2005.09.22[02:34] 中年俳優FILE#6〜笠 智衆 ヒダカトオル

 アダグジあき竹城ことヒダカトオル、千葉県の片隅にて生まれ育ち学生時代を過ごした訳ですが、いやぁ〜千葉県ってホント何も無かったんですわ…ディズニー・ランドが出来るまで! でね、奥様。ディズニーが無かった頃の小学生の楽しみと言えばTVしかなかったざますの。or レイディオね。TVゲームなんて夢のまた夢でしたわよっ! そんな風だから、学校に行くと教室の中ではこぞって「夕べのベストテンは…」とか「今朝おはスタで…」とか、「聖子と明菜どっちがイイ?」とか「菅井きんと前田吟で金閣・銀閣作れんじゃね?」とか言い合うしかないわけですよ、楽しみがっ! さてさてそんな生粋の千葉ッ子ヒダカ少年の琴線を常に揺らしまくる1人の中年俳優がおりました…いや、もはや老年俳優と呼ぶべきだった名優中の名優、それが<笠 智衆>その人だったのであります…。

 邦画好きの間では寅サンこと『男はつらいよ』シリーズの御前様としてお馴染み、笠 智衆(りゅう ちしゅう)氏。1904年(明治37年どえす!)、今から100年前の20世紀の幕開けと共にこの世に生を受けました。お寺の住職の次男坊として育った氏は、当然のように仏教系の学校へと歩を進めるのですが(現に一度お坊さんになってます)、ひょんな事から松竹キネマ蒲田撮影所の俳優研究所の第一期生に応募し見事に合格! 世界に誇る名優誕生の瞬間ですニャ。

 いわゆる大部屋(エキストラやチョイ役をこなしながら文字通り大部屋でザコ寝でビンボー生活させられる、当時の若手俳優の寮的存在)俳優を経験した後、黒澤 明と双璧を成し、『東京物語』『秋刀魚の味』等で知られる世界的映画監督、小津 安二郎に見出され、彼の『一人息子』という作品に起用されてからは、ほぼ全ての小津映画に主演クラスで出演。そこで一連の<笠節>とも言うべき抑制の効いた演技と、淡々とした語り口が確立され、現在のポスト・ロックに通じる小津映画のディープな世界観を形成する重要な存在となります。

 戦後も引き続き小津作品(黒澤作品にも出演!)を始め精力的に活躍! 木下恵介監督の名作『二十四の瞳』『カルメン故郷に帰る』と言った話題作から、『野菊の如き君なりき』『君の名は』と言ったメロドラマ、『私は貝になりたい』など社会派作品にも出演し、その存在感で作品をピリッと引き締めつつ、日本の<父親像>ひいては<祖父像>を、映画のスクリーンの上で体現していきます。そして70年代の高度経済成長期には、ご存知『男はつらいよ』シリーズにてお茶の間レベルのバイ・プレイヤーとしての地位を確立。昭和キッズが連想するオジイチャン像には必ず笠さんの顔が浮かぶようになっていくわけです。

 さて一方その頃、世界の映画人の間では小津や黒澤がアンダーグラウンドなレベルで評価を集め始めていました…米ハリウッドでは『地獄の黙示録』のコッポラや『スター・ウォーズ』のルーカスらが、ブレイク夜明け前の映画学生時代に小津・黒澤ムーヴィーを徹底的に研究していたのですっ! 当然ヨーロッパの映画界も然りで、小津映画に必ず出ている男<笠 智衆>への注目は俄然高まっていたのです。そしてついに1985年、U2の本気友達(マブダチ)にして『ベルリン・天使の詩』などで知られるヨーロッパの若き名匠ヴィム・ベンダースが、小津への愛をオマージュした『東京画』に出演し、笠サンの存在感は現在進行形のモノとして世界的に認知され、世界中の映画人に愛され続けていた事が証明されたのです!

