テクノ講座

非常に大切な問題です。
果たして、テクノとは何なのでしょう?
その発生から現在に至るまで、テクノは様々な形に変貌しており、一言で言い表せないものとなっています。
細かい定義を挙げるとキリがありません。
ここでは、ごく大まかな事だけ解説させていただき、細かい点は後ほど解説する機会があるかと思います。もしくはみなさまの手でそれを探してみるのもいいかもしれません。

まず、基本はシンセサイザーやリズムマシンといった電子楽器を使って作られた音楽の総称と言ってよいでしょう。
似たようなものに「ハウス」があります。ハウスとテクノの違いは、現在となってはほとんど明確な境界が無いものとなっています。そして、ハウスがテクノの源流となったという説もあります。
生い立ちとしてハウスは、シカゴなどでパーティーで、DJたちがディスコミュージックに合わせて、リズムマシンの音をかぶせてプレイしたというのが始まりと言われています。そこからリズムマシンやシンセサイザーで作られたリズム、メロディーにヴォーカルが乗るという曲が作られるようになり、クラブで頻繁にプレイされるようになって、遂にはマドンナやマライヤ・キャリーといったポップスターの曲にも反映されるようになりました。
一方テクノはと言うと、これといった明確な発生源を定義するのが実は困難です。そのルーツにはドイツのクラフトワークや日本のYMO、そしてイギリスのニューウェーブ、さらにはアメリカのP-FUNKなど、様々なものが混入しています。
しかし一般的に現在の形のテクノの源流として語られているのが、「デトロイトテクノ」です。デトロイトの黒人たちが、自分たちの手に入れることのできる安価な中古の機材を使って、特別なスタジオを使わず自宅(ベッドルーム・スタジオと呼ばれます)で制作した曲を、自分たちの手で作ったレーベルからリリースし、クラブでプレイし始めたのが始まりとされます。そしてデトロイトテクノの産みの親とされるホアン・アトキンスが「We call it TECHNO!」と呼んだことが「テクノ」という呼び方の始まりとされています。

さて、このように始まったテクノとハウスの当初の違いなんですが、大まかに言うとこうです。
「ヴォーカルがあって、よりディスコミュージック的なものがハウス、ヴォーカルが無く、電子楽器のみでつくられた無機質な感触のあるものがテクノ」
しかしこの定義は現在では当てはまらない事をご承知ください。
ハウスにだってヴォーカルの無いものはありますし、テクノにだってヴォーカルがあるものはあります。そして実際無機質なテクノもあれば、ソウル溢れるテクノだってあります。

そこで次に、現在までに細分化されたテクノのジャンルについて簡単に説明したいと思います。

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