6. 夏のかけら
僕の父方の実家は三重県の海と山しかない本当に小さな漁村なのですが、名古屋から車で2,3時間という距離にもかかわらず、自然が多く、昔ながらの日本の風景が残っている場所なんです。そこに数年前から夏になるとメンバー全員でよく遊びに行くようになったのですが、「朝5時に起きて沖で釣り→昼はそのまま泳ぎ→夕方戻って釣った魚を食べて→疲れ果てて寝る」という、自然に囲まれながら過ごすユル〜い時間のループがココならではの貴重な楽しみとなって、今やnobodyknows+夏の定番休息地となっているんです。それは毎年「今年は行けるかなぁ」という声がメンバー内から出始めると「そろそろ夏だなぁ」と感じてしまうほどです。で、この歌はトラックが完成した時点で「夏の終わり」をテーマにMC陣にパス。すると舞台はおのずと、誰が言うでもなくその漁村に。それぞれが勝手に、大自然の中で童心にかえって遊びまくる中、全員が感じる「夏の終わり」という瞬間。その同じ情景の中で感じた瞬間をそれぞれの視点が描く、という5MCならではの曲になったと思います。ちなみにヘタすぎずウマすぎない口笛は深夜一人っきりで録音。これは本当に寂しかったです。そしてクリスタルボーイの前半パートで登場する「ナ?ミ〜」というフレーズは、名古屋のクラブシーンでカルトな人気を誇るDJ「た〜ちゃんぐ」で、彼が昔シーモネーター(現SEAMO)のユニット「シーモネーション」でラッパーをしていた頃の名パンチラインです。クリスタルが「この部分だけはどうしても"た〜ちゃんぐ"さんにやってもらいたい」と熱望したため実現しました。どうもその頃は「牛丼〜ナ?ミ〜」とかラップしてたようです。それはそれで素敵だと思います。
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