逆ディレイについて uskさん | |
はじめまして。いつも楽しく拝見させていただいています。 早速ですが質問です。奥田氏の最新アルバム「GOLDBLEND」の中の “イオン”という曲の歌い出しの「ああ〜」の前にかすかに「ああ〜」と入っていますよね? ヘッドフォン等で大音量で聞かないとわかりませんが確実に入ってると思います。 多分、テープを逆回転にしてディレイをかけたのだと思います。 しかし、聞こえるのはこの部分だけです。 この後はオケが入ってくるせいもあって、聞きとろうにも聞き取れません。 ユニコーンの「ターボ意味無し」のボーカルにもにも同様のエフェクトが かけられていますがこちらは全編にわたってはっきりと確認できます。 「イオン」の場合は全編にかけられているのでしょうか? アタマだけだとしたらどのような意図でかけられているのですか? (ヒゲとボインの時のインタビューでは奥田氏はゴースト効果を狙ったとありました) 是非ご回答をお願いします。 |
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相当大きな音量で聴きましたね(笑)。 『ヒゲとボイン』の「ターボ意味無し」、懐かしいですね。 あの時はハッキリと狙ってあのEFFECTを使ったのを憶えています。 アナログ・マルチテープを逆さにセットし VOCALにDELAYを付けそれを別のチャンネルに録音します。 そしてテープを正常にもどして再生すると 実際の時間軸より前にもVOCALトラックが出現すると言うわけです。 で、何を狙ったかと言うとアナログ・レコードのゴースト現象で、 レコード針が隣の溝の音を微かに拾い実際に音が出てくる場所よりも 早く聞こえてくる感じを出そうとしたのです。 今回の「イオン」ですがちょっと違うのです。 正確に言うとあれは「アナログ・テープの転写」なのです。 テープは必ずリール(REEL)に巻き取られますよね? この時音が一箇所入っていたとするとその場所の内側と外側に重なる部分が出てきます。 こうなるとアナログの特性で重なった所に音が写ってしまうのです。 これを転写と言います。 ふつう転写が目立つ場合はそのチャンネルを MUTEすることによって聞こえなくしているのですが、 とても小さな音量でしかないので通常の楽器が鳴っているオケの状態では聞こえません。 「イオン」の歌の始まる直前はオケが薄くなっているので あえて消さずに目立つようにしたのでした。 細かいところに気付いてくれてありがとう。 |