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FROM ME TO YOUYUISRCL-6237/アルバム/2006.2.22/¥3,059(税込) |
〜夢を追う全ての人へ。YUI待望の1stアルバムがついに完成!〜 こんなにも、真っ直ぐで、純粋なアルバムがあっただろうか。決して装飾に頼ることなく、YUIが奏でるアコースティックギターと、歌声だけで構築された奇跡的なアルバム。タイアップや、映画デビューなどメディアから降りかかる余計な服を着て着飾ることを拒み、どんなものを与えられたとしても、デビュー時のままの素朴な存在感を失うことなく、しっかりと自分を持ち、輝き続けている。聴き続ければ自然と曲の中の主人公と気持ちを共有し、涙し、笑い、励まされる。そう、友達と話している感覚ととてもよく似ているのだ。優しくて、いいたいことをわかってくれて、察してくれて。その後肩をポンっと叩いてくれる。そんなアルバムがここに完成した。 まず、彼女のことをもっと良く知ってもらいたい。月9ドラマの主題歌、この夏公開される映画のヒロインに大抜擢、人気アニメの主題歌と話題に事欠かない彼女だけに、すこし誤解されやすいのではないのだろうか。現に筆者も作られたアーティストと勘違いし、すこしだけ敬遠していたのだから。しかし、このアルバムを聴いて、その浅はかな考えに自分を恥じた。どんなことがあったとしても、彼女が描く世界は一貫している。夢を追いかけ続ける姿と、現在、自分が置いている状況、そして、未来への希望と、同じだけの不安。決してそこに夢物語だけで終わらせるほど簡単な言葉はなくて、常にもがき続けている。そこがとてもリアルで、痛い程、彼女の想いが伝わってくるのだ。シングル「LIFE」では、「カンタンにいかないから生きていける」と歌う。まるで彼女のテーマが詰まったかのこの曲に、溜息がこぼれるのは私だけではないだろう。 ストイックに追求し続ける彼女の姿は、高校を辞め、ストリートミュージシャンに「どうしたら音楽の道に進めますか?」と問いかけた事から始まった。そこで出会った音楽塾で、音楽だけでなく、人として大切なことも学び、現在のYUIを完成させた。そして05年2月。彼女の歌声は新人ながら、デビュー曲「feel my soul」は月9ドラマの主題歌としてオンエアされ、一気に日本中に広まったのだ。その歌声は透明感に溢れ、歌詞では、もがきながらも必死に前に進み続ける姿を描き、反響を呼んだ。しかし華々しくデビューを飾ったにもかかわらず、彼女は地道に歌を産み続け、流行のサウンドに身を纏うことなく、真っ直ぐに自分を貫き通す。その姿は潔いほど。そのまま、ずっとYUIはYUIのままでいて欲しいと、そう切に願う。 完成したアルバムには、疾走感溢れる8ビートの「Merry・Go・Round」から始まる。気を引く為にデートを抜け出し、追いかけて欲しいと願い、振り返りながらも走り続けるという、誰もが経験したことのある思いを綴ったこの曲に、女の子ならではの可愛らしさが覗く。そして3曲目「Ready to love」ではアヴリル好きだというのが納得できるギターロック。飾り気のないサウンドだからこそ、ポジティブなメッセージが伝わってくる。そして歌詞をじっくり読みながら聴いて欲しい「LIFE」、さらに彼女の優しく、耳元でささやくかのような歌声が印象的なミディアムチューン「Blue wind」。考えすぎてしまう多くの人に贈る「Simply white」、掻き鳴らすギターの音が一度聴けば離れない激しいロックチューン「Just my way」、そしてこのアルバムの芯ともなる名曲「TOKYO」など、彼女のこれからの可能性を感じずにはいられない1枚に仕上がった。 きっと彼女はこのアルバムを出した後も、マイペースに良質な曲をたくさん産み続けるのだろう。しっかりと築きあげられたYUIの芯は、決してブレることなく彼女の目指したゴールに向かって走り続けている。その経過に届けられる曲たちを、私たちはゆっくり、じっくりと味わうことにしよう。
text:吉田 可奈
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