SUBJECT: リチャード・D・ジェームス
AKA: AFX, Caustic Window, Q-Chastic, Soit-PP, Blue Calx, Rich of Mike And Rich

リフレックスの共同経営者であり、創設者。ミュージシャン、いたずら好き、人の目をごまかすのが好きなアーチスト...これ以上にリチャード・ジェイムスを表現する言葉があるだろうか? 彼の初期作品は音楽に一つのジャンルを築いただけでなく、エレクトリック・ミュージックのもつ自由さを広く知らしめた。かれのリフレックスから発表されたコースティック.ウィンドウ名義の3枚半のEPはコレクターがもっとも探し求めるものであり、現在までに彼が発表した作品のうち、最高傑作のひとつに挙げられている。あなたがリチャードの音楽をようやく理解した時には、彼の音楽はすでに大きく変化を遂げ、まったく違ったものになっている。さて、彼が次に私たちに聴かせてくれるのはどんな音楽なんだろう? 待ち切れない!(Gonzi Merchan)

 

SUBJECT:グラント・ウィルソン・クラリッジ
AKA:IG-88

リフレックスの共同経営者であり、創設者。リチャードはグラントと出会った頃の面白い話をしてくれた。「15か6の頃、オレがヒップホップのトラックを作ってグラントに聴かせたら、ヤツはすごく気に入ってくれて、それをレコードにしようって言い出したんだ。グラントは確かにクサる程レコードを持ってたけど、その作り方は勿論知らなかった」。これが現在のリフレックスを形作ったグラントの音楽ファンとしての感覚だ。アシッド・ハウスからハービー・ハンコックまで、グラントの幅広い音楽テイストはしばしば彼が(DJ IG-88として)リフレックスの仲間たちとDJする時に形となって現われる。それがグラント、あなたより多くのレコードを持っているヤツだ。(Gonzi Merchan)

 

SUBJECT:クリス・ジェフ
AKA:Cylob, Kinesthesia

クリス・ジェフはリフレックスのバックボーンである。このレーベルから誕生し、メジャーへ移籍したり消息を絶った何人かのアーチストたちがいるのとは異なり、クリスは、まるでテレビ局から電波の狭間の静寂から流れ出したようなテクノ・フリーク・スペースを見事に形取った作品をリリースし続けている。かれのキネステシア名義の2枚のEPはあなたのセンスを打ち砕き、それに喜んで屈するようにせしめる。一方アルバム「エンパシー・ボックス」はよりもの静かなエレクトリック・ミュージックを模索している。彼の「エンパシー・ボックス・リミックス」EPはコレクターたちにとってはクラシックだ。現在はサイロブ(既に鼓膜を痛めるようなEP1枚と2枚のアルバムを発表済)の名で活動するクリス・ジェフに、今後あなたは手際よくパッケージされた更なる音の探索を期待できよう。(Gonzi Merchan)

 

SUBJECT: マイク・パラディナス
AKA: Mu-Ziq, Mike of Mike and Rich

プラネット・ミューのビジターズ・ガイドを読んで行くと、目に止まるのは「すべては歪んでいる」という言葉。それはマイクが作り上げた惑星を旅するには必要不可欠なフレーズだ。マイク・パラディナスの経歴に目をやると興味深いアイロニーが浮かび上がってくる;1994年、22才の建築学を学ぶ学生は音の建築学を探究するために学校を後にした。そして彼は世界中に「美しい音楽とは美しく聞える音楽ではない」ということを知らしめた。彼のリフレックスから発表された2枚のアルバム、「ブラッフ・リンボ」、「タンゴン・ヴェクティフ」はそのサウンドにおいてもスタイルにおいても比類なき名作といえる。この2作品はハードコア・テクノ、現代クラシック、そして20世紀のファンク、ソウルといった音に影響を受けたマイクを見事に現したものだ。これらの影響によって、あなたがミュージックの新作をどのように感じようと「ブラッフ・リンボ」、「タンゴン・ヴェクティフ」は永遠にあなたの心に残り続ける程、見事にパワフルな作品となり得たのだ。(Grant Horne)

 

