P.I.MONSTER:release
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正義の味方みたいな歌唄ってる人って、救ってくれないじゃないですか結局
これぞまさしく「命賭けのせつなさ」ロック、生誕。ニューシングル“ルーズリーフ”に見えた、P.I.MONSTERのすばらしき「病巣」とは?

市川哲史(帰ってきた音楽評論家)


 P.I.MONSTERの2ndシングル“ルーズリーフ”はかなり、いい。まず四者四様の音楽性が、微妙に違和感醸し出しつつ展開するアンサンブルの「エセ・スタンダード」ぶりには、かなり磨きがかかってきた。それにも増して、ハセガワの詞がいよいよ本性を現したのが、なんとも嬉しい。

 リードナンバーの“ルーズリーフ”は、「たぶん」ラヴソングなのだろうが、激情をかろうじて理性で抑えこんでるような観がある。混沌がそのまま言葉になったとでも言おうか、「朝焼け」からも「夕焼け雲」からも赤い血の匂いすら漂う。この「命賭けのせつなさ」こそ、P.I.最大の魅力なのではなかろうか。
 デビューシングルの“Shout!”は正直、私には食い足りなかった。今思えば、あの「直球」決意表明ぶりは逆説的な「屈折の産物」なのだろうけど、恐ろしく内向的(笑)なハセガワにしては、えらくよそゆき顔だなあと思えたからだ。リリース順逆の方がわかりやすかったのだろうが、あれがあってこその今回なんだから、人生って本当難しいなあ。
 そして今回のカップリング曲“車窓センチメンタル”がまた、いい。よく聴くと、人格崩壊の危機すら感じさせるような、あまりにも自分に厳しい「内面探究ソング」なのだけど、心に染み入る独特の「叙情性」が耳に優しくコーティングしている。「どこまで続くか袋小路」ソングの“A HALF OF MY LIFE”もまた、同様だ。いたいけすぎないかハセガワ。大丈夫かおい。
 というわけで、どこの音楽専門誌よりも早く、「崖っぷちのせつなさ」ロックの謎を探るべく、ハセガワに話を訊いてみた。くー、である。