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また、フロアー向けのリズムって、ただ踊り狂うエクスタシーから生まれる開放感のためだと僕は思うんだよね。それはディスコから始まり、いや、そのずっと前から原始人が火を囲んで踊ってたのが始まりなんだよ。オフ・ビートがどんどん出てくるにつれて、みんな歴史に名が残るようにとか、シリアスにとか、ストーリー的になってきたと僕は感じている。それはドラムンベースがシリアスなメッセージになってしまっていることからも分かるよね。まあ、ともかく僕にとってDJするということは、音楽の限界を取り除くことなんだ。そしてそれによって音楽の普遍的なメッセージを解りやすくすること。もちろん音楽を単にエンジョイすることもできるしね。2つのターンテーブルの上で2つのコンセプトの音が融合するのが最高だな。 考えれば考えるほどDJって、音楽的なものじゃなくて社交的なものなんだ。DJは「人」に「音楽」を伝えるだけじゃなくって、「音楽」に「人」を伝える存在であるべきなんだ。音楽を通して人と人とを結びつけるのと同時に、人を通して音と音を結びつける存在。『DJF』のコンセプトはDJをDJと結びつけるものだと僕は解釈しているんだ。ノンストップ・ミックスのDJミュージックに何でも取り入れれば、ポップカルチャーのハッピーな感じを伝えていく。それが永遠に続くんだ」 |
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