 数々の映画賞や陛下から勲章まで頂戴しながらもその喜びを決して顔に表さず、名声を得てからも撮影や取材の場では常に謙虚で礼節を失わなかったというストイックさは、まさに日本映画界における静かな、しかし厳しい教師でありました。しかしプライベートでも飄々・淡々としていた氏は、おそらく富や名声には興味が無かったんでしょう…ピュアな演劇人として。その辺はやはり、若き日の住職経験が独自の達観を生み出していたのではないでせうか…ま、でも結局、小学生時代の俺達が笠サンに惹かれてたのは、名前のゴロが面白かったからかもしれましぇ〜ん! いやぁ〜、中年俳優って、ホンットに良いですね(水野晴郎風に)…それではまた次回まで…サヨナラ…サヨナラ…サヨナラ…(淀川長治風に)

2005.09.15[04:56] 『料理のススメ』五時限目 クボタマサヒコ






面そーれ・あもーれ。
といいながら今日はトルコ料理だい。

なんだかんだでまだまだ暑い(特に熊谷!)残暑対策に、
涼しげに夏野菜を使った一品をご紹介。

『パトゥルジャン・イマム・バユルドゥ』
(Patl?can ?mam Bay?ld?)

「え、何て?」 って感じだよね。
実はワタクシも初めてチャレンジするのですが
これはね、どうやら名前の由来が

・パトゥルジャン=なす
・イマム=イスラムの高僧
・バユルドゥ=気絶した

つまり
「偉いお坊さまがあまりの美味しさに気絶した。」
って意味らしく。
ずいぶんイカレたネーミングね。。

ていっても、ややこしい名前のワリには作り方はいたってシンプル。
そして味はまさしく・・・!?


さてさて何を聴きながら作ろうかな。

んー ではクボタ最近の激聴盤、
maritime『WE, THE VEHiCLES』をプレイしましょうか。

言わずと知れたTHE PROMISE RINGとTHE DISMENBERMENT PLANのメンバーにより'03年に結成。
根底に流れるハードコア〜ネオ・アコ的要素が昇華された佇まいを、いわゆる「エモ」と括られていた前バンドから
さらにそれを軽く飛び越えた境地に。

特に2枚目のこれは、ホントいい。。
なんていうかね、小学生の時に知ってた秘密の裏路地を、今この歳になって再び発見したような、
「無くしちゃったものを見つけた」的なフラッシュバック感。

音楽的にはすごくスウェディッシュな香りというか、なぜか北欧な感じがして
個人的に溺聴するstarmarketやPOPSICLEやRay Wonderにも通ずる良質なメロディと
熱くもなく冷めてもない温度感がたまらないのです。。

そういや去年、来日公演をBEAT CRUSADERSでサポートしたのもすでに懐かしいな。
で、そう、今年も早速10月末から来日ツアーが始まるんだよね。
そこで今回はBEAT CRUSADERSじゃなくヒダカのネオアコ・ユニット、GALLOWでサポートしようかと。
11/05に川崎のBOTTOMS UPというとこでBANDWAGONと共にmaritimeを迎えるので、
『WE, THE VEHiCLES』を聴いてみて涙した人は是非。。

あ、ここ料理紹介のコーナーだった・・・

さてさて、お坊さんを気絶させようじゃありませんか。
(maritimeのVoデイヴィーもお坊さんみたいだけど)

まずは、材料!

・なす:2本
・とまと:1個
・たまねぎ:半分
・にんにく:2かけくらい
・あおとうがらし:ないのでタカノツメで
・パセリ:今回は大葉でやってみた
・アンチョビ:思い付きで入れたのでなくてもOK
・れもん汁:てきとう
・しお:てきとう
・さとう:てきとう


1. まずはとめーとを切って、軽く塩をふってしばらく放置。
2. にんにくとたまねぎは粗めなみじん切りに、なすはピーラーでしましま模様に。
3. フライパンにオリーブオイルをひいて、なすがやわらかくなるまで弱火で炒める。
4. 別のフライパンにもオイルをひき、弱火でにんにくの香り出しをしたら
中火でたまねぎを色づくまで炒め、タカノツメとアンチョビを。
5. とまとを入れ、ペースト状になったら一度火をストップ。
6. 柔らかくなったなすをフライパンから取り出し、皮を向いた部分を広げて、炒めた野菜をこれでもか! と詰める。
7. 再びフライパンでなすが半分かくれるくらいの水にしお・さとう・レモン汁を入れて煮る。
  沸騰したら弱火にして、汁が少し残るくらいになったら火を止める。
8. フライパンから出して、常温に冷ましたら冷蔵庫に。
  十分に冷やしたら、パセリのみじんぎり(今回は大葉)をのせて完成!!

