1.エクシードマンのテーマ
2.Boys are Runnin'
3.Hero's Come Back!!
4.カッコワルイ損 part 1
5.メモリーグラス
6.カッコワルイ損 part 2
7.ギミギミ
8.隠せない明日を連れて(Milk Crown Bootleg Mix) feat.倉橋ヨエコ
9.カッコワルイ損 part 3
10.好きだぜ、マリー。
11.同じ星を見ている
12.スマイリン
13.Key of Life
14.オールウェイズ-Many Rivers Crossed-
15.go my way feat.JUJU
16.エクシードマンのテーマ(Reprise)

1.エクシードマンのテーマ
インディーズ時代からアートワークを担当してくれている若野桂さんが、"Hero's Come Back!!"リリース時に考案した謎のヒーローキャラクター("Exceed Man"と後に命名)を何かの形でアルバムに登場させる事はできないか?と考えた時に作られた一曲。元々は16曲目に収録された"エクシードマンのテーマ(reprise)"とつながった、ピアノ→トランペット→トロンボーン→サックスと、テンション高すぎなソロ展開を次々にみせるインストトラックだったのですが、先述の「登場させる...」というアイデアから、元新日本プロレスの名リングアナウンサー田中秀和さん(ケロちゃん)による入場コールでリングイン、4人のMCによるエクシードマンをアオるマイクリレーをプラスし、アルバムイントロとして再構築しました。

2.Boys are Runnin'
トラックはFM愛知で毎週土曜日深夜に放送している「nobodyknows+のカッコワルイ損」のオープニングテーマとして作成。その後ラップを乗せるという流れになり、トラックそのものを再構築。リリックのテ−マとして「若気の至り=勢いのみ」という事で、スピード感を重視した録音に。さらにミックスでは「ラップをなるべく聴きとりにくくする」という、通常とは真逆の処理を実践。何言ってるかよくわかんないけどカッコ良い、というのがこの曲のもうひとつのテーマでもありました。

3.Hero's Come Back!!
とても好きだった80年代のUKヒップホップ(Cold Cut,Derek Bなど)っぽいビートを打ち込んで、ある程度までシンセベースのループを作成。それを別曲で録音中だったギター職人、フクちゃんに聴かせたところ、あっという間に完成へ。その勢いを増長するような攻撃的なリリックも短期間でビタっとはまり、さらにアニメ「NARUTO-ナルト- 〜疾風伝〜」のテーマとも見事にハマり、3rdアルバム中、唯一のシングルとしてリリース。ちなみに、インタビューで必ずと言っていいほど聞かれる「ヒーロー=nobodyknows+」という図式は僕らの頭には全く無く、それぞれが想い描くヒーロー像を登場させた、という意識が強かったように思います。この曲のリリースが決まった時点で前述の「エクシードマン」というキャラクターも完成。つまり「Hero=エクシードマン」というのが正しい解釈なのです。

4.カッコワルイ損 part 1
FM愛知で始まる新番組のタイトルを決めるという名目でメンバー全員でゴハンを食べてるとき、不意にヤスが始めた話題がキッカケとなって作り始めた8小節のマイクリレー。カッコ悪い思いをした上に損をする、という二重苦(?)を「カッコワルイ損」と設定したものの、その定義はとても曖昧で(笑)、書いてるメンバーさえよくわかってないという没リリックも多く生まれました。元々は12話をまとめて1曲にする予定でしたが、あまりにも話の展開が早く、聴いていてもついていけない感じがしたので、曲間のスキットとして3部に分割。他に1小節廻しバージョンも存在しますが、今のところオクラ入りです。

5.メモリーグラス
若い世代には通用しないこのタイトル。堀江淳さんによる不朽の名作「メモリーグラス」のnobodyknows+バージョンです(かなり、というか全然違いますが)。3rdアルバム製作にあたり、もうひとつの拠点となったソウルバー「Soul Ground」での日常がまんま描かれています。正にありのまま、です(笑)。特に嫌な事があったワケでもなく、それほどアガりたいって気分でもないのに、気がついたらいつの間にか酒の渦に巻き込まれ、気分が高まるにつれ、ちょっとした出会いや、元々ありもしない期待感をムリヤリアオられていって、最後はいつも「夢見て寝るだけ〜」という、なんともモノ哀しい日常をリリックに。4人それぞれの視点、立ち位置がとても良くできた構成になっていると思います。ゲストガヤガヤに居酒屋「百の亀」から店主のまっち先輩、おなじみのソウルバー「カーネルズバー」から同じくカーネルさんが参加しています。曲頭、よ〜く聴くと、わかります。

6.カッコワルイ損 part 2
FM愛知で始まる新番組のタイトルを決めるという名目でメンバー全員でゴハンを食べてるとき、不意にヤスが始めた話題がキッカケとなって作り始めた8小節のマイクリレー。カッコ悪い思いをした上に損をする、という二重苦(?)を「カッコワルイ損」と設定したものの、その定義はとても曖昧で(笑)、書いてるメンバーさえよくわかってないという没リリックも多く生まれました。元々は12話をまとめて1曲にする予定でしたが、あまりにも話の展開が早く、聴いていてもついていけない感じがしたので、曲間のスキットとして3部に分割。他に1小節廻しバージョンも存在しますが、今のところオクラ入りです。

