  私が20年にわたりアコースティック・コンサートを続けることになったきっかけは、'87年当時、クラシックの方しかそのステージに立つことができなかったサントリー・ホールでの公演依頼でした。クラシック・ホールなため、最小限の音響システムしか使うことができず、ほぼ生の音でコンサートをするのがとてもこわく、恐る恐る臨んだステージでしたが、それは新鮮な体験で、歌う私にとって得るものがたくさんあったのです。電気楽器を多用したバンドのコンサートも大好きですが、それこそ、自分の息の音まで聞こえるこのスタイルは、歌を丁寧に歌うという姿勢をあらためて思い起こさせてくれました。ピアノのフェビアン・レザ・パネさんをのぞいて、何度かメンバーの入れ替わりはありましたが、あれからほぼ毎年、クリスマスのシーズンにおこなってきたアコースティック・コンサート。今回のレコーディングに参加してくださったのは、2002年から5年間一緒にツアーをともにしてくれたメンバーです。年ごとに演奏もスクラムを組むように楽しく伸び伸びとパワーアップしてきました。これを、残さずにいるのはもったいない!と、アルバムPURE ACOUSTIC（'87）に収録されていない楽曲で、コンサートでは特によく演奏するものを録音いたしました。変わらずコンサートにおこしくださる皆様には心から感謝するとともに、20年の間に、変わったこと、成長したこと、悲喜こもごも、あわせてお楽しみいただけたら幸いです。 2007年 大貫妙子    大貫妙子シンガー＆ソング・ライター。東京生まれ。 1973年、山下達郎らとシュガー・ベイブを結成。 75年に日本初の都会的ポップスの名義「ソングス」をリリースするも76年解散。 同年「グレイ スカイズ」でソロ・デビュー。以来、現在までに25枚のオリジナル・アルバムをリリース。 日本のポップ･ミュージックにおける女性シンガー＆ソング・ライターの草分けのひとり。 その独自の美意識に基づく繊細な音楽世界、飾らない透明な歌声で、多くの人を魅了している。 アルバムとしては、坂本龍一、細野晴臣、高橋幸宏、大村憲治らが参加した初期代表作「ロマンティーク」「クリシェ」、現在もセッションに欠かせないピアニスト、フェビアン・レザ・パネ参加の「pure acoustic」、90年には当時進出気鋭のミュージシャンだった小林武史参加による「DRAWING」など、今も色あせない日本のポップスの名作をリリースしている。 CM・映画音楽関連も多く、映画「Shall weダンス？」（監督：周防正行 96年）のメイン・テーマや、98年の映画「東京日和」の音楽プロデュース（監督：竹中直人／第21回アカデミー最優秀音楽賞を受賞）、スタジオジブリ初の海外配給作品「裸のキリク」イメージ・ソングなどを担当した。 また、レコーディングや取材などで南極を含む5大陸すべてに足跡を残しているが、その紀行文や、日々の暮らしの視点から、環境、エネルギー、食料などの問題についての発言も多く、農作業や、東洋医学に基づく健康管理を実践するという行動派でもある。 
 大貫妙子 “Boucles d'oreilles” Tour 2007
4月24日（火） 焼津市文化センター 小ホール 4月26日（木） 名古屋テレピアホール 4月27日（金） なんばHatch（大阪） 4月30日（月・祝） 東京オペラシティ コンサートホール 5月02日（水） ノバホール（つくば） 総合Information:PROMAX（プロマックス）03-5434-9111 © 2007 Sony Music Direct (Japan) Inc. All rights reserved.
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