●プロデューサー須藤晃氏によるアーティスト解説 / アーティストデータ


175R 「十七歳の地図」
彼らの「空に唄えば」に対して、僕がひとかたならないシンパシーを覚えたこと、そして彼らが今もっとも活きのいいバンドであることが決め手となったので、オファーしました。昨年末、実際に彼らのライブを見た瞬間、自分の判断が間違いじゃなかったと確信できてホッとしました。「十七歳の地図」は尾崎色が強すぎて、歌ってくれる人がなかなか見つからない曲でもあったんですが快諾してくれた彼らの心意気に救われた気がします。

1月28日に初のクリップ集DVD「CLIPS+」が発売。3月3日にNew Maxi Single「GLORY DAYS」 をリリース。
4月10日に日比谷野外音楽堂でLIVE決定。
http://www.175R.com/

宇多田 ヒカル 「I LOVE YOU」
 彼女は、尾崎豊をフェバリット・アーティストとして公言していることもあるし、若くして世の中を凌駕する曲を発表し出したこと以上に社会に対して目を見開いて歌を歌っている点において、尾崎に近いスタンスの人のように感じていたので、今回のトリビュート盤を作るにあたって最初にアプローチをしました。「I LOVE YOU」は自身のDVDの中でもカバーしているのですが彼女のクオリティの高い歌心には驚かされています。忙しい中にありながら快く賛同してもらえたことに対して、感謝の気持ちでいっぱいです。

2月に約3年半振りとなるライブ「Utada Hikaru in Budokan “ヒカルの5”」を開催。また、3月10日にはニューシングルをリリース予定。
http://www.toshiba-emi.co.jp/hikki/

大森 洋平 「LOVE WAY」
デビュー前から彼の声質、曲、歌いっぷりの良さを認めていたので、いつか一緒に仕事をしようと思っていたんですが僕がレコード会社を辞めてしまったために叶わなかったという経緯もあるので、どうしても一緒に演りたかった人。
「LOVE WAY」は尾崎にとってのテーマソングといってもいいくらい重要な曲であり、早口で激しく、難しい、だけど凄まじいパワーを秘めた曲なんですが、怯むことなく歌いきってくれています。聴き応えがありますね。

昨年10月に4年振りのミニアルバム「Replace」を発売し、全国でライブを敢行。2月4日にミニアルバム「deja vu」を発売。
http://www.YOHEInet.com/

岡村 靖幸 「太陽の破片」
「太陽の破片」という作品は、彼が最も精神的に打ちひしがれている時に、血を吐くように作った曲ということもあり歌えるのは彼しかいないと思ってオーダーしました。原曲の影をとどめないくらい大胆なアレンジを施してくれているんですけど聴いた瞬間、涙が出そうなくらいの戦慄を覚えました。そこが、彼が天才であることの所以なのです。

昨年夏に7年振りのステージで奇跡の復活を果たし、12月に石野卓球とのユニット「岡村と卓球」でアルバムを発売。今後、リミックスやプロデュース作品が、続々リリースされる。今年、9年振りのオリジナルアルバムの発表を予定しており、岡村靖幸完全復活の年となる。
http://www.okamurayasuyuki.com/

Crouching Boys 「15の夜」
実は、既に音楽活動をしている僕の息子 Tomi Yo と、尾崎の一粒種 HIROくんとのユニットなんです。当初、参加させる予定はまったくなかったんですが、二人が半ば運命的に出会い、お互いの意志で自発的に戯れるような感覚でとても斬新で興味深いトラックを作ってきたのでその二人の息子同士が彼のデビュー曲を彼らなりの解釈でプレイしている。えも言われぬ不思議な気分です。

尾崎豊と須藤晃のジュニアのユニット。HIRO OZAKIはアメリカ在住。Tomi Yoは、大学在学中より音楽活動を開始している。

Cocco 「ダンスホール」
彼女がなぜ今音楽活動から遠ざかっているのか、つぶさにはわかりませんが、突然辞めてしまう精神性に尾崎と共通した何かを感じたので、なんとか参加してもらいたかった人です。参加が叶わなくても会ってもらえたらそれだけでもいいと思いつつ八方に手をつくして連絡をとったところ、会っていただけることになったうえ、尾崎のことはよく知らないと言いつつもこの作品の趣旨に理解を示してくれて「歌います」と言ってくれた。今回のトリビュート盤制作の中で、もっとも感動的な出会いだった。なのに、今また連絡がとれなくなってしまっているという不思議な人でもあります。

彼女が沖縄で行ったゴミゼロ大作戦というイベントのDVD[Heaven's hell」が発売中。

斉藤 和義 「闇の告白」
彼の硬質な音楽観を気に入っていたので、いつか一緒にレコーディングしたかったシンガー・ソングライターでした。珍しく、尾崎豊の後期の作品にすごく興味があると言ってくれた唯一のアーティストでもあります。彼自身のリクエストで最後のアルバムに収録している「闇の告白」を歌ってもらいました。これは尾崎が自分の中の邪悪を撃ち抜いているような深刻な作品ですが、それとはまったく違った叙情的でとてもキレイな作品に仕上げてくれました。さすがです。