7.ギミギミ
テーマは「なりふり構わない、究極の身勝手ラブソング」です。この時期はブーガルーばかり聴いていたのでトラックもそのあたりにモロ影響を受けていますが、製作後半にギターを刻んだことにより、最終的にスカっぽくもなりました。曲の間奏に80年代に一世を風靡した長江健二さん(イモ欽トリオ)の名セリフ「こんなに...好きなのに...ツレないなぁ...ナー!」を導入するところまでイメージしていたのですが、これは叶わぬ夢となりました。またリリックには全員毎回「ギミギミアラブ」からスタートするという、これまでに無かった「しばり」を導入。「ギミギミアラブ」を幾度となくリフレインする事で「究極の身勝手」さ、特定の愛に飢えている感を強くアピール。曲冒頭のナレーション(もう、恋なんて、しない...)はこの後「好きだぜ、マリー。」で天下を獲る事に成功するウチの敏腕マネージャー、くりぼうです。

8.隠せない明日を連れて(Milk Crown Bootleg Mix) feat.倉橋ヨエコ
Tokyo No.1 Soul Setさんが99年にリリースした曲のリメイクです。普通こういった曲は「企画モノ」っぽいというか、ある程度狙った線で作られるモノだと思うのですが、そこはnobodyknows+、何も考えていません。元々この曲のネタ使いが大好きだったというだけの事から勝手に同じネタを許諾ナシにサンプリングして製作、自分のクラブDJ時のプレイ用にと勝手に完成させていたのですが、ある時、ホントにお試し感覚でラップを乗せたところ、元曲とは全く違うnobodyknows+ならではの世界観、グルーブ感が生まれたため、急遽サンプリングの許諾申請→アルバム収録曲に。ラムゼイルイスさん、ソウルセットさん、ありがとうございました。そして許諾が取れたという事もあり、原曲の歌パートを誰かに歌ってもらいたい!という欲求は、「独自の世界観を持つシンガー」という点から、倉橋ヨエコさんにお願いする事に。現実から離れた歌声、というイメージがあった為、倉橋さんの持ち味でもあるナマナマしさを出しつつ、エフェクトでケロらせるという暴挙に(笑)。勝手な事してスミマセン。その倉橋ヨエコさんですが、昨年のNagoya Music Expoにも参加していただいたり、何度もライブを拝見させていただいたりしているのですが、その独特すぎる世界観は唯一無二→大げさではなく必見、必聴です。ゼヒ。

9.カッコワルイ損 part 3
FM愛知で始まる新番組のタイトルを決めるという名目でメンバー全員でゴハンを食べてるとき、不意にヤスが始めた話題がキッカケとなって作り始めた8小節のマイクリレー。カッコ悪い思いをした上に損をする、という二重苦(?)を「カッコワルイ損」と設定したものの、その定義はとても曖昧で(笑)、書いてるメンバーさえよくわかってないという没リリックも多く生まれました。元々は12話をまとめて1曲にする予定でしたが、あまりにも話の展開が早く、聴いていてもついていけない感じがしたので、曲間のスキットとして3部に分割。他に1小節廻しバージョンも存在しますが、今のところオクラ入りです。

10.好きだぜ、マリー。
僕が各地のクラブでDJをする際、ヒドゥンフィッシュ、ノリダファンキーが両サイドに着くというスタイルがいつの間にか定着し、「レツゴー3万匹(仮)」として東海地区はもちろん札幌から鹿児島、さらには上海まで進出するというムチャクチャな泥酔営業が続く中、そのDJプレイ中でしか聴けない一曲を作ろう、ということになって出来た曲。メインストリームのHipHopが好きな人も、クソDeepなHouseが好きな人も、そして例えそれが5人でも10人でも、目の前にいるお客さんをガッチリロックできる曲、というのがテ−マ。トラックは某レア盤をサンプリング後、全て弾き直して再構築、同時進行で書いた2人のラップも含めて3日くらいで完成。また、この曲のキモとなっているくりぼうのシャウト「みなさん、みなさ〜ん...おつかれさまでした〜!」もSoul Groundに来た事がある方ならニヤリとできるが、知らない人は全く意味がわからない→それでも問答無用でアゲまくる強引さがこの曲の全てかもしれません。ちなみにたま〜に指摘される「レツゴー3万匹(仮)」というユニット名、リップスライムの曲に酷似したタイトルがあるそうですが、同曲がリリースされる前に命名されているので...ってどうでもいいですね。

