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収録曲
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3. Like A Queen feat. SOULHEAD Instrumental - - - -

3・イズ・マジック・ナンバー!
トライアングル・コラボが生んだ新しくて懐かしい音楽。
文:川勝正幸(エディター)
冨田ラボのニュー・シングル「Like A Queen feat. SOULHEAD」を聴いて、ようやく去年の暮れから頭を離れずに困っていたオレオレ騒ぎこと「マツケンサンバU」がやっとフェイドアウトした。
キリンジ、MISIA、中島美嘉、平井堅らのプロデュースやアレンジが絶賛! ザ・ハーディスト・ワーキングマン・イン・トーキョー! 冨田恵一のソロ・プロジェクト、冨田ラボのデビュー・アルバム『シップビルディング』が満を持してドロップされたのが、03年。主に70年代後半から80年代後半のアメリカ産の良質なポップ・ミュージックが与える心地よさを、今の耳にフィットするべく蘇らせる錬金術師と言っても過言ではない冨田を軸に、松本隆作詞による「眠りの森 feat.ハナレグミ」や「God bless you! feat.松任谷由実」など、センスを共有する世代を越えたコラボレーションが成功、すばらしい仕上がりであった。
ところが、05年の冨田ラボの第1弾「Like A Queen feat. SOULHEAD」は、グルーヴは天翔ける心地さなれど、キャスティングは攻めの姿勢である。
フレッシュなヴォーカルは、01年にデビューしたばかりだが、歌のスキルとパワーには定評があるYOSHIKAとTSUGUMIの道産子姉妹R&Bデュオ! SOULHEAD。
女の子たちの背中を恋愛方面に押すステキな詞は、日本ポップ・ミュージック界の宝! 吉田美奈子。69年から音楽活動を始め、『扉の冬』(73)でレコード・デビュー。キャラメル・ママ〜ティン・パン・アレー(細野晴臣+鈴木茂+林立夫+松任谷正隆)や山下達郎をはじめ、多くの名うてのミュージシャンたちを従え、現在までにオリジナル・アルバムだけで18作品を発表している。
「Like A Queen feat. SOULHEAD」は、聴く者の音楽体験に反応して、様々な色合いを見せてくれるだろう。56年生まれの筆者には新しさと懐かしさがマーブル模様に溶けた、今まで存在しなかった音楽として楽しめた。心踊った。
それは81年に都市生活者のためのファンクの名盤『MONSTERS IN TOWN』をクリエイトした吉田美奈子の言葉と、78年に生まれたYOSHIKAと81年に生まれたTSUGIMIの歌を、19歳のときに『MONSTERS IN TOWN』を愛聴した冨田恵一が大胆かつ絶妙に調合しているからであろう。そういえば、「(美奈子さんの)仮歌が凄過ぎて、負けちゃいられない!」とSOULHEADのテンションが上がったと、R&Bちょっとイイ話も小耳に挟んだ。
この3世代コラボレーションは、「ナイアガラ・トライアングル」以来のトライアングル・コラボの収穫として、音楽ファンの記憶に残りそうだ。
冨田ラボは、「Like A Queen feat. SOULHEAD」の成功に気をよくしたのか、夏秋冬と3枚シングルを切り、冬にはアルバムを発表するとのこと。中島美嘉ばりの怒涛のリリース計画である。冨田ラボからのシーズン・グリーティング! 2005年の楽しみが一つ増えた。
冨田ラボ インタヴュー
「Like A Queen」の微妙な色合いを聴いて欲しい。
●冨田ラボとは何か?
