみ たいですが)自分の指人形を取り出し、人差し指にはめて近づいてくると、それ を誰にあげようっかなあ?って感じで見回して、一番左の人に手渡してあげてい る。ジョーが前でしこたま盛り上がっているときは、いわゆる休憩タイムなんで すな。。。

とにかくファンにとっては夢のようなエアロカフェ。それは“ファンに近づきた い!”というスティーヴンの夢を実現した一つの形でもある。なかなか口で説明し ても難しいモノがあるんですが、もしエアロカフェに当たった人がいたら、一生 忘れられない夜になると思いますよ!これは絶対!!

コンサート終了後、そのまま名古屋駅に向かって新幹線の最終便で東京へ移動。 時間がない中、着替える間もなかったので駅へ向かう車の中にて着替え、名古屋 駅に到着後は普通の待合室でちょっと時間つぶし。天下のエアロスミスが新幹線 の待合室にたむろしている姿はちょっとびっくり。普通に待合室に入ってきた スーツの人がポカンと口開けてびっくりしていたのが可笑しかった。。。そんな こんなでエアロがいると判って、だんだん人が集まってきてしまいましたが、名 古屋のファンの皆さんに暖かく見送られて新幹線へ乗り込んでいきました。東京 駅に着くとどこで聞いたのか?結構なファンの皆さんが集まっててびっくり!! 明日は最後のオフ。きっと東京の街に繰り出してまたまた買い物三昧するんだろ うなあ。。。

いよいよ東京ドーム公演2回残すのみ。。。
 ■2002.2.1(Fri)■
この日は東京で一日オフ。オフとなれば当然買い物三昧となることは予想されたモノの、全員残らず朝から外出。 家族もいるのでみんなメンバーバラバラでの行動となりましたが、前回のプロモ来日の時もよく行っていた原宿に時間差で集結。ピンク・ドラゴンやヒステリック・グラマー、キディランド、オリエンタル・バザールなどのコースをみんな時間差で訪れたそう。あとはソニービル、秋葉原、ビックカメラなどでDVDやデジカムなど電化製品を物色。夜遅くまで買い物&食事で東京を満喫していたそうです。

 ■2002.2.2(Sat)■
東京ドームは超満員!お客さんのノリも最高でしたが、とにかく今日の彼らのライヴパフォーマンスは素晴らしかった!今回日本初登場のスティーヴンの「ロープつかまってぐるりん」も「ママ・キン」で見せてくれましたし、終演後彼ら自身も相当興奮気味にみんな口々に最高のショーだったと言ってました。セットリストも今までの公演はいずれも22曲だったのですが、今日は23曲演奏。日替わりセットリストは初登場曲はフル演奏ではなかったものの、「Draw The Line」の途中でいきなり「Let The Music Do Talkin’」。スティーヴンがを歌い出すと、それに合わせてみんな曲に突入。事前のセットリストには入っていませんでしたから、その場のノリでやったのでしょう。福岡でやった「Rats In The Cellar」も復活。あのギターバトルには痺れた!名古屋に続いて「No Surprise」「Sunshine」もセットリストに入りました。それにしても今日は最高だった!