11.同じ星を見ている
昨年末くらいからクリスタルがソロ曲を独自に作っていて(ソロライブも名古屋で何本かやってました)、もちろんその全てがクリスタルワールド満載なワケなのですが、そこから表現される気持ちや印象だったりをnobodyknows+らしく昇華させられないかなぁと思いながら製作。モノ悲しげなRhodesピアノとの相性はバッチリで、内容もクリスタル節全開、ストーリーを練り上げた上で韻もサラリと踏みまくる、この「サラリと踏みまくる」というのがクリスタルボーイならでは、と思うのです。ちなみにこの曲を製作するにあたって一番苦労したのが、イントロに流れるケータイの留守電応答メッセージ。この権利がどこにあるのかがミックス前々日まで突き止める事ができず、ギリギリでナレーターの方にお願いしました(泣)。最初から作れよって話なんですけどね。

12.スマイリン
日常の、ちょっとした事でも幸せに感じる事ができる、そんなテーマです。それぞれが見せる日常の切り取り方も飾らずとてもイイ感じで、イントロアウトロのコーラス、ハネたビートもちょっとした幸せ感を演出してます。太宰治で言えば「新郎」です。しかしこの曲、ラップも全て録音しおわってから急にフックの音色が気になり始め、一時はかなりグダグダに。んで疑心暗鬼のままミックスに入ったのですが、ミックスを終えて数日してから聴き直すと、これまでのnobodyknows+にありそうでなかった感じがやけに新鮮で、今ではアルバムの裏ベストってくらい気にいってます。まさにYou Keep on Smilin'。ですね。

13.Key of Life
2006年の「24時間テレビ〜東海地方バージョン〜」の時に中京テレビの方から「番組用に一曲製作し、それを放送当日ドキュメンタリーとして追わせてもらいたい」という話をいただき、ちょうど47都道府県ツアー終了後だったので、メンバーの集まりもかなり悪い中製作。この製作でストレスが頂点に達し、結果シングル化は断るという暴挙に(笑)。これはアナーキズムではないですね。まだまだ子供でした。しかし良くも悪くもコレが今回のアルバムをここまで振り切らせた原因なのかも。まぁそれはイイとして、曲のテーマは「24時間テレビ」同様「絆(きずな)」。ただ、今回のアルバム収録に際し、製作時期に他の楽曲と大幅なズレがあるのと、アルバム曲中でちょっと浮いた感じがしたので、今回はハズそうか、とした経緯があります。が、どうなんでしょう。曲順を決める際に「カッコワルイ損」と共にかなり頭を悩ませたのですが...良い感じにハマったと勝手に思っています。

14.オールウェイズ〜Many Rivers Crossed〜
タイトルの「オールウェイズ」は「Always」と「All Ways」の二つの意味が、さらにサブタイトルの「Many Rivers Crossed」(Jimmy Criffの名曲)とあるように、道はそれぞれ違っていっても、それらの道はいつかは繋がるだろう、という、僕らにとってもちょっと感慨深い曲です。それを話すには避けて通れないので話しますが、今年の4月にこれまで苦楽を共にしてきたg-tonが脱退しました。それにあたっては全員メチャクチャ考えたし悩みぬいて、やれる事は全てやったという気持ちがあったワケです。しかし結果、あるとても長い一日の最後に「脱退」という形になってしまった。誰にとっても不利益だし、g-tonを含む誰もがそれぞれの持つ「何か」を無理矢理にでも決意せざるをえなかったこの日、この一件がこの曲のスタートになったというのは間違いないです。ただ、長い人生の中では、全てが誰かの思い通りになるワケはなく、男女間もそうですが肉親、兄弟、仲間、色んな場面で「お互いが成長するために別れる」と理解せねばやってられなくなる別れが幾度となく訪れると思うのです。そんな時に聴いてもらえれば、とか思います。シンミリ。

15.go my way feat.JUJU
トラックそのものはツアー終了後にはほぼ完成していて、ヤスがバッチリはまるだろうな、と思い、みんなに内緒で二人でコソコソ作り始めた曲です。製作当初は倍速ラップ+通常のBPMでのラップ+歌のパートも全てヤスが一人でこなそうとしていたのですが、やはり聴感上、その一人何役という「忙しさ」が邪魔して曲の良さを無くしている感があり、ほぼ完成していた曲をいくつか割り振る事にして再構築。結果、仲間を何より大切にするヤスの気持ちがストレートに出たフック、リリックと、それを補う以上に訴えかけるノリのリリック、そしてレーベルメイトでもあるJUJUちゃんの優しすぎる歌声が見事にハマり、アルバムの最後を飾るにふさわしい曲が完成。...あ、もう一曲ありました(笑)。

16.エクシードマンのテーマ(reprise)
シンミリ終わるのもいいかな、と思いつつ、入れてしまいました。さらにアタマに「パーティ!」というガヤを録音したくなり、ゴチャゴチャとやってたらクリスタルが「ま〜だパーティっすか(笑)?」と。確かに。いや、しかし。余韻を残しつつ、聴き終わった人が最後に何かをここで勝手に描いてくれればいいなぁと。「がんばろう」でもいいし、「もうヤメよっと」でもいい。自分の気持ちを人に伝えるのは本当に難しいことだけれども、その気持ちを自分だけはわかっているハズなので。そこは正直に。そして誰よりも身勝手に。どうせ一度の人生さ〜。と。エクシードマン=やっちまったマンはそんな感じで退場。また逢う日まで〜。