*ついでに余った具でパスタも作ってみたり。

さて、味は。

・・・これは・・・うまいよ!
実際食べるのもコレが初めてなんだけど、、
なんというか材料的に出来上がりの味が想像できてたハズなんだけど、
なぜか、新しい!
これはね、本場のトルコ料理で食べたらホント気絶するかも・・?!


2005.09.07[08:42] 機材バカ一代#5〜ブースター カトウタロウ

こなさんみんばんわ!

短パンスーツにネクタイ着けて上着を着たクールビズ、あるいはこの冬流行るウォームビズの先駆け? どーも、カトウタロウだす。

まだまだ残暑が厳しいですが、みなさん夏バテとかしてないですか?
オレはこの夏何度かぶっ倒れましーたが、そんな時には医者に行って座薬入れてもらったり、点滴うってもらったりしながら、ライブ前にさらにあと一歩元気を求めて“元気ハツラツゥ”や“グイッと1本!”だったり、“ファイトー! イッパーツ!”のようなものを飲んだりしながら、身体にムチ打って参りましーた。あと一歩元気にするこの状態をオレは、ブス…あ、間違えた『ブーストを入れる』と呼んだり呼ばなかったりしてま(○コ)す。
そんな、更なる元気を求めるということは、ギターの世界にもあるんDEATHよ、もちろん音の面でね。

さて、楽器の雑誌などでミュージシャンの使用機材の紹介記事なんか見てもらえると分かりま(○コ)すが、ギターの写真の脇にカラフルな小さなハコが並んだ写真なども載ってたりしま(○コ)す。これは使用エフェクター(音に様々な効果を与える小箱)の写真だったりするわけDEATHが、その解説文の中などに当たり前のように『ブースター』って言葉が使われてたりするのを目にしま(○コ)す。そこで『ブースター』の意味を調べてみると、後援者・昇圧器・増幅器といった意味だそうDEATH。今ここで言う意味は昇圧器・増幅器といったところで、オレもブースター使用者の一人DEATH。
しかし、この『ブースター』は奥が深い。求める音によって選択肢も様々。ちうことで今回はテメーLOVEのオレが現在使用するものを紹介しま(○コ)す。

エフェクターの老舗、ジム・ダンロップ社製のZW-44。個人的に大好きなギタリスト、ザック・ワイルドのシグネチャーモデルのオーヴァードライブDEATH。
メタル界の老中(おじー)ことオジー・オズボーンバンドでもオジーの右腕として活躍し、自身のバンド“ブラック・レーベル・ソサイエティー”では凄まじい低音でもって聴覚を刺激しまくるザック。彼の音に迫るキーポイントになるのがこのエフェクター、もちろん彼自身使用していま(○コ)す。
通常、オーヴァードライブというのは、音のドライブ(歪み)感をさらに上げるためのものなんDEATHが、違いのわかる男、カトウタロウの使用法はちょっと異なりま(○コ)す。歪みの量を決めるGAIN(DRIVE)ツマミは1から10のほぼ1に設定、LEVEL(VOLUME)ツマミをほぼ全開にして、音質感を決めるTONEツマミで音を調整しておりま(○コ)す。
こうすることで音量感や、音のヌケをよくしたりすることが目的なのDEATHが、テメーLOVERのオレはギターソロなどで前に出たい時などに、コレをONしま(○コ)す。音にブーストをかけながら、気持ちもブーストさせているわけDEATH。なわけでライブなどでオレがギターソロを弾いているときは、心もブースト状態だと思ってくれて間違いないDEATH。

ちうことでみなさんも私生活の様々な局面でこの『ブースト』という単語、使ってみてくださいね。ちなみに似たような単語で、おならのことを推進力の増進という意味で『ターボオン』などと呼んだり呼ばなかったりしてま(○コ)す。

おあとがよろしいようで…、それでは股次回!