<2/2東京ドーム公演:Set List>

1.Beyond Beautiful ( 「Just Push Play/ジャスト・プッシュ・プレイ」)
2.Love In An Elevator(「Pump / パンプ」)
3.Just Push Play (「Just Push Play/ジャスト・プッシュ・プレイ」)
4.Jaded (「Just Push Play/ジャスト・プッシュ・プレイ」)
5. Same Old Song And Dance/セイム・オールド・ソング・アンド・ダンス(「GET YOUR WINGS/飛べ!エアロスミス」)
6.Pink(「Nine Lives / ナイン・ライヴズ」)
7.Sicks As A Dog(「Rocks / ロックス」)
8.Mama Kin(「野獣生誕(エアロスミス1)」)
9.No Surprise(「Night In The Rats/ナイト・イン・ザ・ラッツ」)
10.Light Inside(「Just Push Play/ジャスト・プッシュ・プレイ」)
11.Sunshine( 「Just Push Play/ジャスト・プッシュ・プレイ」)
12.Rats In The Cellar(「Rocks/ロックス」)
13.Dream On(「Aerosmith / (「野獣生誕(エアロスミス1)」)
14.Drop Dead Gorgeous(Joe Vocal) (「Just Push Play/ジャスト・プッシュ・プレイ」)
15.Stop Messin' Around(Joe Vocal) <Fleetwood Macのカヴァー>
16.Draw The Line (「Draw The Line / ドロー・ザ・ライン」)
*途中でLet The Music Do Talking(「Done With Mirrors/ダン・ウィズ・ミラーズ」)を挟む
17.I Don't Want To Miss A Thing(「Armageddon OST / アルマゲドン」)
18.Cryin'(「Get A Grip / ゲット・ア・グリップ」)
19.Mother Popcorn/Walk This Way(「Toys In The Attic / 闇夜のヘヴィ・ロック」)
20.Uncle Salty / Sweet Emotion(「Toys In The Attic / 闇夜のヘヴィ・ロック」)
21.Back In The Saddle(「Rocks/ロックス」)
22.What It Takes(「Pump / パンプ」)
23.Train Kept A Rollin(「Get Your Wings / 飛べ!エアロスミス」)
 ■2002.2.3(Sun)■
今日はいよいよ最終公演日。
開演前に大阪の2日目同様、ファンクラヴイベントが行われたのですがドーム内でのビデオ上映会のあと、またまたリハで本人達が登場。ところがこのリハで演奏された曲が凄かった!最初スティーヴンがなかなか出て来ず、他のメンバーだけでジャムセッションがスタート。ジョーのお気に入りで、大阪2日目のアンコールで出てきたときにちょろっと演奏したジェフ・ベックの「Jeff’s Boogie」。結構長くやってました。そしてスティーヴンが登場するとファンのみんなにリクエストを募り“Toys!”の声がかかると、なんと本番では演奏されなかった「Toys In the Attic」を演奏。その後「What It Takes」のさわり、「Angel」のさわり、「Adams Apple」のイントロとかをちょろっとやった後、最大の驚き「Home Tonight」!!ファンからのリクエストのかけ声があったけど、できなそうな感じだったので、違う曲へ行くのかな?と思ったら、おもむろにスティーヴンがキーボードで歌い出しました。他のメンバーはなかなかついて行けなさそうでしたが、なんとか合わせようとしていたのがまた微笑ましい。やっぱり無理そうで途中で終わっちゃいましたが、これは大変貴重な瞬間でした。まさかやるとは思わなかった。「Remember」のちょっとフレーズ弾きつつ、またまたファンからのリクエストで「No more No More」etc.。。。いきなりリクエストに応えてその場で演奏しちゃうなんて、やっぱ年季入ったバンドはサスガ!!

<リハーサル演奏曲>
Jeff's Boogie
Toys In the Attic
Home Tonight
No More No More
Pandora's Box
Pink

この日開演前に機材撮影&クルーインタビューを行いましたが、ジョーが持ってきているギターの一覧を見ることが出来ました。レアなビンテージモノから今回のツアーから使っている新たなモノまで総数30本以上!「ママ・キン」で使っている透明グリーンのBCリッチ端本棟に間近で見るときれい。「ミス・ア・シング」などで使っている奥さんのビリーの写真を入れ込んだ白のギターは特注品…。星条旗レスポールはやはり9/11以降に新たにペイントしたものだそうです。スライドで使うモノは弦は6弦ベースの弦を張っているとかクルーの方が言ってました。もちろんブラッドのギターやドラム、ベースも取材やりましたので、詳しくは近々の楽器系雑誌を要チェック!涎出るものばかりでしたよ。

もう一つチェックしたのはジョーのアンプの上においてある小物系。ステージ向かって左からブードゥー人形、ローソク、どくろの灰皿、スライドバー(Mudslide,Moonshineと記されていました)が4つ。そしてお次ななぜか目がチカチカ光るドクロ、おどろおどろしい座った人形、棺に入った鳥の手の骨(と言うかミイラというか。。。)、そしてお香にまたブードゥー人形。アンプの正面には十字架にかけられたガイコツに、もう一個大きめなガイコツ。。。何がなんだか判りませんが、ある種そこだけ独特の空気が流れていました…。

