石野卓球:

電気グルーヴのフロントマン&コンポーザー。電気グルーヴとしてはこれまでに8枚のアルバムをリリースしている。代表作は『ドラゴン』『オレンジ』『A』など。それ以外ではソニーから日本初のテクノ編集盤『電気グルーヴのテクノ専門学校』シリーズやDJミックス『Mix-Up』シリーズ、そして『Mix-Up』の新シリーズとして新たにスタートした『DJ F(世界DJ同盟)』のプロデュースを手掛けるなど、多くのリスナーにむけて積極的にテクノを紹介している。また、西麻布のYELLOWでのアンダーグラウンドなパーティー<LOOPA>はもとより、ヨーロッパを中心にDJ活動も活発に行っている。ソロ活動としては95年に初のアルバム『Dove Loves Dub』リリース、そしてこのほどソロ2作目となるアルバム『Berlin Trax』を発表。このアルバムは自身のレーベル「LOOPA REDCORDINGS」からのリリース第一弾となる。

TAKKYU ISHINO / Belrin Trax Ki/oon KSC2-213
ジャーマン・ニューウェイヴと出会って以来、ずっとドイツのエレクトロニック・ミュージックを愛し続ける石野卓球の真摯な気持ちが表現されたソロ・アルバム。だからこれはドイツ・テクノに対するアンサー作品なんだ。シンプルなタイトルが多くのことを物語っている。

●アルバム・タイトルの意味
「これはベルリンでレコーディングをしたから「BERLIN TRAX」。ほんとうにそういうアルバムなんですよ(微笑)」
●ドイツの魅力について
「現代音楽の分野でドイツのケルン大学の電子音楽が有名なように、ドイツはエレクトロニック・ミュージックに関しての歴史とそれに伴う理解度が圧倒的に他国に比べて強いから」
●新DJ MIXシリーズ『DJF(世界DJ同盟)』について
「『MIX-UP』を始めたころは日本ではまだそんなにMIX CDが出ていなかったように思う。仮に出ていたとしても商業的なもので、誰がミックスしているのかということよりもどんな曲が入っているのかということを全面に打ち出したコンピレーションみたいな作品だったと思う。
MIX-UPシリーズではもっとDJのカラーを出せるような、あるいはクラブにあまり遊びに行くことができない地方の人たちに向けた作品を出したいという気持ちが強かった。そしてMIX-UPシリーズが完結した現在ではリスナーのみんなもDJによってそれぞれ個性があるということがわかってきたと思う。そこで、次はどんなシリーズをやろうかと考えたときに、今回はマニアックなものをやる考えはあまりなかった。そういうMIX CDは海外のレーベルからもたくさん出ているから、それよりもむしろダンス・ミュージックの楽しさを伝えたかった。もちろん、みんなダンス・ミュージックの楽しさはわかっていると思うけれど、“でもまだこんなに楽しいものもあるんだぜ”ということをもっと伝えたかったからなんだ。だから、“まず体を動かしてみましょう”ってことがテーマになっている」

WESTBAM BACK

Takkyu Ishino
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