SUBJECT: トム・ジェンキンソン
AKA: Squarepusher

ブライトンのスパイマニア・レーベルからの2枚のEPは若いジェンキンソンが世界中に向けて打ち鳴らした警鐘だった。彼のジャンルを越えたブレークビーツはカテゴライズされることを拒み、説明を嫌った。ただ椅子に座り、耳を傾け、そしてそれについてゆくこと。彼のリフレックスからのデビュー・アルバム「フィード・ミー・ウィアード・シングス」は1996年もっとも話題となったアルバムだ。(Gonzi Merchan)

 

SUBJECT: ジャンルイジ・ディ・コスタンゾ
AKA: Bochum Welt

ジャンルイジは1995年の「Scharlach Eingang」EP以来、リフレックスから優れたエレクトリック作品を発表している。ジャンルイジはイタリア、ミラノのクロモード・スタジオのプラットフォーム1から彼独特のボカム・ウェルト・サウンドによる未来的な音楽作品を発表し続けている。先進のテクノロジーを用いつつもノスタルジックなロマンに引かれるジャンルイジが作り出すサウンドはまさに、未来的であるのと同時にノスタルジックだ。ボカム・ウェルトのサウンドはアンビエント、エレクトロ・ビーツ、そしてノイジーなパーカッションがシンプルに組み合わされたもの。それはクラフトワークや80年代のシンセ-ポップの黄金期を今に純化したものだ。それは新しいものの上に古いものを乗せた、飾り気のない未来主義にメランコリーを乗せたようなコンビネーションであり、ボカム・ウェルトをチャレンジ精神に溢れさせつつも親しみを持たせるように聞えさせるものである。「過去を夢見つつ、将来に向かってゆく」。(Jeff Davis)

 

SUBJECT: ルーク・ヴァイバート
AKA: Vibert of Vibert and Simmonds

あなたが宵っ張り(night owl)だろうとなかろうと、ルーク・ヴァイバートの音楽は、「テクノ・ミュージックにはファンキーさやソウルが足りない」と感じたすべての人の琴線にふれるものだ。東海岸のヒップホップからセルジュ・ゲンズブール、ボブ・ジェイムスまでの影響にパンクの感覚までを加え、1990年代中頃のテクノ・シーンを席巻した数々のベッドルーム・ミュージッシャンの中からルークはトップレベルのプロデューサーとしてその頭角を現してきた。ほとんどのヴァイバート・ファンにとっては彼のワゴン・クライスト、プラグとしての活動がよく知れれているが、彼が1994年に初めて作品を発表したのはリフレックスだった。親友のジェレミー・シモンズとの共作により、ヴァイバートはヒップホップやアシッド・ハウスのテイストをアルバム「ウィアー」で、アナロジカルな試みによって見事に表現した。このアルバム「ウィアー」での多面的な魅力によって、現在のルーク・ヴァイバートの数々のシングル、アルバム、リミックスでの彼の作風の原点を見い出すことができる。(Grant Horne)

 

SUBJECT: エド・アプトン
AKA: DMX Krew

DAP、オランダのシバーといったレーベルからのリリースを経て、エドDMXが意外にもリフレックスから作品を発表したのは1996年10月だった。 アルバム「サウンド・オブ・ザ・ストリート」は80年代のエレクトロ・ヒップホップにクラブ・テイストのテクノ・サウンドを見事にミックスし、話題を呼んだ。その賛否は両論であったが、エドが注目すべき存在であることは誰もが認めた。そして97年、セカンドアルバム「フレーッシュ!」がリリースされた。(Gonzi Merchan)

 

SUBJECT: ADK、サム、そして'タンゴ'?
AKA: Sam & Valley

日本のいくつかのパンクバンドで活動をしてきたアレックス・デ・Kは東京でコンピューター・プログラミング・アーチスト、スペシャル&マックスと出会った。 意気投合した二人は1995年にサム&ヴァリーを結成。繊細なスペシャル&マックスのメロディー・センスとアレックス・デ・Kの荒削りなサウンドが一緒になり、サム&ヴァリー独得のロック・スタイルが生まれ、それは彼ら自身によって「アンスータブル・ロック」と名付けられた。1996年、かつてからのサム&ヴァリーのファンであったタンゴ・ルースターが第三のメンバーとして随時参加するようになる。 メンバーは全員日本人である。(ADK)