<2/3東京ドーム公演:Set List>

1.Beyond Beautiful ( 「Just Push Play/ジャスト・プッシュ・プレイ」)
2.Love In An Elevator(「Pump / パンプ」)
3.Just Push Play (「Just Push Play/ジャスト・プッシュ・プレイ」)
4.Jaded (「Just Push Play/ジャスト・プッシュ・プレイ」)
5.Big Ten Inch Record (「Toys In The Attic / 闇夜のヘヴィ・ロック」)
6.Pink(「Nine Lives / ナイン・ライヴズ」)
7.Sicks As A Dog(「Rocks / ロックス」)
8.Mama Kin(「野獣生誕(エアロスミス1)」)
9.No Surprise(「Night In The Rats/ナイト・イン・ザ・ラッツ」)
10.Light Inside(「Just Push Play/ジャスト・プッシュ・プレイ」)
11.Sunshine( 「Just Push Play/ジャスト・プッシュ・プレイ」)
12.Dream On(「Aerosmith / (「野獣生誕(エアロスミス1)」)
13.Drop Dead Gorgeous(Joe Vocal) (「Just Push Play/ジャスト・プッシュ・プレイ」)
14.Stop Messin' Around(Joe Vocal) <Fleetwood Macのカヴァー>
15.Draw The Line (「Draw The Line / ドロー・ザ・ライン」)
16. I Don't Want To Miss A Thing(「Armageddon OST / アルマゲドン」)
17.Cryin'(「Get A Grip / ゲット・ア・グリップ」)
18.Mother Popcorn/Walk This Way(「Toys In The Attic / 闇夜のヘヴィ・ロック」)
19.Uncle Salty / Sweet Emotion(「Toys In The Attic / 闇夜のヘヴィ・ロック」)
20.What It Takes(「Pump / パンプ」)
21.Train Kept A Rollin(「Get Your Wings / 飛べ!エアロスミス」)

この日はある意味もしかしたら「Just Push Playツアー」の最終日となるかもしれないショー。セットリスト的には大阪の初日にやった「Big Ten Inch Record」が復活!アンコールが1曲少なかったものの、昨日の最高のノリをもう一度再現してくれた!と言える素晴らしい演奏でした。またまた「Mama Kin」ではスティーヴンのロープで空中ぐるりのパフォーマンスも見せてくれましたし、各自ノリにノッて演奏していた気がします。あと、Hitomiさんが開演前にスティーヴンに会ったそうで、What It Takesの前にスティーヴンが〜Japanese Girl Friend・・・とか言ってたのはきっとHitomiさんのことだと思います。

今回のショーは前回までのツアーと違ってセットやマグネシウムなどの派手派手な飛び道具系の演出とかがなく、あるのはファンとの距離を縮めるための花道やスクリーンといったものくらい。とにかくロックンロールをやってる俺達のありのままの姿を見てくれ!っていう感じがひしひしと伝わってくる、ドームツアーではあるものの、ある種原点回帰のようなロック・バンドとしてのカッコ良さを、これでもかってくらい「生身の演奏」のみで伝えようとしているというか、自分たちのあるべき姿を自ら再確認しようとしているかのような、最高のロックンロールショーを見せつけてくれました。だからこそ敢えて90年代の曲よりも70年代の曲を取り上げていたのかもしれません。。。とにかくエアロスミスというサイコーのロックバンドのある瞬間を日本で共有出来たことに対して凄く幸せを感じる、そんな気持ちにさせてくれたパフォーマンスだったと思います。30年に渡るエアロスミスというバンドの凄さを改めて胸に刻み込まれた気がしま
す。

最後にスティーヴンが”See you again JUNE!”と叫んでいましたが、果たして???

スティーヴンとジョーはショーの後、そのまま成田へ直行。ハワイへと旅立っていきました。帰り際トム、ブラッド、ジョーイやツアースタッフ達とはしばしのお別れということでみんな各自抱擁しつつ、見送っていました。

 ■2002.2.4(Mon)■
本日は残ったメンバーバラバラでそれぞれ帰国。
トムが地元ボストンへ。ジョーイは家族と共にバケーションへ。ブラッドも家族と共にハワイへと旅立っていきました。

果たしてエアロの次の動きは?というのが気になるところ。。。帰り際トムに聞いたところ「久々に家族に会えるのが嬉しいね。今後はまだ正式な予定は立っていないけど、ちょっとゆっくりしてからスタジオに入るかも。ツアーに関しては判らないけどボストンとその周辺でいくつかやるかもしれないよ」と言っていました。ということは何らかの新しいプロダクツもでるかも!?そしてスティーヴンの語った”See you again JUNE!”とは???今年もエアロ、いろいろまだまだ動きがありそうです!乞うご期待!!


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