3月24日にシングル「ぼくらのルール」、4月にアルバムを発売予定。2月27日 大阪城ホールでのイベントに出演。
http://www.kazuyoshi-saito.com/

竹内 めぐみ 「OH MY LITTLE GIRL」
彼女のデビュー曲「何もない僕等」という曲が気に入ったので、僕の方から会いに行ったんです。
曲が、というよりは、曲に漂っていた彼女のアウトサイダー的な本性のようなものでしょうか?実際彼女は至極内省的な人で尾崎に通じる人だと実感できた。「何もない僕等」も、尾崎の「OH MY LITTLE GIRL」のような愛の曲を作りたくて作った歌だという話を聞いて、これは是が非でも「OH MY LITTLE GIRL」で参加してほしいという思いを強くしました。

昨年9月に発売されたアルバム「みえないもの」が話題に。2月25日 2nd Single「イカロス」発売
http://www.takeuchimegumi.com/

橘 いずみ 「路上のルール」
僕が当時の彼女のプロデューサーだったせいもあるんでしょうけど、彼女が「失格」という曲を歌った時に“女尾崎”と言われていました。
あれから10年年近くが経ちましたが、彼女は自分のアーティストとしての姿勢やポリシーをまったく変えていなかった。
そういう頑ななスピリッツや姿勢に共感を覚えたので、尾崎作品の中でも個人的に大好きな「路上のルール」を歌ってもらいました。
彼が亡くなった直後にデビューしたこともあり、因縁めいたものを感じます。
http://www.monkeydash.com/tachibana/

槇原 敬之 「Forget-me-not」
いろんな出来事があった後、すごく内省的な歌、イコール、レコード会社としては売りづらい作品を作り続けていることもあってここのところ僕がもっとも好きなアーティストの一人です。「尾崎さんのことはあまり知りませんが・・・」と言ってたわりにはバラードの名曲を、ピアノの弾き語りスタイルを軸にしたシンプルなアレンジで、自分のオリジナル曲といってもいいくらいのクオリティの高い作品に仕上げてくれました。思わず、涙してしまうくらい、沁みますよ。
http://makiharanoriyuki.com/

Mr.Children 「僕が僕であるために」
尾崎豊から影響を受けたとか受けていないとか、尾崎の作品を知っているとか知らないとかは別として、彼に対しても尾崎に近い匂いを感じていたので、話だけでも聞いてもらいたくて連絡をとりました。
この趣旨が彼の耳にたどり着くまでにはいろんな経緯があり時間がかかりましたけど、ほぼ即答に近いくらいに快諾していただきました。
作品リリースやツアーを控えてデリケートな時期に入っていることも気がかりだったんですが、そんなことをまったく感じさせないくらい素晴らしいミスチル節を聴かせてくれています。その出来映えの良さには鳥肌がたちます。

シングル「掌/くるみ」がロングセラーを記録中。
http://www.mrchildren.jp/

山口 晶   Sho Yamaguchi 「街路樹」
彼は、僕が下北沢のライブハウスに通っている時に見つけたシンガーです。尾崎もそうですが僕自身も、音楽的な原点がフォークにあることから「BLUE」盤の最後のひと枠は、フォーキッシュなアーティストをピックアップしたかったんです。ライブ・ステージでのギターの弾き語りスタイルや、曲間に自分の価値観や人生観を客に媚びることなく話す様子や、中国の大学に通いながら大陸を放浪してたという経歴が実にフォークっぽい。余談ですが、顔も端正なんです(笑)

1月21日 1st フルアルバム「夜の地図」を発売。山口晶 Live Tour 2004「参参CROSS 〜サンザンクロゥス〜」全国展開中。
http://www.yamaguchi-sho.com/

注)五十音順(収録曲順ではありません)
●プロデューサー須藤晃氏によるアーティスト解説 / アーティストデータ


OUTLAW 「SCRAMBLING ROCK'N'ROLL」
「SCRAMBLING ROCK'N'ROLL」という曲は、実はすごくシリアスな作品なので、軽々しいものにならないように、その作風に見合う実はインディーズ時代のCDを聴いて以前から気になっていたバンドでもあったんです。メジャー・デビューを控えていることもあり注目の存在です。

1月21日にシングル「僕の存在は嘘じゃなかった」でデビュー
http://www.outlaw-web.jp/

CasualSnatch 「FIRE」
Tomi Yo とシラヤマキョウコという二人のユニット。もともと二人は、以前から尾崎作品を彼らなりの世界でカバーしてきたし今回の2枚のトリビュート盤の制作に踏み切るにあたっては、彼らの作品が少なからず背中を押してくれた部分もあるので既に出来上がっていた「FIRE」を使わせてもらいました。Tomi Yo はプロデュース能力もあるので、「BLUE」盤ではアーティストとして「GREEN」盤ではCO-PRODUCERとして参加してもらってます。