2005.09.02[06:51] 太古バンザイ#5 ケイタイモ

そういえば、ROCK IN JAPAN FESで奥田民生さんを見かけたね。
初めて見申し上げたが、やっぱりかっちょええなあ。自然体で。
高校生の時から好きだったのを抜きにしてもかっちょええ大人だった。
よし、決めた! 俺もああなります。
みんなからかっちょええと思われる大人になります。

と思ったが、名前に「イモ」が入ってる時点で無理だね。えへらえへら。

というわけでケイタイモだが、
俺たちの夏フェスも残すところあと一つだわな。
我らBEAT CRUSADERS 主催の『BOYZ OF SUMMER』!
夏の最後をこれで一緒に締めくくろうではないか!



さて五面楚歌、今回はカンボジアのアンコールワットでどう?
ま、駄目って言われてもこれで行くんだけどね。

ハイ、アンコールワット!

カンボジアの首都プノンペンから北西240km、
シェムリアップという土地に存在する巨大なヒンズー教寺院群で、
12世紀の前半にスールヤヴァルマン2世が建立したと言われとる。
3重の回廊と5基の塔をもつ構造になっており、
アジア最大の芸術的建築物として1995年世界遺産に指定されたのだ!

回廊の壁には勇士や女神を描いたレリーフがビッシリ刻まれてるんだが、
この地を訪れた友人(丸山茂樹に酷似)に話を聞くと、
このレリーフがすんばらしいらしいねえ。
規模が大きい上に石造建築の壁面も細部にわたり妥協無しなんだそうな。

ね、アンコールワットはとにかく優れた歴史的建造物ってのは、
まー、俺に言われなくても大抵の人は知ってるか。
と言う訳でハイ、驚きポイントー!

★ジャングルを切り開いて設営!

前述のこの地を訪れた友人(あだ名は勿論マルちゃん)によるとだね、
とてもジャングルを開拓して建立したとは思えないデカさなんだって。
フランス人の建築家が試算したところ、
2万5千人の労働者が毎日働いたとして、
完成までに実に34年もかかるんだとよ!34年!
建造に用いられた材石は14キロ離れた山々から切り出したと思われ、
それをイカダに積んで、水運を利用して運んだと想像されておる。

★アンコールワットは捨てられていた!

フランスの博物学者アンリ・ムーオによって、
1860年にアンコールワットは発見される訳だけれども、
彼がジャングルの奥深くに足を踏み入れるまで、
カンボジアの歴史は15世紀以前に遡ることはないと思われていた。
発見時に地元の人に聞いても「んなもん、おらしらね」なーんて、
あんまり興味ないかんじだったそうな。えへらえへら。

ちょっと待て。

上記のようにスケールのでかすぎる遺跡がさ、
地元の人も知らないような状態になるまで、
ジャングルの中に捨てられてるってどーゆうこっちゃ!?
うーん、忘れ去られた都、アンコールワット。
何かさ、もちろんロマンみたいなモノも感じないことはないが、
さみしいな。遺跡が派手なだけに何だかさみしい!
と同時に不思議だよねえ。

だってねえ、かつて栄えに栄えまくった文明が突如消え失せ、
15世紀からずっと、ム−オに発見されるまで人目に付かないって、
ありえな〜い!



現在は観光名所として有名な遺跡群ではあるが、
ポルポト政権下での内戦による男根も数多く、いや違う。
弾痕も数多く見られたりするらしく、栄枯盛衰を感じさせるのう。
ここまで取り巻く環境が変わりまくった遺跡も珍しいんじゃないかね。

うーん、アンコールワット!
今まで取り上げたモノの中で考えると、
比較的日本からのアプローチが容易いからね!
待ってろよ、アンコールワット!

ちなみにマルちゃんは女性。


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