CDのレベル 小浜 寿美子さん | |
宮島さま とても、素朴な質問なのですが、 色々なCDを聞いていると、どれも音量のレベルがバラバラです。 MDに複数ミュージシャンの曲を録音すると、 聴く時に曲が変わる都度、音量を調整しなければなりません。 オートチェンジャーでCDをランダムにかけているときも同様です。 録音レベルの違いは何か意図あってのものなのでしょうか? それとも、技術や方法に関係しているのでしょうか。 なんか、どーんとデカイ音が出てくる方がインパクト強く感じて有利にも思うのですが。 |
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確かにそのとおりですね。
通常レコーディングでは「MIXDOWN」と言う僕の様なRecording Engineerが行う最終の作業の後に、曲順通りに並べそれぞれ曲の持ってる一番輝いている部分を引き出す(化粧着けとでも言いましょうか)工程、「MASTERING」と言う作業を行います。 実はこの「MASTERING」の作業でCDになった時のレベルが決まります。これにはMastering Engineerと呼ばれるエンジニアがあたりますが、その人の技術や使用している機材でレベルの大小・音の質感も変わってきます。 特にここ数年、CDのレベルはできるだけ大きい方が良いという製作者が多くなっているため、数年前では考えられないくらい大きな音で収録されているCDもあります。 しかし、ただ大きければ良いとは限らずそれなりに失うものもあるのです。 たとえば歪みが多くなったり、音のダイナミクス(抑揚)が感じられなくなったりと、いくつかの点が有ります。 CDのクレジットには必ずMastering Engineerの名前が記されていると思うのでチェックしてみるのもおもしろいですよ。 |