2003年は、2枚のアルバムをリリース。現在アルバム制作中。
http://www.jacobetty.com/casualsnatch/

カン・ダヒョン 「ドーナツ・ショップ」
彼女は、自分のライブで尾崎の「I LOVE YOU」を日本語で歌っていたんですが、それがすごく印象的だったことがきっかけで僕が完全プロデュースをするようになった韓国籍のボーカリスト。彼女の参加が、韓国でも尾崎作品が広く聞かれるキッカケになれば・・・と思っているのですが

2ndシングル「小さな花」がTBS系「世界ウルルン滞在紀」のエンディングテーマに起用された。
6月2日にニューシングル「黄金の国」を発表。詳しくはオフィシャルサイトへ。
http://www.kangdh.com/

清木場 俊介   Shunsuke Kiyokiba 「ふたつの心」
言わずと知れたEXILEのボーカリスト。このトリビュート盤制作の話題がマスコミに発表された直後、有名無名を問わず参加希望者が殺到したんですが、その際まっ先に参加希望の意志を伝えてきたのが彼でした。これまで、ストリートでも尾崎作品を歌ってきたらしく目指すアーティストも尾崎豊と公言するくらい熱く清々しい男です。そんな思いの深さが歌に反映されています。
http://exile.jp/

熊谷 和徳   Kazunori Kumagai 「米軍キャンプ」
実は彼はミュージシャンではなく、ニューヨークの大学へ通いながらタップの修行を重ねてきたタップ・ダンサーなんです。
ただ尾崎豊が大好きで尾崎の歌に支えられながら海外で頑張ってきた気骨のある人。実際のタップのテクニックも素晴らしく内面的でしかも音楽的。こういうトリビュートの方法もあるのかなと思えたので参加してもらいました。

2月12日には青山円形劇場にて単独公演を開催
http://www.sma.co.jp/

坂上 庸介   Yosuke Sakanoue 「禁猟区」
彼は“サカノウエヨースケ”として活躍していました。ある時、たまたま彼のライブを見るチャンスがあり、その時に、見た目のキレイなルックスに似合わず、抱えているストレスを音楽で発散させるような、すごくアンダーグラウンドなアプローチがカッコ良く映ったことを覚えています。
http://www.yosk2674.com/

高田 梢枝   Kozue Takada 「卒業」
2枚のトリビュート盤に参加してくれているアーティストのうち、公募の中から選ばれた唯一のアマチュア・ミュージシャン。
飛びぬけた個性やテクニックを持っているわけではありませんが、とにかく真っ直ぐでピュアで無垢、それに声がとてもきれいなヴォーカリストです。

茨城県出身の専門学校生
http://www.sonymusic.co.jp/KozueTakada/

ネルソン グレート 「音のない部屋」
過去に“それでよかったのか?”というバンド名でデビューしていたことがある、熊本在住の3人組バンドです。
しかも、女の子二人と男が一人の、ピアノ&ベース&ドラムという、ギターのいない一風変わった編成。
そこから繰り出す独特のグルーヴ感が面白く、尾崎作品とのコラボレーションに興味があったのでわざわざ東京に出てきてもらってレコーディングしました。

タワーレコードのレーベルからミニアルバム「イメージ」を発売中
http://www.nsgt.com/

FASTS 「シェリー」
彼らはアメリカのレーベルからレコードをリリースしている、いわゆるハードコアバンド。英語詞にこだわっているけど日本語ロックを拒絶しているわけでもなく、なによりサウンドがすごくしっかり構築できている人たちなのでそういうバンドに尾崎の過激な曲を演ってもらいたくて白羽の矢を立てました。

日米それぞれから発売される2枚のオムニバスアルバムに参加
Sound Pollution Records(US)からの「tomorrow will be worse 4」、Group sounds Records(JP)から「skate ALL DAY、drink ALL NIGHT」

MAKOTO 「FREEZE MOON」
彼は、今回のトリビュート盤の話とはまったく無関係に、僕自身に興味があると言ってアプローチしてきてくれた人。
「尾崎さんの『FREEZE MOON』のような曲が作りたい」と言ってたこともあり、今回カバーしてもらいました。バンドの中の彼とは全くの別人格。
ルックスよりも実はとても男らしい人です。

Λucifer 解散後、ソロアーティストとして活動。シングル「窓」を発売したばかり
http://www.makoto-fanclub.com/

Young SS 「失くした1/2」
彼らは早稲田の学生サークルのバンドで、グルーヴがすごく緩くて、知的なのにやる気なく聞こえる感じがとてつもなく良かった(笑)
きっかけは、あるライブハウスの責任者がプレゼントのために送ってくれたCDにたまたま参加してたバンドの一つだった。
かなりの掘り出し物だと思う。

新ドラマーを向え、渋谷、下北沢、吉祥寺中心にライブの予定あり
http://www.youngss.com/

レイラーニ 「群衆の中の猫」
音楽業界のとあるショーケースライブに出演していた時に見初めてボーカリストで、ファンタジックでオカルト的な要素を持ったキャラクターとユニークな音楽性がとても魅力的でした。ただ最初に参加を打診した時は「断ります」という返事だった。
僕はいつも断られたら追いかけない性質なんですけど、彼女だけは例外。それくらい個性的。メジャーデビューも間近なようです。
http://columbia.jp/leilani/

注)五十音順(収録曲順ではありません)
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