■収録曲
トラック タイトル time
M01 ジャンキー大山ショー〜イントロダクション 5:34
スネークマンショー
M02 DO THE PITHECAN HAPPY AGE 7:31
メロン
M03 ギャグ 1 3:40
スネークマンショー
M04 PURE INOCENCE 3:50
メロン
M05 ギャグ 2 3:39
スネークマンショー
M06 TRANCE DANCE INTERNATIONAL 3:25
メロン
M07 ピテカン音頭 0:49
メロン
M08 LA POUPEE AUTOMATE 2:40
ウォーター・メロン
M09 TUNE FROM RANGOON 3:35
ウォーター・メロン
M10 MISIRLOU 2:47
ウォーター・メロン
M11 ギャグ 3 2:52
スネークマンショー
M12 FLY ME TO THE MOON 4:07
ウォーター・メロン
M13 EMERALD SEA 1:20
ウォーター・メロン
M14 ギャグ 4 1:45
スネークマンショー
M15 AHMEFURI 2:14
ウォーター・メロン
M16 ギャグ 5 1:30
スネークマンショー
M17 JUNGLE FLOWER 5:17
ウォーター・メロン

 ピテカントロプスは桑原茂一がプロデュースした、日本ではまだ珍しかった本物の クラブで、1983年に原宿にオープンした。
「とにかくメロンを応援したいというのがあって、彼らがライヴをできる場というも のを作りたかったんです。メロンというかその前身のプラスティックスは、自分たち の代表のオルタナティヴ・バンドだと実感してましたから。YMOだともっと正統的な バックグラウンドを持ったプロフェッショナルなバンドなんですけど、プラスティッ クスの場合は私自身が身を置いていたファッション業界から出てきたということもあっ て、本当に自分たちの代表だなって思ったんです。そんな彼らの作ったメロンが常に ライヴをできる場を作りたいっていうことでピテカンを作ったんですよ。私は19歳の ときに西麻布でお店をやってたんで、水商売がいかに大変かはよくわかってたんです けど(笑)、やむにやまれず衝動であのお店を作った」
 この言葉通り、ピテカントロプスではメロンを始めとする日本、そして世界中の最 先端のアーティストがライヴを行い、また、日比野克彦の個展などアート関係のイベ ントやパフォーマンスも日常的に行われていた。
 本作『ピテカントロプスの逆襲』は、ハウス・バンドでもあるメロン、そしてメロ ンのリゾート・ヴァージョンとでもいうべきウォーター・メロンのオリジナル曲と、 スネークマンショーのギャグが融合したアルバムとなっている。中西俊夫、チカ、屋 敷豪太、小玉和文、ヤン富田らによるメロン、ウォーター・メロンの楽曲の楽しさは 言うに及ばない。スネークマンショーのギャグは、ラジオ時代のものと、桑原茂一、 伊武雅刀のふたりで新録音したもの、そしてきわめつけがピテカントロプスでのジャ ンキー大山のライヴ・トラックである。
 ジャンキー大山はラジオ時代のスネークマンショーの月曜日の主役。これまでは 『スネークマンショー海賊盤』に一部のトラックが収録されただけで、その全貌はな かなか伝えられず、ジャンキー大山の持ちネタである「こなさん、みんばんわ」や 「やんこまりたい」などジャンキー話法だけが独り歩きしていた感もあったが、この 強力すぎるライヴ・トラックでのジャンキー大山の破壊力こそ、ジャンキー大山の真 の魅力なのである。


YMO『増殖』の詳細と桑原茂一氏のインタビューをNo.5に掲載。