宮ちゃん教えて!!



インピーダンスって?  田所 正康さん
Q この前アンプを修理に出したのですが、
明細書にIC×1 抵抗×4の不良交換と書いてありました。
その中のIC・抵抗っていうのは何ですか?ヒューズか何かでしょうか?
今後のためにも今回がどういう故障だったのか知りたいです。
アンプはマーシャルDSL2000 100Wです。
もうひとつ、出力のインピーダンスってあるじゃないですか?
Ω(オーム)の意味がわかりません。
4Ω、8Ω、16Ωとどれに設定したらいいのかわかりません。
ヘッドにもキャビネットにもそれぞれ(4Ω、8Ω、16Ω) ジャックが付いてます。
キャビネットは一台です。
質問は以上の二つです。よろしくお願いします。

A え〜、僕がこの質問の回答を考えたら何時間かかるか想像出来ないので
以前にも登場願いました日本一のマスタリング・エンジニアの田中三一氏に
再度登場願いました。よろしくお願いします、田中さん。

「抵抗」はこれ以上説明することは難しいです。
抵抗器とでも言いましょうか。
アンプの蓋を開けると小さい小さい虫の幼虫のようなミミズを短くしたような
やや細長い形をしていて両サイドにリード線がでていてエナメル塗装がしてあって
字の通りの働きをする素子とでもいったらいいのでしょうか。
「IC」は集積回路のこと。多数の回路素子がひとつの基盤に構成された電気回路で
モジュール化されており、携帯電話の中にも複数のICが使用されています。
ステレオ、ラジカセ、カーステレオ、CDプレーヤーなど、
いまでは洗濯機、炊飯器、エアコンなどほとんどの家電に使われています。
半導体メモリー、ICスティックなどもおなじICと言えます。
「インピーダンス」ですが、電気回路に交流を流したときに生ずる抵抗成分のことです。
つまり交流に対する抵抗成分を意味します。
例えばコイルは直流に対して抵抗成分がありませんが交流には発生します。
質問のアンプやスピーカーに表示されているインピーダンスも同じ意味ですが、
まずアンプ側からみて、真空管式アンプにはほとんどの場合スピーカーに接続するために
出力トランスが使われています。アンプとスピーカーを同じインピーダンスにあわせることに
よってアンプ動作が正しくなり、それぞれの最大パワーが発揮されます。
しかしミスマッチングをおこすと小さいレベルでは影響はありませんが
ガンガン鳴らすとどちらか(アンプ側・スピーカー側) に負担がかかり
壊れることにもなりかねません。
トランジスタ・アンプは出力インピーダンスが極めて低く表示をされてない場合がよくあります。
ですからあまり気にすることはありませんが、表示されている場合は必ず守ることです。
こんなところでいかがでしょうか。
どうですか? 少しはわかりました?
「オーム(Ω)」は中学か高校の物理の授業で出てきましたね。覚えてますか?
直列に繋ぐと倍になり、並列だと半分になるってのを。
ギターアンプのスピーカーは何故か16Ωの場合が多いのです。
例えばキャビネットに2発のスピーカーが入っている時は16Ωを並列接続にしてあり、
つまり8Ω。 4発の場合は2発ずつをまず並列に、これで各々8Ω。
そしてこの2組を並列に繋ぐと4Ωとなり、直列だと16Ωになるという具合です。
これはその機種によって様々ですが。
難しい事は言いませんがとりあえず数値は合わせる。これだけで良いです。
それが大切。疑問をいだくことはとても重要なことですね。


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