<冨田ラボ feat. SOULHEAD>と<SOULHEAD Produced by 冨田恵一>の違いは何か? というのは、イイ質問ですね。でも、僕が作るサウンドはもしかしたら同じかもしれないんですよ。彼女たちのプロデュースしたことはまだないけれども。向こうがプロデュースして欲しいという気持ちのありなしは別として、こちらから巻き込んでいくのが冨田ラボ、であることは間違いない。
ふだんのプロデュースでもやりたいことをやっているから、依頼された仕事で出来ない実験的なことを自分発信の冨田ラボで目指すってことはない。もちろん、僕にとっての「実験」はあくまでポップスの領域で行うのが流儀ということもありますけれども。プロデュースの場合は僕の曲じゃないものを手がけることが多いのですが、愛情の注ぎ方は同じ。制作過程の中で時々アーティスト・サイドへの確認をするかどうかの違いだけです。ラボ(研究室)と名づけたのは、「僕ってスタジオにこもってこちょこちょやっているイメージがあるよね」くらいの意味合いなんです。
自分にとって音楽という表現の肝は、サウンドメイキングと実際のレコーディング作業によって、最後にスピーカーから出てきたサウンドを聴いて心を動かすものができるかどうか。これに尽きる。
そういう意味では、自分ならでの表現方法をもっと明確にするために、2年前に冨田ラボを立ち上げたのかもしれません。

●「Like A Queen feat. SOULHEAD」秘話
SOULHEADの「空-Tomita Lab Remix-」(03)をリミックスしたときに、彼女たちの声に華がある! と驚いた。僕はいわゆるR&Bのサウンドメイキングには興味はないけれども、ここ数年の日本のR&Bシーンには突出したシンガーが多いと感心していて。
『シップビルディング』(03)の時は、「僕が曲とサウンドを作って、彼ら/彼女たちが歌ったらこういう感じ」という心地よさを狙いました。でも、今年の冨田ラボの第1弾では、今、自分が聴きたい音楽を作ろう! と。アッパーで、日本人ならではのファンク。 
詞をSOULHEADが書いちゃうと、それこそ<SOULHEAD Produced by 冨田恵一>化しそうなので、僕が敬愛する吉田美奈子さんにお願いしました。美奈子さんはコアな音楽をずっとやってこられた方ですが、たとえば、アン・ルイスの「恋のブギ・ウギ・トレイン」(79)のように、他人に書くときは肩の力を抜いた作風だったりするので。
サウンドは、今回も「ドラムは打ち込みで、ベースやギターは自分で弾いて、ブラスや弦は譜面を書いてやってもらう」――自分のスタイルで作りました。70年代後半から80年代前半ぐらいまでは好きなリズム・セクションが演奏しているものは、曲のよしあしとはわりと関係なく買ってしまう時期がありまして。TOTOやSTAFFのリズム隊とかね。僕も自分が好きなリズム・セクションを揃えたい気持ちがなくはないんですけど、単純に自分で弾くほうが好きなんです。
僕はサンプリング・ミュージックに興味がなくて、もちろん、僕自身の音楽の中にも引用に近いところもありますけど、自分の耳に心地よく聴こえているサウンドの集合体が冨田ラボなんです。1曲が1色だとすると、その色味に自分が出ていると思います。特にこの曲は3世代の、世代を越えて通じる部分とその世代ならでは特徴がうまくまとまったと自負しているので、その微妙な色合いを楽しんでもらえたらうれしいですね。
MISIA、中島美嘉、平井堅、キリンジ等のプロデュース、アレンジを手掛け、その手腕が音楽ファンに絶大なる支持を受ける「音のコロンブス」冨田恵一のセルフプロジェクト「冨田ラボ」!2003年にリリースされた第1弾アルバム「シップビルディング」以来二年ぶりのニューシングルが鮮烈に登場! その都度多彩なアーティストをゲストに迎え、ポップスの新機軸を提示してきた冨田ラボのセカンドシリーズ第1弾は開幕を飾るにふさわしい最高にグルーヴィーなコラボレーション!ボーカルにはこれが初の客演となる究極の姉妹デュオSOULHEADを起用。恋愛に挑もうとする女性像を見事に体現、進化し続けるヴォーカルグルーヴを今回も見せつけています!そしてその歌を彩る詞世界にはあの吉田美奈子が参画。山下達郎らとのクリエイティヴかつ自由自在な音楽活動で日本POPS史に燦然と輝き続ける彼女。「恋でしょう!」と世の女性たちの背中を押す独特の歌詞世界が無限に広がっております! そんな個性溢れるゲスト陣を束ねた冨田恵一の音世界はまさに「開拓者」ならではのもの。日本のトップミュージシャン達を従えてのスリリングな演奏、強烈なリズム隊のグルーヴの渦、フィルインとキメの嵐は、あなたの耳が未だ体験したことのない「音の冒険旅行」に誘います!  次代の日本のPOPS史を切り拓くべく出発する冨田ラボのミュージックジャーニー第1弾は予定調和を吹っ飛ばす、「5分間の音のスペクタクル」!聴けば何かをせずにはいられなくなる、春の冒険テーマソングです!